BEYOOOOONDS、12月18日にZepp Hanedaで単独ライブ開催！［ライブレポート］

開演前から熱気に包まれるステージにピンクの愛らしい衣装に身を包んだメンバーが現れると、ファンからは大きな歓声が上がる。ライブのオープニングを飾ったのは、アルバムに収録された新曲『ポジティブプログラム』だ。ファンクサウンドと力強いボーカル、そしてメンバーの里吉うたのが手がけた振り付けでファンの心をグッと掴み、歌詞の「ポジティブ」に合わせたピースサインなど、キャッチーなダンスで会場も一体となっていった。

MCでは、高瀬くるみ：「『LIVE BEYOOOOONDS 3rd』へようこそ！」と挨拶。高瀬くるみ：「いっぱい聴いてくれていますか？　」「新曲の予習はばっちりですか？　」と投げかけると、ファンは大歓声で答えた。続けて「初めてBEYOOOOONDSのライブに来た人？　」「メンバーの顔と名前がまだ一致してない人ー？　」と尋ねると、客席からは多くの手が上がり、平井美葉：「ちょっと予想外……（笑）」と笑いながら、「せっかくですから1人ずつ自己紹介いってみよう！」と、初の自己紹介ソング『自己☆SHOW☆TIME』がスタートした。間奏では岡村美波がDJパフォーマンスを披露し、休養中の清野桃々姫のパートでは会場がメンバーカラーのオレンジに染まり、「ももひ！（清野の愛称）」とメンバーとファンが一体となった。

さらに宇宙を思わせる幻想的で壮大なサウンドの『恋する銀河』、柔らかく甘いボーカルを堪能できるボサノヴァ調の『マイ・ファースト・ピアス』、西田汐里のホイッスルボイスが印象的なアルバム新曲『恋する私は無重力』と、恋をテーマにした楽曲を続けて披露した。

西田汐里：「楽しんでますかー？　」の投げかけから、西田と江口紗耶のMCへ。西田が「最近楽しかったことはありますか？　」と尋ねると、江口は大阪でアルバムプロモーションをしたあとに「2人で焼肉を食べたこと」をあげた。江口は多い時は週5回も焼肉に行くほど大好きだと明かし、ファンを驚かせた。その後、江口紗耶：「こちらの曲で盛り上がりましょう！」の曲振りから、ニューアルバム収録の『That's LIFE!』、『Oh! カンターレ』でさらにパフォーマンスへと引き込んでいく。

平井・小林・里吉のMCでは、「人生」をテーマにトークを展開した。小さい頃の夢について、里吉は「最古の夢はテーマパークのダンサーさんだった」、平井は「大工さんになりたかった」、小林は「お相撲さん！」と語り、意外な回答で会場を沸かせた。

ライブ中盤では、振りに合わせた間奏のコールがユニークな『WORKER讃歌』、コミカルさと疾走感が心地いい『Do-Did-Done』、「＋」や「÷」など数学をモチーフにした振り付けが楽しい『求めよ…運命の旅人算』、ミュージカルのようなステージングで展開していく『夢さえ描けない夜空には』と、グループの振り幅の広さを見せつけた。

高瀬・前田・岡村のMCでは、「この3年で成長したこと」について語り合った。岡村は「声変わりした！」と振り返り、前田は「心が強くなった」と語り、前田こころ：「2026年は“前田ハイパーミラクルストロングこころ”になります！」と意気込んだ。高瀬は「身長が伸びました！」と報告し、1cm伸びて151cmになったことを明かしてファンを笑顔にした。

高瀬くるみ：「私たちの成長、ビヨーンと伸びた部分を見ていただけると思います」というコメントから、ラストスパートはクールな雰囲気で見せる『ディスコ・カーニバル』、DJ KOOとのコラボ曲『最KOO DE DANCE』、俳句と旅をテーマにした『Go City Go』、エネルギッシュな『フックの法則』、『灰toダイヤモンド』を立て続けにパフォーマンスした。本編最後にはニューアルバムから『心の旗』を披露し、前田の歌い出しで一気に楽曲の世界観に引き込み、会場全体に深く染み渡っていった。

アンコール1曲目は、グループ初の全編バラード曲『夢の即興劇』を披露。『カノン』や『別れの曲』というクラシックの名曲が入れ込まれており、小林のピアノが余韻を誘った。

今回が今年最後の単独ライブということで、1人ひとりが感想を伝えた。

西田汐里：「たくさんの人に応援してもらってるんだなと感じる1年でした」江口紗耶：「より一層ライブを楽しいと感じられた」前田こころ：「みんなでアリーナに立ちたい」岡村美波：「新たなスイッチを入れることができた」平井美葉：「五臓六腑に染み渡るBEYOOOOONDSの優しさ、温かさに触れた1年だった」小林萌花：「BEYOOOOONDSっていろんな人に愛されているなと感じた」里吉うたの：「みなさんのことを“お守り”だと思いながら歌っている」「私たちがみなさんの“お守り”になれる瞬間をたくさん作りたい」

最後に高瀬は、今回のライブで「その頃（1stアルバムの頃）から変わらないものもあれば、変わったからこそ今があると感じることができました」と語り、「変化は怖いことだと思うけど、その先に希望や光があるのならば怖がらずに突き進んでみようと思えたのも、ファンのみなさんや関わってくれる方の存在があったから」と感謝を伝えた。そして高瀬くるみ：「2026年はたくさんの方に会いに行ったり、愛を届けに行けるように頑張っていきたい」と締めくくった。

BEYOOOOONDSの魅力のひとつである寸劇をあえて封印し、歌とダンスだけで真っ向勝負してきた今回のライブ。ラストを飾ったのは『あ君に転生』だ。最後まで実直で力強いパフォーマンスでライブを締めくくった。