PINK CRES.にIZ*ONE……J-POPとK-POP、トレンドは「サビがない⁉︎」|「偶像音楽 斯斯然然」第3回

PINK CRES.にIZ*ONE……J-POPとK-POP、トレンドは「サビがない⁉︎」|「偶像音楽 斯斯然然」第3回

PINK CRES.にIZ*ONE……J-POPとK-POP、トレンドは「サビがない⁉︎」|「偶像音楽 斯斯然然」第3回PINK CRES.、IZ*ONE、アンジュルム……世界的なトレンドを取り入れたグループ考察

これは、ロック畑で育ってきた人間がロック視点でアイドルの音楽を好き勝手に語る、ロック好きによるロック好きのためのアイドル深読みコラム連載である(隔週土曜日更新)。

なんだかなんだか ありえない なんだかなんだか 論外……

PINK CRES.、5月22日リリースのニューシングル「トーキョー・コンフュージョン」。先立って公開された突っ込みどころ満載のMVが再生してしまうと最後、頭から離れなくなると話題だ。ハウス〜トランス風味のエキゾチックなトラックの上を、小気味良く言葉遊びが呪文のように転がっていく。

PINK CRES.「トウキョウ・コンフュージョン」

狂気性とカオスな情報量を放ちながらも取っ散らからず、それどころか謎の説得力でねじ伏せられてしまうのは、さすが夏焼雅といったところだ。コミカルとカッコよさの共存、かつセクシーにキメてくるのは彼女だからこそ成せる業。

この曲は作詞・児玉雨子、作曲・星部ショウ、という近年のハロー!プロジェクトを担っている制作布陣であるものの、注目すべきは星部と並んで共同作曲と編曲を手掛けているケンカイヨシ。ぼくのりりっくのぼうよみ、みやかわくんなどの楽曲で話題の気鋭作曲家である。PINK CRES.といえば、これまでカイリー・ミノーグからテイラー・スウィフトまでを網羅するようなポップスを“オシャン”に体現してきたガーリーなプロダクトが印象的であったが、いま衆目を集めている“ケンカイサウンド”を取り入れた新機軸、グループの振り幅に新たな可能性をもたらした曲だ。

そして、同じく児玉&星部コンビによる異色な楽曲として話題なのが、ハロー!プロジェクトのアンジュルム「恋はアッチャアッチャ」である。

アンジュルム「恋はアッチャアッチャ」

インディアのスパイスを効かせたエスニックなメロディ&サウンドの怪しさを漂わせながら、シュールなダンスをフィーチャーしたMVと宣伝動画も相俟って奇妙な中毒性を生み出している。編曲は長年ハロプロ楽曲を手掛けてきた平田祥一郎だ。

「恋はアッチャアッチャ」公式アッチャアッチャ応援隊

「トーキョー・コンフュージョン」と「恋はアッチャアッチャ」。この2曲に共通するもの、それは“サビがない”ことだ。異様なまでに耳に残るフレーズは、従来のポップスにおける定型的なサビというものではなく、EDMでいうところのサビ、つまり“ドロップ”の方が近い。

実は今、世界的なポピュラーミュージックにおけるトレンドは“サビらしいサビがない”ことなのだ。

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