染谷有香[インタビュー後編]グラビアで自己表現する者の矜持「“撮りたいな、この女”って思ってもらえるような生き方をしたい」 染谷有香インタビュー後編
鈴木 健也
Pop'n'Roll Editor in Chief(編集長)
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霊長類最強グラドル・染谷有香の現在のグラビア観に迫るロングインタビューの後編。今回は、12月10日(土)に発売する『2023年カレンダー』をはじめ、昨今のセクシーコンテンツのトレンドとそれに対する自身の向き合い方、今後の目標について話を訊いた。グラビアというフィールドでの自己表現を追求し続けている染谷有香の現在地とこれからへの想いを真っ直ぐにお伝えしたい。
編集協力:竹内伸一
撮影:河邉有実莉
信頼すること、委ねることが怖くなくなりました
――カレンダーも発売になるそうですが、こちらは染谷さんのやりたかったことが詰まっているそうですね。
染谷:
そうなんですよ、こんな感じなんですけど(カレンダーで使用される画像データをPCで開帳)。Y2Kっぽく撮ってみたりしています。
――衣装がルーズソックスだったりして、写真集とはまた雰囲気が違いますね。
染谷:
カラフルな感じですよね。鈴木(麻由)さんというスタイリストの方がついてくださったんですけど、その方が、グラビアの露出感も理解してくれた上で、衣装の色使いや素材使いを考えてくださって。何十着もフィッティングをしました。4~5時間かかったのかな(笑)。私も、もっとフィッティングしたかったんですけど、カレンダーは7パターンくらいなので、このくらいで(笑)。それで、私が気に入った衣装と、季節感を考えて構成しました。スイカを食べていたりします(笑)。
――前回のカレンダーもコンセプチュアルなものでしたよね。
染谷:
前回はスタジオで撮影したんですけど、今回は自然光が欲しいなと思って、自然光の入るハウススタジオで撮っていただきました。表紙をどうするか、すごく悩んだんですよ。赤いランジェリーのパターンにするか、“天然モザイク”みたいなワンピースを着たパターンにするか。さんざん迷って、ワンピースにしました。
――メイクも雰囲気が違いますね。
染谷:
中国でもお仕事をされているヘアメイクの方で、普段はあまりグラビアはやっていないそうなんですけど、すごく素敵にしてくださいました。
――ちょっとナチュラルな雰囲気が新鮮です。
染谷:
確かにナチュラルかもしれないですね。
――メイクによってテンションが変わってしまうこともあると思うんですけど、そのあたりは大丈夫でしたか?
染谷:
それは『Dyed in a dream』の時に“まな板の上”に乗ったので大丈夫でした。完成した写真を観たら、すごく素敵だったんですよ。それが成功体験になっているので、信頼すること、委ねることが怖くなくなりました。
――新しい写真集は、より表現の幅を広げてもらったというか、新しい扉を開いたというか、貴重な体験になったんですね。
染谷:
そうですね。もともとすごくビビリだし(笑)、どこからどう撮っても綺麗に見えるというタイプでもないので、気がつくと“こう撮ってもらえば失敗しない”みたいなやり方になっていたんですよね。でも、自分の精一杯を尽くす……撮影までにできる限りの準備をして、現場ではみなさんに委ねることで、よいものができるということがわかったので、カレンダーの時は“とりあえず写ろう”みたいな気持ちでした(笑)。そういう気持ちになれたのは、『Dyed in a dream』のおかげだと思います。
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