第23回:amiinA、EMOE、Tokyo Rockets、kolme、AKB48〜小出祐介&南波一海「小出は明日、昨日の南波と連載する」〜
小出 祐介
南波 一海
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南波が小出のために選んだアイドル曲を聴いて、2人が気になっていることをフリートークする連載。今回は、2018年アイドル楽曲振り返りの最終回で、過去最多の5曲! 次回からはお悩み相談も始まります。2人に相談したいことがある人は公式Twitter @popnrolltvまで。
【amiinA「nana」】
小出:
急にどうしたんですか。
南波:
これまでとまったく違う系統のものも聴いてみようと思って。amiinAの2ndアルバム『Discovery』の収録曲です。『みんなのうた』で流れてもおかしくなさそうな曲ですよね。
小出:
amiinAってこういうのやるんだね。いつもはもっとヨーロッパっぽいというか。
南波:
ケルト音楽っぽいテイストの曲が多い印象ですよね。しかもサビはめっちゃ盛り上がる構成だったりして。これはそういうアプローチではなく、アルバムのなかでも一番静かな曲で。作詞作曲がビューティフルハミングバードで、演奏は栗コーダ—カルテットが担当してます。
小出:
風の谷のナウシカって感じだね。
南波:
オーガニックここに極まれりといった感じで。歌の表情の機微もよくわかる。
小出:
たしかに歌は大分変わりましたね。大人っぽい。
南波:
今月はこうやってまとめて聴いてきたわけですけど、面白い曲って本当にたくさんあるなと、ごく普通のことを思った次第です(笑)。
小出:
2018年は豊作だったよね。
南波:
個人的にすごくいいなと思ったのは、配信でもちゃんとリリースされる曲が増えたこと。
小出:
それは本当にそうね。マジで聴きやすい。
南波:
もっと広まってほしいなって思う。Twitterでたまたま見かけていいなと思っても、音源を聴くのも大変なものって多いじゃないですか。YouTubeで探してみてもライブ動画しかないとか。ライト層にとっては、売ってるか売ってないかわからないCDを求めてライブ会場に行くのはハードルがかなり高いけど、ストリーミングで聴けるっていうのはとっかかりになるんですよね。現場に来てもらう施策としてそこでしか手に入らないCDを出すというのもありかもしれないけど、広がりを考えたら配信リリースするべきなんですよ。
小出:
そうなんですよね。でも、そうなると南波さんのCD-Rを買いに行くっていう生業が奪われていくことにならない?
南波:
正直、そこは自分の収支で言えばマイナスなところなので問題ないです(笑)。単純にいい曲は広く聴かれたほうがいいでしょ。
小出:
南波さんは、どっちかと言うとフィジカル持ちたくない派だもんね。
南波:
実はね。多すぎて部屋の整理ができなくなってしまったから。だから、自分的には配信をやってくれるのは大歓迎。CDも普通に買うし。
小出:
僕も探しやすいから助かってます。ここ何年か、年末にその年のリリースをおさらいするときに、音源どこにもないのかいっていう問題がけっこうあったけど、いまだったら、例えばO'CHAWANZが気になったらApple Musicにあるわけでしょ? それはすごくありがたいし、嬉しい。
南波:
CD-Rで出している人も、全国流通盤は出してないけどサブスクやってます、みたいなところもありますよ。
小出:
そうなんだ。
南波:
最近よかったのだと、これとか。
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