26時のマスカレイド[ライブレポート]満員の人見記念講堂で誓ったさらなる飛躍「最高のグループに駆け足で登っていく」

26時のマスカレイド[ライブレポート]満員の人見記念講堂で誓ったさらなる飛躍「最高のグループに駆け足で登っていく」 26時のマスカレイド 3rd Anniversary Tour<怪盗マスカレイド〜今宵、あなたを奪いに行きマス!〜>ライブレポート

鶴岡 舞

Pop'n'Roll Editor(編集者)

2019.11.24
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26時のマスカレイドが、2019年11月23日(土)に東京・人見記念講堂にて3rd Anniversary Tour<怪盗マスカレイド〜今宵、あなたを奪いに行きマス!〜>ファイナル公演を開催した。今夏に念願のメジャーデビューを果たした彼女たちが、胸を張って挑んだ同ツアーは全公演がソールドアウト。この日の人見記念講堂も、ニジマス史上最高の勢いをさらに加速させるような大成功の公演となった。新曲披露、地上波冠番組決定、自身最大キャパでのワンマン開催など、数々のサプライズで彩られた本公演の模様をお届けしたい。

26時のマスカレイド 3rd Anniversary Tour<怪盗マスカレイド〜今宵、あなたを奪いに行きマス!〜>|東京・人見記念講堂(2019年11月23日)

このツアーのテーマでもある“怪盗マスカレイド”が登場するオープニングムービーから開幕。“怪盗マスカレイド”に扮した4人に課せられた指令は“4つの宝石を盗む”というものであった。怪盗らしくミステリアスなSEに合わせて、仮面をつけたメンバーが1人ずつ登場。仮面を外し、「B dash!」から軽快にスタートダッシュをキメる。リーダーの江嶋綾恵梨が“ツアーファイナルです! 最後まで楽しんでいきましょう!”と発すると、ライブ冒頭から会場は大きな熱狂に満たされた。

続けて、記念すべきメジャーデビュー作からリード曲「ちゅるサマ」をドロップ。トロピカルなライディングが、この夏各地を熱く盛り上げてきたポップチューンを後押し。サビではフロアと一体になり、両手を挙げてダンス。オリコン1位のほとばしる影響力を感じさせるまばゆい光景が広がっていた。そのまま「ハローハロー」、「GoWay」と、デビュー当初から歌い続けてきた2曲をパフォーマンス。26時のマスカレイドの強い意志を感じさせるエモーショナルなナンバーだ。吉井美優のファルセットが、楽曲にアクセントを加えていた。

MCでは、自己紹介とともにそれぞれがこのライブへの想いを述べた後、この日、観客に配られた光るリストバンドとステージセットについてトーク。江嶋は“もう最初から光るリストバンドに感動してしました。すごいね、こんなに光るんだね”と胸を高鳴らせていた。

26時のマスカレイド 3rd Anniversary Tour<怪盗マスカレイド〜今宵、あなたを奪いに行きマス!〜>|東京・人見記念講堂(2019年11月23日)

来栖りんが“このツアーを一緒に走ってきた曲です”と紹介し、最新曲「シルクハットパレード」へ。曲中、ブラックのマントを脱ぎ捨て、煌びやかな赤い衣装に一瞬でチェンジ。“一緒に歌いますよ”、“みんなの声もっと聞かせて”と呼びかけると、ファンの歌声だけでライブが成立するくらいの大合唱が響き渡っていた。このツアーを通して、ファンの“心を頂戴”してきた新曲の後は、甘くキュートなバレンタインソング「ビタースイート」、人気曲「ゼンキンセン」をステージ後方に組まれたセットをふんだんに駆使しながら披露。セットの上段と中段、ステージとバリエーション豊かなステージングを展開した。

“怪盗というテーマに合わせて、私たちはステッキダンスを習得しました。ツアー中に披露してきたんですけど、今日が最後になるということなので、じっと目に焼き付けてください”と森が告げ、シルクハットを被った4人の怪盗は息ピッタリのステッキダンスをパフォーマンス。去年の2nd Anniversary Tour<全国放流ツアー>で森のピアノ伴奏に合わせて歌唱したように、ワンマンライブの度に新たな魅せ方でファンを楽しませる姿は実に見事であった。大人びた雰囲気をまとったまま、江嶋、森、吉井のユニット曲「PUPPY BOY」を来栖を交えて4人でアクト。妖艶なレディたちがくり広げたスペシャルな楽曲に、フロアからは大きな歓声が上がっていた。

この夏ニジマスの新たな武器となったバラード「エンジェルナンバー」を経て、“まだまだいくよー!”と江嶋が声を上げると「ハナイチモンメ」へ。赤いライディングのもと、勢いのあるロックチューンをドロップしたかと思えば、切ないウィンターナンバー「スノウメモリー」で会場の雰囲気を一変させる。表情豊かな楽曲の魅力を存分に引き出す4人の表現力はとてつもない。

“広い会場でやる「スノウメモリー」はいいですね”と来栖が感慨深く語ったMCを挟み、一呼吸置くと、マスコットドールの“ニジマスくん”が大活躍するポップミュージック「およげ!ニジマスくん」でラストスパートをかける。

ライブ終盤では「ワスレナグサ」、「アルタイルよ教えて」と新旧のバラードを立て続けに歌い上げる。可愛らしいルックスや表情など確立したアイドル性を持ちながらも、ライブではアーティストのような透き通る歌声を聴かせる姿は、26時のマスカレイドの魅力の要になっている。「ワスレナグサ」では、温かな桜色の照明の中、にこやかに目を合わせながら歌唱し、メンバーの仲の良さを滲ませた。メジャーデビュー後に迎えたメンバーの卒業など、さまざまな困難さえも“ゆっくりでいい 振り向いていい 足は止めないで”という歌詞のとおり、しっかりと乗り越えていくのであろう。さらに、この2曲では“ラララ”のシンガロングに合わせて、左右に振られるリストバンドの光が4人を照らしていた。その光はこれからの彼女たちを後押ししているようで、この壮観な光景はどこまでも美しかった。

26時のマスカレイド 3rd Anniversary Tour<怪盗マスカレイド〜今宵、あなたを奪いに行きマス!〜>|東京・人見記念講堂(2019年11月23日)

本編最後に届けられたのは、グループの結成日が歌詞に入っている「COLORS」。明るくファンからの人気が高い楽曲で、ステージにもフロアにもたくさんの笑顔が咲き乱れた。森も“ファイナル東京! 最高の思い出をありがとう!”と、歓喜の声を上げていた。

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