第11回:活動自粛|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」

第11回:活動自粛|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」

第11回:活動自粛|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」

アイドル界のさまざまなトピックを、唯一無二のゲイアイドルだからこその視点で斬り込む連載コラム(隔週土曜日公開)。今回のテーマは、アイドル活動の自粛。新型コロナウイルス感染拡大という誰も経験したことのない事態に直面して、ミキティー本物が選んだアイドル活動の形とは?

初めてファンに甘えさせてもらった

実は私たちも、有料のネットサイン会とか、そういう提案をいただいてはいるんです。でも、どれもしっくりこないんですよね。そういうことでお金を払ってもらうことに、どうしても抵抗があります。でも正直、私たちも1ヵ月何もやっていないので、そろそろ考えていかないといけません。ただ、急いで何かをしないといけない状況ではないんですよ。プロデューサーとして、こういう時のために、ちゃんと二丁目の魁カミングアウトとしての蓄えはしていたんです。

だけどこの間、私たちもランダムチェキの通販をやらせてもらいました。本当はそういうことをやりたくなかったけど。でも、ありがたいことにソールドアウトしました。実は、ちょっとわかっていたんですよ。きっとファンの方たちが私たちを支えるために買ってくれるって。だからこそ、やらないつもりだったんですけど、さすがに私たちも何かしらで収入を得ないといけない状況になりつつあるので、だから初めて、ファンの方たちに甘えさせてもらいました。みんなには本当に申し訳ないなって気持ちでしたけど。みんなが、“会えない分、ランチェキ買えて嬉しい”って言ってくれて、ツイキャスした時も“甘えてくれて嬉しいよ”って言葉をいっぱいくれたんです。それに対して、嬉しい気持ちと悔しい気持ち、情けない気持ちがありました。だからこそ、この気持ちを絶対に忘れないでおこうと思っています。これが当たり前になったらダメになってしまうから。こういう状況になって1番に実感したことが、ライブがなくても、会えていない間も、ファンの方々が支えてくれているということでした。

生きていないと意味がない

この先のことは、本当に全然わからないですよね。私たちは今、ライブができていたことがどれだけ恵まれていたことなのかと実感しています。私たちにとって、ライブができないことが1番つらい。でも、何よりも健康が大事なんです。私たちは、毎年6月を健康月間にしていて、自分たちが健康診断を受けに行くのはもちろん、ファンの人たちにも、1回のライブよりも健康診断に行ってねって声をかけています。だけどもう、私たちが対処できる範囲のことではなくなってしまいました。

これから先、どうなるかはわからないけど、もしライブをやることになっても、家族や大切な人と話し合って行くのか判断をしてほしいと思います。そして、来てもらえるなら万全の対策をして来てほしいです。私たちはお医者さんでもないから、無責任なことは言えません。だから、自分で考えて、自分で調べて、生き抜いてほしい。ライブができなくても、特典会がなくても、私たちもみなさんも生きてはいけますよね。だから、まずは生き抜いてほしい。この事態が終息した時に、生きていないと意味がないから。いろんな気持ちがあるのはわかるけど、まずは生き抜くことを選択してほしいと思います。

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