櫻井優衣[インタビュー]FES☆TIVE姉妹グループ加入への真意「背中を見習って真剣に頑張りたい」 櫻井優衣(FES☆TIVE姉妹グループオーディション)インタビュー
鶴岡 舞
Pop'n'Roll Editor(編集者)
-
ポスト
-
シェア
-
ブックマーク
9月20日にあった日本でのFES☆TIVE姉妹グループ発足オーディション開催の報は記憶に新しい。“令和新時代の王道アイドル”というコンセプトを掲げて実施される同オーディションには、すでに1人、櫻井優衣がメンバーとして加入することが決定している。櫻井はピンク・レディーの曲を歌い継ぐ正式な後継ユニットであるピンク・ベイビーズを卒業後、ソロアイドルに転身。グループ活動とソロ活動の両方を経て、今回、彼女はどのような志を抱いてこの新グループへの加入を決意したのか? 櫻井優衣のこれまでと、大型フェスを沸かせているお祭り系アイドルユニット“FES☆TIVE”の姉妹グループについて話を聞いた。
もっと真剣に恩返ししたいって思えました
――まずは櫻井さん自身のことについて教えてください。アイドルをやろうと思ったきっかけは何だったんですか?
櫻井:
3歳ぐらいから歌とダンスがとにかく好きだったので、気づいたら自然と、アイドルを目指していた感じですね。
――3歳からアイドルが好きだったんですか?
櫻井:
3歳なので誰が好きとかはなかったです。その時はアンパンマンの歌とかを歌っていたレベルだったんですけど(笑)。でも、ミニモニ。は見ていたような気がします。でも、ちゃんとアイドルを好きになったのはAKB48さんからですね。小学校から帰ってきて、毎日家で5、6時間、MVとか“踊ってみた”とかを観ながら完コピしてました。
――誰に教わるでもなく?
櫻井:
はい、自分で! しかも、披露するところがないのにずっとやってました。ヘタくそなのに、友達とも遊ばないで(笑)。
――小学生の時に1人でですか?(笑)
櫻井:
はい(笑)。それが日常だったと言いますか、ホントに好きだったんですよね。その延長線でずっと“アイドルやりたい”っていうのが心の中にはあって。でも、勉強とか部活とかがあったので、日常に流されて全然考えられなくて、遠い世界だと思ってたので。そんな時、ピンク・ベイビーズのオーディションを見つけて、受けてみたのが始まりですね。まさか受かると思ってなかったですけど。
――受かってみてビックリ?
櫻井:
歌もダンスもできないし、ただ本当に好きだっただけだったので。オーディションの時も変なことばっか言っちゃって(笑)。いろんな質問をされるじゃないですか。“突然マイクや音響が使えなくなるなどのハプニングが起きた時に、あなただったらどうしますか?”って聞かれて。何かをやらなきゃいけないってことはわかってたから、“今日あった面白い話をします”って言ったんですよね。そしたら、“それをやってみてください”って言われて。正直、心の中では“まじか!”って(笑)。何も考えてなかったし、今日面白かったことなんてないし……って思ってたんですけど、なんか言わなきゃって思って。根性で“部屋にクマさんのぬいぐるみがあって、そのクマに「おはよ」って言って……”みたいなオチのない話をして、イェーイみたいな感じで締めて(笑)。そんな変な感じだったから落ちたと思ってて。
――そういう対応力が評価されたんじゃないでしょうか。
櫻井:
でも、これで落ちたらもういいやって思ってたぐらい自分が出せたオーディションだったので、発想したものはすべて口に出した方がいいのかなって、その時思って(笑)。
――その後、ソロになって。ソロを決断した時はどんな心境でしたか?
櫻井:
グループでは、私以外は歌とダンスを8年とか経験している人たちだったんですね。ド素人で入ったのが私だけだった気がしていて。いざ、ファンの方が付いてくださった時にどこまで自分だけの力で通用するのかなって思ったことが、ソロを決断した理由の1つです。グループでやっているとみんなの力もあるし、お仕事もグループ全体でいただけたりするじゃないですか。それで“私って、1人だけになったらどれぐらい通用するんだろうかな?”って。でも、通用しないってわかっていたんですけど……。学んできたこととかMCとかそういう部分も含めて、言い方悪いんですけど、力試しみたいな感じでやってみたって感じですね。
――では、ソロ活動はすぐに始めたんですか?
櫻井:
グループを辞めたあと芸能界から離れていて、ソロに行くまでに1年くらいブランクがあったんです。でも、ありがたいことにたくさんのお誘いをもらえて。それなのに全部お断りしたくらいのやる気のなさだったんです。ただ、のちにソロとして所属した事務所さんがすごく声をかけてくださったので、ちょっとやってみようかって。
――ソロ活動を踏まえてグループアイドルの方が自分に合っているなって思えた?
櫻井:
そうですね、グループだと心強いですよね。ソロでやると楽屋とかも寂しかったりする時もあるし(笑)。今、全体的にグループアイドルが多いっていうのもあるんですけど、やっぱりグループがいいなって思います。ソロでやってみて、大変だなって思ったことも大きかったし、その分グループの強みも実感したし、自分が何ができなくて、何ができたのかっていうのがわかりました。またグループでやりたいって思えたのもソロをやったおかげだと思ってます。グループとか正直苦手だったりしたんですけど、一緒に頑張っていける子たちがいるのは心強いなって、また頑張れるって思えたのが大きいですかね。でも何よりやっぱり関係者のみなさまの力が1番大きいと思います。今回声をかけてくださったみなさんとか、背中を押してくれた前の関係者の方もいてくださって。あんなにやりたくないって言ってたのに、それでも見捨てないでずっと声をかけ続けてくださったのが、ホントにすべてだと思っているので。全部、まわりのみなさんのおかげでしかないです。私の気持ちを変えてくれました。
――今回の話はその関係者の方から?
櫻井:
グループに所属していた時代からお世話になっていた関係者の方々にいただきました。ソロになってからより深く関わらせていただいていたんですけど、その方たちに“やってみないか?”と声をかけていただいた感じです。
――ずっとバックアップしてくれた人がいたんですね。
櫻井:
それでもずっと自信がなかったんですよね。グループ時代もそうですし、認めてもらえるってことがあんまりわかってなくて。その時に認めてくれたって言いますか、ちゃんと頑張っていてよかったというか、見ていてくれる人がいるんだってすごく思いましたね。今までが無駄じゃなかったって思えたから、また頑張りたいって思えたし。自分の幸せだけを追うのは簡単だけど、それだけだったら芸能界には復帰したいとは思わなくて。なんというか、売れてる方がよく“人に笑顔を届けたいので、この仕事やってます”とか言うじゃないですか。それってパッと聞いたら綺麗事かなって思う方もいると思うんですけど、そんな感覚です。全然売れてないし、めちゃ生意気なんですけど(笑)。その言葉が少しわかったような気がして。自分だけじゃなくて、励ましてくれた方、関係者のみなさまの力になりたいって思ったし、ファンの方にももっと真剣に恩返ししたいって思えました。