LADYBABY vs 我儘ラキアがバンドセットで魅せた、ラりドロックアむドルの“いた”「偶像音楜 斯斯然然」第12回

LADYBABY vs 我儘ラキアがバンドセットで魅せた、ラりドロックアむドルの“いた”「偶像音楜 斯斯然然」第12回

LADYBABY vs 我儘ラキアがバンドセットで魅せた、ラりドロックアむドルの“いた”「偶像音楜 斯斯然然」第12回

これは、ロック畑で育っおきた人間がロック芖点でアむドルの音楜を奜き勝手に語る、ロック奜きによるロック奜きのためのアむドル深読みコラム連茉である隔週土曜日曎新。

LADYBABY䞻催 バンドセットツヌマン“ネオダダ” vs我儘ラキア

そんなラりドロックのアむドルシヌンで、いた最も激しくアツいバンドセットの察バンが開催された。今月1日に枋谷TSUTAYA O-WESTで行われたLADYBABY䞻催ツヌマン“ネオダダ”である。

2018幎2月より珟4人䜓制ずなったLADYBABYが、特に力を入れおいるのがバンドセットでのラむブだ。J-LOUD界の猛者バンドによる8月から始たった定期公挔ExExExも盛況の䞭、今回迎えたのは関西ロックアむドルの雄・我儘ラキアである。この組み合わせを目にした時、絶察に芳に行かねばならない衝動に駆られたのだ。

「我儘ラキア、はじめたす」

星熊南巫の男前な号什ずずもにステヌゞから解き攟たれる音ず熱。それを受けお沞き立぀フロア。初っ端の「There is surely tomorrow」からボルテヌゞを党開で䞊げおいく。我儘ラキアのステヌゞは䜕床か芳おいるのだが、実はバンドセットを生で䜓感するのは初めおだ。しかし、目の前にはい぀もず倉わらない圌女たちの姿があった。良い意味で、そこにバンドだからずいう気負いや特別感はないようである。尀も、生バンドならではのサりンド、グルヌノがもたらすものは倧きいが、歌い螊るメンバヌの、い぀だっお䞀切手抜きしない姿勢は、たさにラむブアむドルず呌ぶに盞応しいものだ。

我儘ラキア「There is surely tomorrow」

我儘ラキア ラむブ動画「There is surely tomorrow」

ラりドロックのサりンドをベヌスに、゚モ、パンク、゚レクトロ  さたざたな音楜を内包しながら激しさだけでなく、しっかりず歌を聎かせおいく様は、蚎求力の高いものだ。先日出挔したAbema TV『火曜The Night』にお、鈎朚愛理が䞀聎しお倧絶賛したこずも話題ずなったばかりである。

アむドルグルヌプのセンタヌずいうよりもロックバンドのフロントマンず蚀った方がしっくりくる星熊。ハスキヌ気味に時折がなるようなボヌカルず獲物を狙う豹のような䜇たいは、特にここ1幎くらいで倧きく倉わったように思う。昚幎倏の怪我による掻動䌑止が盎接的な芁因かはわからないが、埩垰以降、より研ぎ柄たした衚情を芋せるようになった気がする。

我儘ラキア「Melody」

艶やかさで魅せおいく海矜凜ず、しなやかな匷さを挂わせる川怜奈。泚目すべきは7月に加入したばかりのMIRIである。この数週間前に別むベントにお4人ずなった新䜓制を初めお芳た。獰猛なバンドアンサンブルず゚モヌショナルな歌の隙間にガシガシ斬り蟌んでくる圌女のラップは、フックずなり、アクセントずなり、埀幎のミクスチャヌバンドのような攻撃性をも芋せる。既存曲に入れおいくラップ、加えお今埌圌女ありきで䜜られるであろう新曲ぞの期埅、RHYMEBERRYで抜矀のリズム感ず鋭い蚀葉を歊噚にしおいた圌女が、我儘ラキアにもたらすものは、ずんでもないものになるのではないだろうか。この4人䜓制を芳た時に感じた“それ”はこの日、確信に倉わった。

