わーすたが挑んだ新境地、#ババババンビの大名曲|「偶像音楽 斯斯然然」第87回
冬将軍
音楽ものかき
-
ポスト
-
シェア
-
ブックマーク
今回のテーマは、わーすたと#ババババンビの新曲。グループのさらなる成長と高い音楽性を感じさせる彼女たちの昨今の楽曲が放つ魅力を分析していく。また冒頭では、マニアックな視点で、このところ当コラムでたびたび取り上げている誰もシラナイ。のメンバー・こはくのベースプレイをピックアップ。
『偶像音楽 斯斯然然』
これはロックバンドの制作&マネジメントを長年経験してきた人間が、ロック視点でアイドルの音楽を好き勝手に語る、ロック好きによるロック好きのためのアイドル深読みコラム連載である(隔週土曜日更新)。
女性バンドマン、楽器女子が大好きということもあるのだが、アイドルが楽器を弾いている姿は最高じゃないか。ギターもいいけど、デカいベースをゴリゴリ弾き倒しているのもいい。楽器というのはテクニックがあればよいというものではなくて、たとえウマくなくとも、その楽器を構えている姿に惹かれてしまうことはよくある。いや、むしろそこが1番重要だったりもする。
誰もシラナイ。のベーシスト、こはく
最近心奪われた楽器女子、誰もシラナイ。こはくによるベースの“弾いてみた”動画にグッときた。
軽やかなピッキングの安定感とリズムキープが素晴らしい。グリッサンドも綺麗にキマっているし、スタッカートの切り方も丁寧、ゴリッとしたドンシャリ気味のサウンドメイクもよい。テクニックで勝負するような派手なプレイではないが、ベーシストらしい堅実的なプレイに完全に打ちのめされてしまった。
ジャガーベースの5弦(Squier Vintage Modified Jaguar Bass V Special)という楽器選びのセンスも最高である。
なんだかこの半年くらい、まんまと誰もシラナイ。の沼にじわりじわりとハマっている気がしてならないのだが、こんな新たな魅力があったとは……。
さて、閑話休題。ここからは2組の新曲について触れていきたい。
次ページ