第6回:3776/井出ちよの〜小出祐介&南波一海「小出は明日、昨日の南波と連載する」〜

第6回:3776/井出ちよの〜小出祐介&南波一海「小出は明日、昨日の南波と連載する」〜

第6回:3776/井出ちよの〜小出祐介&南波一海「小出は明日、昨日の南波と連載する」〜連載6回目は、3776から東京女子流、さらに最近の小出のアイドルに対する感情へ

小出 祐介

南波 一海

2018.09.29

南波が小出のために選んだアイドル曲を聴いて、2人が気になっていることをフリートークする連載。今回は富士山ご当地アイドル3776の魅力と不思議について。大きく脱線した後半では東京女子流の話題から、年を重ねて変わったというアイドルに対する感情を小出が吐露。

小出:
さて、今週は。

南波:
今回は誰の曲かすぐわかる気もするけど、これで。

【3776「八十八夜」】

※試聴はございません。ご了承ください。

小出:
(20秒ほど聴いて)こういうのやる人、ひとりしかいないんだけど(笑)。この数字をカウントしていくっていう演出はどこで覚えたんだろう……。

南波:
静岡のご当地アイドル3776の久々の新曲「八十八夜」です。お茶っ葉が摘まれるまでの気持ちを歌った曲なんですけど、立春から数えて88日目が茶摘みのシーズンということで、バックで聴こえる数字のカウント“ひふみ、ひふみよいつむな、ひふみよいつむな、いちにさんしごろく”をひと晩として、88周すると曲が終わるんです。

小出:
そういうの好きだね~(笑)。

南波:
『3776を聴かない理由があるとすれば』は1秒で1メートルずつ富士登山していくアルバムで、ちょうど3776秒で終わったじゃないですか。あれをぎゅっと1曲でやっているイメージというか。

小出:
そういうことだ。ヒャダさん(ヒャダイン)がこの曲を聴いて、やばすぎって連絡きた。

南波:
ヒャダインさんのラジオ番組の自分のコーナーでこの曲をかけたんですよ。そしたら相当やられたみたいで、珍しく“これはCDで欲しいです”って言うからプレゼントしました。

小出:
ぶっ飛んだって言ってたもん。音のテイストが今までとちょっと違うね。ドラムがタイト。

南波:
7月に『3776を聴かない理由があるとすれば』の完全再現ライヴをやったんですよ。僕が観た渋谷の公演では、ステージ上で井出ちよのさんが歌い踊って、サポートメンバーが山を登る動きをしながら台詞を読んだりしていくんだけど、プロデューサーの石田彰さんが客席後方でギターを全部生演奏していて。これは狂ってるなと。

小出:
ステージ上じゃないんだ。狂ってるね(笑)。

南波:
演劇的アプローチだなと感じました。

小出:
空間ごと演出しているわけだもんね。

南波:
想像はできても実現できるのは石田さんと井出ちよのさんだからなんだろうなと。

小出:
「T.I.F. (天才井出ちよのの不思議)」もよかったね。ライヴ映像を観たんだけど、途中から息切れトランス状態になってて、すげーなって。

【井出ちよの「T.I.F. (天才井出ちよのの不思議」】

※試聴はございません。ご了承ください。

南波:
彼女が中学生のときに『もうすぐ高校生活』っていうアルバムを出したじゃないですか。あれは高校ではこういうふうになるかもしれないっていうパターンを妄想して作ったアルバムだったんだけど、今、井出ちよの名義で出しているシリーズは、実際に彼女が高校生になって、1学期、2学期、3学期をどう過ごしてきたかっていうのを曲に落とし込んでいるんですよね。