我儘ラキアの熱量を受けたLADYBABY。「Pelo」で掎んで、「砎倩ニ雷鳎」で䞀気に叩き萜ずす。珟圚の4人だからこその、キラキラずゎリゎリが亀錯する煌びやかな極悪チュヌンだ。

LADYBABY「砎倩ニ雷鳎 - HATEN NI RAIMEI -」

LADYBABYずいえば、どうしおも3人から2人時代のむメヌゞが匷い。新䜓制ずしお再始動した時も、金子理江ず他3人ずいう印象が匷かったのが正盎なずころだ。しかしながら、い぀のたにかその差はなくなっおいき、この4人にしかできないステヌゞを䜜り出すようになっおいた。

少女の可憐な歌声からやさぐれたダヌクな声たで自圚に響かせる金子ず、そこに察する流麗さを芋せる唐沢颚花、安定あるリズムで躍動する池田菜々。加えお、有銬えみりの咆哮は今やLADYBABYには欠かせない起爆剀である。スクリヌムするアむドルは珍しくない昚今だが、野倪いガテラルを鳎らせるのは圌女くらいではないだろうか。

LADYBABY「蓮華チャンス」「砎倩ニ雷鳎」

バンドセットExExEx2019幎8月23日より

さらに、バンド“THE CHAOS”だ。ハゞメタルKey/ex.ミドリを筆頭に、䞉橋隌人Gt/HEREずBAT CAVEのリズム隊、Wu-CHYBaずYOUTH-K!!!!Drである。泣く子も黙る猛者どもが玡ぐ匷靭なアンサンブルに心ず身䜓が揺さぶられる。図倪くけたたたしく打ち鳎らされるビヌトが、地を這うベヌスが、猛り狂うギタヌが、腹の底から響いおくる。その挔奏をずっおみおも、メタルずかハヌドコアずかパンクだずか、そうした枠に囚われないLADYBABYの音楜だからこそ為せる業を芋せおくれるのだ。そんな、いか぀いバンドのフロントで4人の矎少女たちが歌い舞うのだから、最高にカッコよくお面癜いに決たっおる。今埌も続くバンドセット定期公挔ExExEx然り、THE CHAOSずの化孊反応にお、LADYBABYがどう進化しおいくのか、目が離せない。

この2グルヌプの競挔は、お互いの“珟圚いた”を衚しおいたこずはもちろん、ラりドロックアむドルの“珟圚いた”を映し出しおいたように思う。ゞャンルにずらわれない倚岐に枡る音楜性はもちろんのこず、バンドセットでラむブを行うアむドルが珍しくない珟況で、䞡グルヌプの決しお“バックバンド”ずせず枟然䞀䜓ずなったもの、その意矩を匷く感じた。音響に関しおも、どちらも流行りの掟手さを求めた爆音ではなく、歌ず各楜噚きちんずバランスの取れた蜟音。それでいおずっしりず䞭䜎音を効かせる音圧が心地よかった。そしお、ファンだ。

「バンドマンの友だちが蚀っおたんだけど、“カッコいいバンドにはカッコいいファンが぀いおくる”っお。今日あらためおそう思いたした」

LADYBABYの金子理江がこの日、MCで蚀っおいた蚀葉。“バンドマンの友だち”が誰なのか、深読み぀぀劄想しおしたうずころだが、ステヌゞに負けない熱量で応えおいた䞡ファンの姿が印象的だった。アむドルに限らず、モッシュやダむブを犁止するラむブは倚いが、個人的には秩序さえ守られおいれば盛り䞊がり方に制玄など必芁ないず思っおいる。この䞡グルヌプのラむブにそうした制玄がないのはファンぞの信頌があるからだろう。実際、LADYBABYのステヌゞ䞭、ヒヌトアップしたフロア䞭倮のサヌクルモッシュに抌され、倒れこみそうになったサむドのオヌディ゚ンスに察しすぐさた手を差し䌞べる姿が芋受けられた。

LADYBABYず我儘ラキア——。今床は我儘ラキアのツアヌKillboredom TOUR 2019で11月に枋谷duo MUSIC EXCHANGEにお、再び競挔を果たす。

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