山本彩[インタビュー]ツアーファイナルにかけた想い「大変だとわかっていても楽な道は選ばず、挑戦することにしました」

山本彩[インタビュー]ツアーファイナルにかけた想い「大変だとわかっていても楽な道は選ばず、挑戦することにしました」

Pop'n'Roll 編集部

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2020.10.12
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中止を余儀なくされた全国ツアー<山本彩 LIVE TOUR 2020 ~α~>が、無観客配信ライブとして復活した山本彩。今回、山本に、8月にLINE CUBE SHIBUYAで敢行したツアーファイナルにかけた想いや、コロナ禍で思ったこと、さらには新曲についてたっぷりと語ってもらった。

――ツアーファイナルを無観客配信で行なうと決まった時、どう思いましたか?

山本:
素直に嬉しかったです。コロナでライブツアーを中止したことはしかたないのですが、やはり悔しかったですし、この先またライブがいつできるかわからず不安でしたから。ファイナルという、けじめをつけることができたのもいいなと思いました。ライブ前にバンドメンバーと集まってリハーサルをしたのですが、もうその時から楽しくて。メンバーのみんなもすごくテンションが高くて(笑)、一緒に音を鳴らせる喜びを感じました。

――ライブをした感想を聞かせてください。

山本:
ライブができない期間はずっと制作をしていたこともあり、内にこもる“引きこもり”みたいな状態で。その反動もあって、“ライブっていいな”とつくづく感じましたし、私にはなくてはならない存在だと実感しました。ライブ中に後ろを振り返るとバンドメンバーが私を見守ってくれていたのも、心強かったです。みんなの顔を見ると、緊張が解けたり、“よし、もっと頑張ろう”って思えた。ずっと同じメンバーでツアーをやってきたので、単なるサポートメンバーではなく、音楽を一緒にやる仲間だなって改めて思うことができました。

――通常のライブと無観客では、どのような違いを感じましたか?

山本:
通常のライブでは、遠くて来られない方もいたり、ライブハウスなどでやると観えにくいという人もいると思うんです。ですが、配信ライブはどんな方も観ていただけるところがいいなと思いましたし、映像を通してライブの空気感が伝わるよう、お客さんがいなくても熱のこもったライブをしようと心がけました。また、いつも私を応援してくださるみなさんに、1番最初に届けたかったので新曲も初披露しました。ライブでは、観てくださるみなさんに協力していただいて、会場に歓声や声援が届く仕組みになっていたのですが、それがあることで、より生=ライブを創ることができたと思います。あの声があったおかげで、なんというか……自分としては普段のライブをやる感覚でできたのが何よりでした。

――無観客だからこそ声援があると心強かったのでは?

山本:
はい、それはもう。声があるのとないのとでは全然違います。客席には1つひとつレイブバンドを置いてもらっていたので、それがあのライブならではの照明みたいな役割も果たしてくれて。ステージからは、星空みたいな幻想的な空間が広がっていてめちゃめちゃ綺麗でした。あの明かり1つひとつが、ファンのみなさんとつながっていると思うと、心があったかくなりました。

――セットリストについて伺います。1曲目「イチリンソウ」を歌い出す時は、かなり緊張していましたか?

山本:
ばれましたか(照れ・笑)。リハーサルではそんなことなかったのですが、いざ本番となると緊張しましたね。衣装を着て、いざこれからという時に、周りの空気もきゅっと引き締まったので。1曲目に「イチリンソウ」を選んだのは、自分がアーティストとして第一歩を踏み出した、スタートの曲だと感じているからです。今回は、ツアーファイナルということで、ツアーであえて披露してきたセットリストと大きく変えることはしませんでした。これまでのツアーでは、中盤から徐々に盛り上がる曲を演奏することが多かったのですが、今回は序盤から飛ばしているので、けっこう大変なんですよ(笑)。

山本彩

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