HEROINESにハッシュタグレコード……<秋のいど祭り>振付師・いどみんが広げる新たなアイドルとの出会いの場|「偶像音楽 斯斯然然」第95回

HEROINESにハッシュタグレコード……<秋のいど祭り>振付師・いどみんが広げる新たなアイドルとの出会いの場|「偶像音楽 斯斯然然」第95回

冬将軍

音楽ものかき

2022.11.19
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コレオグラファー・いどみん主催イベント<LEADING ID #秋のいど祭り>が、11年14日(月)に渋谷WWW Xで開催された。現在のライブアイドルシーンを賑わす数々のグループの振り付けを手がけているいどみん。同イベントには、そんないどみんと縁がある8組が出演。今回は、その中で印象深いパフォーマンスを見せたグループをピックアップし、その魅力を紐解く。

『偶像音楽 斯斯然然』
これはロックバンドの制作&マネジメントを長年経験してきた人間が、ロック視点でアイドルの音楽を好き勝手に語る、ロック好きによるロック好きのためのアイドル深読みコラム連載である(隔週土曜日更新)。

2022年11年14日に渋谷WWW Xで行なわれた<LEADING ID #秋のいど祭り>。言わずと知れた売れっ子振付師・いどみん主催のイベントである。先日の濃厚なインタビューでその振り付けに対する情熱とヲタク心としてのアイドルへの熱量、そして教え子たちに注いだ愛情の深さは大きな反響を呼んだ。現在のライブアイドルシーンにおける振り付け&振りコピの意味、“真似しやすい振り付けと真似したくなる振り付けは違う”といった、ファンのみならず演者側へのアンチテーゼともいえる金言の数々をまだ未読の人がいればぜひ読んでみてほしい。

さて、そんな<いど祭り>だが、出演者来場者の満足度はもちろん、いどみん先生本人が1番楽しんでいたように思えるイベントだった。自分が振り付けした楽曲とはいえ、演者に混じってのライブをすべてのグループでやり切る姿は清々しく、I MY ME MINEの正統的アイドルのフレッシュさから、アンスリュームのしっちゃかめっちゃかな悪ノリ感、そして夜光性アミューズの電波ギャルサー陽キャノリまでばっちりこなしていくそのステージングは見事だった。女の子の中に長身男性が入り込んでも、1つのグループパフォーマンスとして違和感すらも個性としながらきちんと成立させてしまうのは表現者としてのスキル以前にパッションがギャルなのだろう。でなければ、ただのコメディになってしまう。尤も、女性アイドルのステージに男性が混じることが許されているという時点で、いどみん先生のキャラクター性、人柄がヲタクにも慕われているということがわかる。こうしたイベントを定期的に開催できるのもそうした人気と信頼があってこそのものだ。

そんなイベントの中から印象的なグループをいくつかピックアップ。

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