小出:
……もう頭おかしいよ(笑)。

南波:
で、この曲は、高2の1学期に<Tokyo Idol Festival>の出場権をかけたコンテストに出たことがリンクしているんですよね。

小出:
そういうことなんだ! すげぇ。この曲を歌えるのも彼女だけなんだろうな。そしてこの曲は、“天才石田の不思議”でもある。

南波:
ホントそうですね(笑)。

小出:
石田さんって不思議な人だよね。あれこれ話を聞いてもあまり跳ね返ってこない人じゃない? だけど、伝えたいこととか形にして作りたいものは確実にあって。Twitterを見てるとやっぱり、シーンとか業界とか世の中に対して思ってることもある人なんだろうし。

南波:
物申す的な気持ちはありますよね。

小出:
なのに、実際に話すとそこはあんまり出てこないから。なかなか不思議な人だなと思って。

南波:
その秘めたものが曲に向かうのかな。

小出:
曲とSNSに出る。……SNSには出るんかい(笑)。

南波:
あはは。でも、すごくアーティストなんだなって感じます。

小出:
ふたりともアーティストだからね。3776は本当に稀有なグループ。しかし、高校生なんだ。大学生とかになったらどうなるんだろう。

南波:
井出ちよの名義にはどれだけ本人のリアリティが反映されていくんですかね。きっと恋したりもするだろうし。

小出:
隠さなそう。そして石田さんはそれも曲にしちゃいそう(笑)。私小説的なものにはならないと思うけど。しかし石田さんの曲、すごいわ。何年か前にヒャダさんのラジオで井出ちよのの曲を聴いたときにコード拾えないって言ってたもんね。きっと理論的にやってても到達できないし、勘でやってても到達できないところに行ってるんだろうな。ホントに天才石田の不思議。

南波:
<TIF>出てほしかったなぁ。

小出:
ね。逆になんで普通に出てないんだっていう。スカイステージで井出ちよの観たいよ。<TIF>と言えば、東京女子流 with 大原優乃のライヴ映像を観て。

南波:
<TIF>限定でコラボユニットが実現したんですよね。両者は大原さんのDream5時代から交流があって。

小出:
まず、大原さんって健康的に焼けてる人なんだなって思った。グラビア焼けかな。

南波:
衣装が白かったのもあってね。

小出:
で、さすがDream5にいただけあって、めっちゃ踊れるじゃんってびっくりして。

南波:
ウマかったですね。あのコラボはなんと言ってもセンターができたのがよかった。4人の女子流がかつての形の5人に戻ったら、センターの新井さんがめちゃ輝いていて。

小出:
新井ひとみって人はホントにすごいね。映像で観てても、表情の見せ方がこんなにもアイドルな人ってあんまりいないよねっていうくらいアイドル。これこそナチュラルボーンってやつなんじゃないか。そんな新井さんも20歳くらいでしょ? 早いわ。

南波:
マジで早い。もうみんな普通に綺麗なお姉さんですよ。オンナ感がある。

小出:
オンナ感(笑)。なんかもう近頃は、20歳の子にも“子供たちよ”って思うようになってきたよ。矢島舞美と付き合えなかった世界線に生まれ落ちてしまった人生をあれだけ呪ってたおれはもういない……。

南波:
年を重ねてしまったね。

小出:
そうそう、加齢(笑)。矢島さんが16、7の頃はホントに“世界よ、どうにかなってくれ!”って思ってたもん。“なぜおれは矢島舞美の通ってる高校のサッカー部のエースじゃなかったんだ!”みたいな。

南波:
やばい(笑)。しかし、そんな感情もいつしか消え。

小出:
“お、子供たち頑張ってるなー”って(笑)。むしろプレイヤーとして感情移入するのはでんぱ(組.inc)とかなんだよね。どちらかと言えば、年が近い人たちがこんなに頑張ってるっていうのがね。

南波:
大人が頑張ってるの、いいよね……って年齢非公表ですけどね(笑)。といったあたりでそろそろ時間ですね。また来週!

3776「八十八夜」/井出ちよの「T.I.F. (天才井出ちよのの不思議」楽曲解説
静岡ネタ縛りの3776も縛りがない井出ちよのソロ名義も最高に狂っているしポップなのでおススメです。

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