まなみのりさ［インタビュー前編］15年間3人で紡いできたアイドルストーリーの最終章「いかに最高のまなみのりさを届けるか、こだわるとすればそこだと思う」

インタビュー：竹内伸一
撮影：河邉有実莉

私たちも、すごく笑ったし、すごく泣きました（みのり）

――今回は4月1日に行なわれる中野サンプラザでの解散ライブについての想いを聞かせていただければと思っているのですが、その前に終わったばかりの全国ツアー＜Epilogue＞の感想を教えてください。

みのり：
まなみのりさとしてツアーをするのが、実は初めてだったので、最後にやりたかったことができて嬉しかったです。毎回、ゲストさんに出演していただいたんですけど、私たちと縁の深い方たちばかりだったので、まなみのりさに対する熱い気持ちをみなさん語ってくれたんです。それがすごく印象的でした。こんなに私たちのことを好きでいてくれる仲間がいたんだなって。ツアーができたこと自体も嬉しかったですけど、それがすごく嬉しかったですね。想定していたわけではないんですけど、結果的に、今まで一緒にやってきた仲間たちに送り出してもらうようなツアーになったなと思います。

まなみ：
みなさん、“まなみのりさのことが好きなんです！”って、その想いを伝えてくれて。ファンの方たちもそれをちゃんと感じ取ってくださったみたいで、温かいライブになったと思います。それは、ゲストさんのおかげです。私たちのツアーではあったんですけど、ゲストのみなさんのおかげで、より素敵なツアーになったような気がしますね。

りさ：
15年間続けてきた中で、たくさんの人との出会いがあったなって実感したツアーでした。広島と東京の2拠点で活動してきたので、その分、それ以外の地域の人はいつも遠征してくれたり、たまにしか会いに行けなかったりして、申し訳ない気持ちもあったんです。今回のツアーで、近くまで行って会うことができたので、よかったなあと思って。これだけ待っていてくれる人がいたんだって改めて感じたツアーでした。まなみのりさを見送りたいっていう気持ちで、各地でたくさんの人が集まってくれたんですよ。15年間続けてきてよかったって改めて思えました。各地にそれぞれ想い出があるので、それぞれの場所での想い出をなぞっていったようなツアーでもあったように思います。

――各地でのお客さんの反応はいかがでした？

まなみ：
ファンのみなさんも、きっといろいろな気持ちがあったと思うんです。最後のツアーでなければ、“あ、まなみのりさがツアーで来るんだ、やった！”って純粋に喜べたと思うんですけど、最初で最後だったので、喜びたい気持ちと、これで本当に最後なんだってことを自覚してしまうというか、そんな両方の気持ちがあったんじゃないかなと思って。それでも、“最後は一緒に楽しもうと思っているよ”っていうような、前向きな言葉を投げかけてくださる方が多くて、私たちの気持ちも察してくれて。通じる想いがすごく感じられました。本当に、特別なツアーになりましたね。

みのり：
セットリストにしても、盛り上がって楽しいところもあれば、「栞」みたいに私たちが想いを伝えたい曲もあって、自分自身もそうでしたけど、ファンのみなさんも、１つのライブの中で、いろいろな感情になったんじゃないかなって思います。私たちも、すごく笑ったし、すごく泣きました（笑）。でも、その涙は、悲しいからではなくて、“今までありがとう”って伝えてくれるファンの方がたくさんいて、それに対して“こちらこそ、本当にありがとう”っていう、そんな気持ちからあふれてきた涙だったんですよね。こんなにいろいろな気持ちになったライブって、今までなかなかなかったような気もするので、これが見送られる側の気持ちなんだなって、それも実感しました。

りさ：
そうだよね。全国ツアーは嬉しいけれど、その反面、最後のツアーなので、みなさん、それぞれに葛藤があったんだと思うんです。“ライブは楽しみだけど、終わってほしくないんだよね”って、私たちもそういう言葉を直接聞いたりもしましたし。私たちにしても、そういう気持ちにさせてしまったのは、つらいなと思ったんですけど、最後に向けて楽しい時間を一緒に過ごしたいっていう気持ちも強くて。それはファンのみなさんも一緒だったと思うんです。「最後まで一緒に走り切ろうね」ってファンの方も、そんなふうに前を向いてくれたので、すごく嬉しかったです。

――ちなみに、声出しは解禁できたんですか？

りさ：
会場によって違いました。

みのり：
声出しOKの場所もありましたね！

――最後に、本来の形でライブができて良かったですね。

りさ：
みなさん、気合いを入れて声を出してくれました（笑）。かつてのようにでもあったし、かつて以上でもありました。

みのり：
やっぱり声を出してもらえるとライブ感が増すんですよね。もちろん、私たちが魅せるというのも、ライブの在り方だとは思うんですけど、みんなの声が合わさった時のライブ感、一体感って、やっぱり格別で。それもすごく実感しました。

まなみ：
各地でお客さんの反応も違うんですよ。普段だったら手拍子がないところで、手拍子をしてくれる場所もあれば、“ここは声を出してくれるんだ”みたいな、その場所によって特色があって。広島と東京が拠点だったので、そのほかの場所で、私たちのライブをやるって、あまりなかったので、それはツアーをやってわかったことですね。手拍子も、ちょっと和やかなところもあれば、すっごく激しく手を叩いてくれるところもあって、手の叩き方１つでも違うんですよ。

――15年やってきても、新発見がありましたか！

まなみ：
ありました（笑）。最後にそれを体感できてよかったです（笑）。

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