キングサリ 天神・大天使・閻魔 [インタビュー前編]見るもの惹きつける唯一無二のアイドルの正体「“アイドルなんだけどアイドルではない、でもやっぱりアイドルだ”という変な位置にいたい」

キングサリ 天神・大天使・閻魔 [インタビュー前編]見るもの惹きつける唯一無二のアイドルの正体「“アイドルなんだけどアイドルではない、でもやっぱりアイドルだ”という変な位置にいたい」 キングサリ 天神・大天使・閻魔 インタビュー前編

冬将軍

音楽ものかき

2022.11.14
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2019年3月よりアンスリュームのオリジナルメンバーとして活動し、2022年4月からは、アンスリュームの公式ライバルグループとして発足されたキングサリに移籍した天神・大天使・閻魔。ロリータを彷彿とさせる衣装に姫カットのツインテール。その見た目のインパクトだけではなく、力強い歌声で常にステージでは強烈な存在感を放っている。まさにキングサリの“キング”だ。アイドル活動としては約3年、キングサリとしては約6ヵ月経った彼女に、今回、全2回にわたるインタビューを実施。前編では、グループに対する今の想いや、自身のアイドル論、これまでの人生について話を訊いた。

撮影:曽我美芽

“キングサリは閻魔だよな”っていう核的な部分をなくさないようにしていきたい

——もう身体の方は大丈夫ですか?(取材前週まで、ウイルス性の感染症にかかり1週間以上入院していた)

閻魔:
大丈夫。入院してた時も体調というより精神的にヤバいというのが大きくて。自分のいないライブを楽しんでるヤツらを見るのが嫌だった。見なきゃいいんだけど、入院中暇でSNSやネットを見ることくらいしかやることがなかったから。“閻魔がいないのレアじゃね? 楽しみ!”とか言ってるヤツを見て、“ボケがっ!”って思ってた。そういう面で精神的にちょっと参ったな。私は自分が1番目立つのが好きだから、こんなところに閉じ込められて、というのがすごくつらかった。でも、メンバーも大変だったろうし、そんなにガーガー言えないな。私が入院したことにより、嫌だっただろうレッスンも入れられたりして、頑張ってくれたから。

——急遽5人用に歌割りが増えたり、フォーメーションが変わったり。自分、閻魔さんが退院した直後の復帰ライブに行きましたが、病み上がりとは思えないほど絶好調でしたね。

閻魔:
あー、来てたよね。ヲタクとかみんなに私の代わりはいないことをよくよくわからせてあげたいなと思ってる。私、グループにいるヲタク全員が私をリスペクトしてないと思ってるんだけど、それが気に食わないんだよ。キングサリのキングなのに。私に対して嫌悪感を持ってるヤツらもいるからさ。“リスペクトを持って来んかい!”って思うんだけど。そういうヤツらに、閻魔がいてこそのキングサリで、閻魔の代わりはいないことをわかってほしいというのはあったよね。それをわからせてやるぞ、というお気持ちで閻魔はあの日臨んだ。メンバーにも“やっぱ閻魔ちゃんのパートを歌うのは難しい”と思っていてほしいし。

——そうやって自分に自信があるのは閻魔さんの強みですよね。そんなキングサリがスタートして半年が過ぎましたが、スタート当初に想い描いていたところと違うところはあります?

閻魔:
けっこうある。閻魔的には、もうちょっとロックというか、可愛くてロックで、というイメージだったんだけど、意外とポップになっちゃったなと思うし。“可愛い”があるんだけど、“カッコいい”に片足突っ込ませちゃった、みたいな感じのものを想像してた。曲でいえば「spell」と「シリアルガール」が可愛いとカッコいいもののミックスって感じがするんだけど、ほかにもいろいろやり出してるから。思ってたのはちょっと違うなというのはある。

spell(Live ver) / キングサリ

——それはよくも悪くも、ですか?

閻魔:
ん〜、よくも悪くもなのかなぁ……。もっと世界観を固めた方が女の子は来やすいとは思うんだよね。私は女の子を増やしたい。その方が現場もフローラルになるから。だから女の子は必要なんだけど、意外とジジイいるし。

——あははは(笑)。

閻魔:
ていうか、全然ジジイいるしな(笑)。だからもうちょっと世界観を固めて、キラキラしていたいなとは思う……って、すぐプロデューサー面するんだけど、私がプロデュースしてるわけではないからね。

——私も閻魔さんがアンスリュームを離れてカッコいい系のグループを作ると聞いて、カッコいい、ちょっとダークなロック系で攻めて来るのかなって勝手に思ってたんですよ。

閻魔:
ねねね、そうだよね。でもそこはね、運営も予想してなかったんじゃないかなって思う。曲を頼んだらこういうものが来た、という感じだったんじゃないのかなって。

——でも、最初はそこに違和感もあったんですけど、結果的にそれがグループとしての音楽性の振り幅になったし、ほかのメンバーが際立つきっかけになったと思うんですよ。最初の頃にあった、“閻魔 with〜”のようなイメージが徐々になくなっていきましたし。

閻魔:
確かに、そこはせいじ(キングサリ プロデューサー)に散々メンバーが言われてるし、メンバーもそれを課題にしてる。<IDOL OF THE YEAR 2022>とか、そういうものに出たりすると、審査員から“閻魔が目立ちすぎ”って言われてたから。私としてはそれでいいんだけど、グループとしてはそうはいかないよね。でもね、これからもっとそれぞれの差がなくなっていって、1人ひとりに脚光が浴びるようになってきたとしても、私は“キングサリは閻魔だよな”っていう核的な部分をなくさないようにしていきたいと思ってる。じゃなかったら移籍してきた意味がないと思うから。だからそのためにはヲタクの閻魔に対するリスペクトが必要になるわけ。言うても、今来てる人たちもキングサリが“アンスリュームのライバルグループ”ということや、それで私が移籍してきたということをみんながみんな知ってるわけではないと思うから。そういう人があのアー写を見たら、“なんで閻魔が1番デカく写ってるんだよ、プンプン!”ってなると思うんだよ。だからやっぱライブとか普段の活動を見て、“ああ、だから閻魔がこんなにデカくいるんだ”というのをみんなに理解させてあげないとな。

——とは言いつつも、ほかのメンバーを立てるところはちゃんと立てているじゃないですか。

閻魔:
うん、“ここはアイツが前に出た方がいいな”とか、普通に引き立たせようとはしてるんだよ。意外と空気読めるんだけど、空気読めないヤツって運営にも思われてるんだよね。

——メンバーにライバル心みたいなものってあったりします?

閻魔:
どうだろ……うーん……なんだろな、“敬語を使え”とまではいかなくとも、心のどこかでリスペクト心が伺えれば、私は別になんでもいいかな。

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