ミユ（Fuhua）［インタビュー後編］伸びしろだらけの少女が届けたい心に秘めた情熱「殻に閉じこもりがちだった自分のような人たちに夢を与えられるようなアイドルになりたい」ミユ（Fuhua）インタビュー後編

インタビュー：竹内伸一
撮影：武石早代

みんなから“ミユが思っている以上に泣いてたよ”って言われました（笑）

――今回のオーディション中には泣いてしまったと言っていましたけど、大変でしたか？

ミユ：
もう泣いたなんてもんじゃないです（笑）。みんなに“ミユはいっぱい泣いた”って言っていたんですよ。すぅさんも“ミユはすごく泣いてた”って言われていたし、自分でもそう思うんで、みんなにそう言っていたんですけど、Huluの配信（『Documentary of Fuhua 殻を破れ！デビューする瞬間』）のあとにみんなから“ミユ、泣きすぎじゃない？　ミユが思っている以上に泣いてたよ”って言われました（笑）。

――それだけ泣いても合格したんだから、天性のものを持っているんですよ。

ミユ：
このオーディションのコンセプトに合っていただけだと思います。ほかのオーディションだったら絶対落ちていたと思います。

――自分ではどんなところが合格した要因だと思っていますか？

ミユ：
どんなところ……ホントに受かるとは思っていなくて。ホントに酷かったので。歌詞も覚えていなかったんです。“この日までに覚えてきてください”って言われていたんですけど、環境とかがすごいストレスになっちゃって、歌詞が覚えられなくなってしまって。歌詞を覚えてくるべき日に、すぅさんに“すみません、歌詞覚えていません”って言いました（苦笑）。その時点で終わったと思っていました。

――どうやっても歌詞が入ってこなくなってしまったんですか？

ミユ：
はい。

――暗記が得意とありましたが、それでも覚えられないような状況だったんですね。

ミユ：
自分の中では、勉強でする暗記と、歌詞を覚えるのはまったく別なんです。歌詞を覚えるのは得意ではないんですよ。

――オーディションでは過度にストレスがかかるので、自分でも予期せぬ事態が起きたりしますよね。歌詞が覚えられなかったのは合宿の時ですか？

ミユ：
合宿です。

――オンラインのオーディションの時にも泣いてしまったんですよね？

ミユ：
泣きました。自分の気持ちを話したりすると、勝手に涙が出てきちゃうんです。普段は自分と向き合っていないから、言葉にした時に“自分って、こんなふうに思っていたんだ”っていうふうに感情的になってしまって、涙が出てくるんだと思います。

――話をすることで自分のことに改めて気づいて、さらに感情が昂ってしまうんですね。合宿では歌とダンスに取り組んだと思うんですけど、アイドルとしてのパフォーマンスを完成させるというのも初めての経験ですよね？

ミユ：
振りのスピードがすっごく速くて。ダンスを習っていた時も、めっちゃゆっくりのペースのレッスンだったんですけど、それでも覚えるのがすごく遅かったんですよ。だから、それ以上に早いダンスレッスンについて行けなくて。もうボロボロでした。

――歌を習ったことはありましたか？

ミユ：
なかったです。