あゆみくりかまき［インタビュー］3人がステージで紡ぐ至福の物語「よいライブをするんじゃなくて、大切な人に今観てほしいライブをする」あゆみくりかまき特集第1回：メンバー全員インタビューvol.1

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ライブは3人だけでは成り立たない。お客さんの声があって初めて成り立つ（くりか）

――あゆくまさんは、アーティスト感が強いアイドルという印象があって。先ほど話に出た振り付けがないというのが顕著だと思います。多くのアイドルグループは、お客さんとアイドルが同じ振り付けを踊ることで一体感を作るじゃないですか。でも、あゆくまさんの場合は、歌とパフォーマンスだけで、すさまじい一体感を生み出していて。お客さんとの関係性は、自分たちではどのように考えていますか？

くりか：
そこが1番重要やと思っていて、あゆくま3人だけではライブは成り立たないんです。お客さんの声があって、初めてライブが成り立つと本気で思っています。あゆくまのライブは、またぎ（あゆみくりかまきのファンの総称）が1番重要なんです。

――またぎのみなさんが喜んでくれるのは、どんな時だと考えていますか？

くりか：
またぎからのメッセージで“今日も一緒に頑張ろうね！”っていうものが多いんです。またぎが声を上げることで、ライブをあゆくまと一緒に作っている……そんな風に私たちが思っていることが、またぎにとっても1番嬉しいことだって言われます。そんなまたぎの気持ちには、すごく支えられていますね。それと、あゆくまが全力で楽しんでいることが伝わってくる、それを実感できることが、またぎのみなさんは嬉しいみたいですね。

――では、ライブは常に楽しめていますか？　いろいろなことが気になってしまって、集中できないというようなことはありませんか？

まき：
そういうことがないとは言えないですね。煽りがウマくいかなかったり、自分を100％出せなかったり……。でも、そんな時のライブほど、よかったって言われたりもするんです。正直、“どうしたらいいんだろう”ってめっちゃ悩んだこともありました。

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――ライブは、自分の手応えとお客さんの反応が必ずしも一致するとは限らないので難しいですよね。自分の評価とお客さんの評価がズレてしまう時って、自分たちの中では、どのように折り合いをつけているんですか？

まき：
それをずっと探しているというか……。

あゆみ：
それができている人が売れるんだと思います。私たちの中では、まだそれを確立できていないので、終わったあとにライブの映像を観て、話し合うようにはしています。“ここはこうした方がよかったんちゃうか？”って話をしているんですけど、まだまだ正解は見つからないです。

まき：
以前、“よいライブをしよう！”っていう目標を掲げて、ライブをやったことがあるんです。私たち的には、“よいライブだった！”と思ってたんですけど、マネージャーさんから“よくなかった”って言われて。私たちは“なんでやろ？”みたいな感じで、何かズレていて。マネージャーさんともズレてて、お客さんともズレてて、どうしたらいいんだろうっていう時期があったんです。

――それはいつ頃ですか？

まき：
熊から人間の姿になる直前くらいですかね。その頃はすごくもがいていたんですけど、私は“良いライブをするのをやめよう”って決めたんです。“良いライブをする”んじゃなくて“大切な人に今観てほしい”そんな気持ちでライブをやろうと思ったんですよ。“良いライブ”といっても、私は良いと思っても相手は違うかもしれないし、人によって基準がそれぞれですよね。だったら“大切な人に今観てもらわないと後悔する”そういう気持ちでやろうと。それを心がけるようになって、ライブが楽しくなりましたね。たとえ、お客さんとズレてしまったとしても大丈夫って思えるようになりました。

――最近はいい感覚でライブができています？

くりか：
スランプの時期よりは、自分たちも楽しもうという意識が芽生えてけっこう前向きになったと思います。でも、ライブごとにセットリストを考えるんですけど……例えば、新鮮味を持たせるために久しぶりの曲を入れてみようとか、いろいろ挑戦はしているんですけど、ライブはやってみないと、ハマるかどうかわからないんです。“今日のセトリはハマったな”という日もあれば、“ハマらんかったなあ”っていう日もあって。“こういう時は、そうした方がいいね”っていう話は常にしています。

――お客さんの反応をSNSでエゴサしたりします？

まき：
みんなしてますよ、チーム全員で（笑）。＜GIG TAKAHASHI tour＞の時も、毎週ライブがあるので、新鮮なものになるようにセトリを変えていったんですけど、正解の時も不正解の時もありましたね。その度に反応は気になるので、SNSはチェックしていました。またぎ以外の方の意見も見るようにしていましたね。“この曲、聴けてよかった”なんていう書き込みがあると、“ああ、自分たちのやったことは間違っていなかった”って思います。でも、日々模索していますね（笑）。