あゆみくりかまき[インタビュー]変化を武器に燃やすHAPPY ROCKの魂「あゆくまなら、新しいものが作れる。そういう意味で、今、すごくわくわくしている」

あゆみくりかまき[インタビュー]変化を武器に燃やすHAPPY ROCKの魂「あゆくまなら、新しいものが作れる。そういう意味で、今、すごくわくわくしている」 無観客生配信ライブ<みんなと作るHAPPY ROCK LIVE>インタビュー

鈴木 健也

Pop'n'Roll Editor in Chief(編集長)

2020.07.06
  • ポスト
  • シェア
  • ブックマーク

あゆみくりかまきが、7月12日にグループ初の無観客生配信ライブ<みんなと作るHAPPY ROCK LIVE>を開催する。ライブを主戦場に活動してきた彼女たちにとって、実に5ヵ月ぶりとなる今回のステージ。常にオーディエンスと一体になって、ステージとフロアに熱気と幸福感にあふれた光景を描いてきた3人は、自分たちのライブにとって必要不可欠な存在と言える観客がいないこの生配信ライブに、どのような想いを持って臨もうとしているのか。5月にリリースした配信限定EP「Grateful」、そして自粛期間中に積極的に取り組んでいたYouTuber活動と併せて、“今、胸に抱いている素直な気持ち”をたっぷり語ってもらった。

編集協力:竹内伸一

感情のまま歌えて、それがウマくハマった気がします(くりか)

――前回の取材時に、新曲「Grateful」についてはお話を伺いましたが、当時は配信限定EP「Grateful」のリリース前だったので、「夢の続き」「ビリーでGO!」については、まだ聴けていなかったので、まずその2曲について聞いていきたいと思います。「夢の続き」は藤野翔之さんが手掛けたエモーショナルな曲ですね。

くりか:
藤野さんが作ってくださる曲がすごい好きで、この曲もデモを聴いた段階で“絶対いい曲になる!”って思いました。まだ歌詞ができていない状態だったんですけど、“ビビビ”ってきました(笑)。

――レコーディングはスムーズに進みました?

くりか:
あゆみ、くりか、まきの順番で録ったんですけど、くりかはすっごい順調でした。自分ではあんまりそう思っていなかったんですけど。レコーディングって、“1テイク目が1番いい”って言われるんです。でも、私は1テイク目が1番いいってことがこれまであんまりなくて。歌っていくうちに“こうやって歌った方がいいのかな”って試していくタイプで。でも、「夢の続き」は、 “絶対に1テイク目の方がいいね”って。だからレコーディングの時間も短めでした。今のこういう時期だったからかもしれませんけど、何だか、感情のまま歌えて、それがウマくハマった気がします。こういう感覚は初めてでした。

あゆみ:
藤野さんとお会いするのも久しぶりで、そもそもそこから緊張してました。さらに歌うってことで、ドキドキしていたんですけど、上手に歌おうとするんじゃなくて、自分なりの表現をしたいなと思ってレコーディングに臨んだのは覚えています。

――音程やリズムばかりに注意するのではなく、表情豊かに歌おうとしたってことですかね。

あゆみ:
そうですね。あゆくまは、事前に歌割りが決まっていないんです。だから、自分の中でポイントを作って。それで歌ったら、大サビのところは最初の(プリプロ段階での)音源とは変わってしまったんですけど、藤野さんはそっちがいいって採用してくれたんです。声もかすれた感じなんですけど、“そこがいい”って言ってくれて。

――当初はどんな風に歌っていたんですか?

あゆみ:
もっと静かな感じで歌っていたんです。でも“自分の気持ちとしてはこうかな”と思って、叫ぶように歌いました。

――それは歌いながら見えてくるものなんですか?

あゆみ:
私は、プリプロの時は見えてなくて、プリプロから本番までの間にいろいろ見えてくるんですよ。それでは遅いのかもしれないですけど。でも、その時間がすごく濃いんです。その時間にぎゅっと集中して考えて、(歌を)作り上げていくんです。「夢の続き」は、特にそれが大きかったです。

まき:
「夢の続き」は歌う前に、“「夢の続き」には、くりかさんの声が1番合ってるよね”っていう話をスタッフさんから聞いたんです。私もくぅちゃんがレコーディングしているのを聴いて、すごく上手に歌っていると思ったし、録ったテイクも一緒に聴かせてもらったら、やっぱりよくて。それが自分の中でプレッシャーになってしまいました。歌割りが決まっていないからこそ、“自分もいい歌を歌わなくちゃ”っていうプレッシャーがすごくて、鼓動が早くなってしまって、それで余計に声が上ずるし……。ブースに入るまでにいかに精神を落ち着かせるか、それが大変でした。でも、これは自分でもよかったなと思うんですけど、そこで諦めなかった自分がいたんです。“くぅちゃんが上手なら、それでいいやん”で終わるのではなくて、自分もいい歌声を乗せたいって思ったんです。

――くりかさんの歌がよかったことで、相乗効果が生まれたんでしょうね。

まき:
そうですね。そういう気持ちになったのは初めてでした。“プレッシャーではあるけど、よっしゃ!”という気持ちが自分の中にあるということは、まだまだ自分は成長できるんじゃないかと。7年目になるんですけど、そういう気持ちがあるんだと気づいたのは、自分でもすごく嬉しかったですね。

まき、くりか

次ページ