わーすた[JAPAN IDOL CONNECT FES 2022ライブレポート]振り幅のあるパフォーマンスで魅せたグループの真髄 わーすた<JAPAN IDOL CONNECT FES 2022>ライブレポート
冬将軍
音楽ものかき
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アイドルイベント<JAPAN IDOL CONNECT FES 2022>が、9月3日(土)に立川ステージガーデンにて開催された。同イベントには、16組のアイドルが出演。それぞれが熱量の高い多彩なパフォーマンスを披露した。本記事では、わーすたのライブレポートをお届けしよう。
わーすた<JAPAN IDOL CONNECT FES 2022>立川ステージガーデン(2022年9月3日)
撮影:河邉有実莉
お馴染みの「Overture」で登場したわーすたは、「最上級ぱらどっくす」でライブスタート。いきなりアクセル全開、華麗にダンスをキメながら、天井を突き抜けるような歌声を響かせる。場内の空気を一気にわーすた色に染め上げながら、オーディエンスの熱をあっという間に掌握。4人から放たれるエネルギーがすさまじい。
間髪入れずに「The World Standard Dancing Club」へ。バンジョーロールの音色がリズミカルに響き、ジプシーやケルトなどワールドワイドなフォルクローレ要素を織り交ぜながら、テンポよくさまざまな様相を呈していくダンスチューン。細かく変わっていく歌割りと、メロディに合わせながら次々と変わっていくフォーメーション、ダンスが楽しい。2番の出だしでビッとキメる松田美里のT字バランスはこの上なく美しく、間奏での4人並んでの祝祭の舞いに場内は大いに湧いた。
“次の曲は、いい曲です”というシンプルで単刀直入な三品瑠香の紹介に思わず会場が和んだ「グレープフルーツムーン」。ドラマティックな展開とダイナミックな性急が織りなす壮麗な楽曲。下から上までの音符、ピアノ(弱)からフォルテ(強)までを自在に操る廣川奈々聖のレンジの広い歌声と、表現力と技術を超えた歌の力を振りかざす、歌姫ならぬ“歌の化身”というべき三品のボーカルに圧倒され、息を呑む。かと思えば、わーすた屈指のキラーチューン「うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ」では、緩急をつけながらコミカルなミュージカル風に魅せていく。同曲は何十回観ても難解なぶっ飛んだ世界観の物語ではあるものの、愛と平和を取り戻し、とりけらとぷすに“とりお君”と名付けるくだりは毎度のことながらなぜか安堵してしまう……という、わーすたワールドへの惹き込み具合いがすさまじい。めでたし、めでたし、と言わんばかりの拍手が巻き起こった。
“最後の曲はクラップできるところがたくさんあるので、みなさん盛り上がっていきましょう!”と廣川の煽りに合わせて、大きなクラップに迎えられて始まった「マッシュ・ド・アート」。キュートな雰囲気の中に垣間見える艶っぽさ。松田のあざとさと小玉梨々華の涼やかさもフックとなる。耳馴染みはいいが、メロディもリズムも高度でかなり難易度の高い楽曲であり、歌はもちろんだが楽曲の世界観に合わせたダンスと、それを精確に表現していく4人に改めて感服。
25分ながら、可愛いもカッコいいもシリアスにもコミカルにも完全に振り切れる、ねこ耳をつけた実力者、わーすたの真髄を知らしめたステージだった。