【インタビュー】ゑんら、完全セルフプロデュースで広げていく夢への可能性

【インタビュー】ゑんら、完全セルフプロデュースで広げていく夢への可能性 ゑんら(滝口きらら、木乃伊みさと、滝口ひかり)インタビュー

鶴岡 舞

Pop'n'Roll Editor(編集者)

2018.12.21
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“煙の様に変幻自在で“枠に囚われない”アイドルグループ「ゑんら」。それぞれのアイドル活動を経て、2018年に滝口きらら、木乃伊みさと、滝口ひかりの3人で結成すると、グループ運営、楽曲制作、衣装デザインなどをメンバー自らが担当し、完全セルフプロデュースで活動している。関係者との交渉や経理など、華やかな表舞台とは一線を画する現実的で泥臭い裏方実務にも向き合わなければならないにも関わらず、なぜ彼女たちはセルフプロデュースを決意したのか。その答えを見つけるため、3人にインタビューを実施。ゑんらのアイドル運営の話を皮切りに、12月9日に発売された1stシングル「さよならを教えて」の制作秘話や主催舞台<ゑんら絵巻『私を地獄に連れてって』>のこと、さらには今後の野望について3人の素直な想いを聞いた。

1人ひとりがちゃんと活躍できるところがあるんです(滝口きらら)

――まずはじめに、セルフプロデュースをしようと思ったきっかけを教えてください。

木乃伊みさと:
もともとメンバーみんなアイドルグループで活動していて、それを辞めたきっかけで“それぞれが自分たちでやりたいことをやりたいよね”っていう話になったんです。全部を自分たちでやるっていうことは新しいことなんじゃないかなって。“新しいことに挑戦してみたいな”ってセルフプロデュースを始めました。

――プロデュースを誰かに依頼するのではなく、自分たちがやりたいようにやるということ?

3人:
そうですね!

――最近、セルフプロデュースをするアイドルが増えてきたと思うんですけど、やっぱりみなさん大変なこととかもあるみたいで。ゑんらで、今まで1番大変なことはなんでしたか?

木乃伊みさと:
けっこう全部大変なんですけど(笑)。1番はなんだろ? 箱がないとか?

滝口ひかり:
そうだね。箱が見つからない問題!

木乃伊みさと:
箱が見つからない問題は、けっこう悩まされますね。

滝口ひかり:
「さよならを教えて」は、最初なかなかレコーディングができなくて、間に合わないってなってて。なんとか急いでやってくれるところを自分たちで見つけて、CDプレスの発注をして、ギリギリ間に合ったっていう感じだったんです。リリース日から逆算して考えるのとか、そういうのも大変ですね。

――以前dropやKAGUYAで活動していたじゃないですか。dropだとオリコン1位を取っていましたが、そういう経験を踏まえてもセルフプロデュースしていてよかったと思うことはありますか?

木乃伊みさと:
予算とか考えなきゃいけないのは、すごく大変ですね。でも、やっぱり何よりも“絶対これをやりたい”って思ったらできるっていう。

滝口ひかり:
そうですね。

木乃伊みさと:
夢が広がるというか、ちゃんと自分たちの力で目標を立てられるなっていうところがいいところだなって思います。

――きららさんはいかがですか?

滝口きらら:
セルフにしたからなんですけど、個人のイベントもちゃんとできるようになって、それぞれのいいところを伸ばしていけるというか。私だったらコメディとかの舞台に出ることができたり、1人ひとりがちゃんと活躍できるところがあるんです。

――それぞれが輝ける場所を自ら作っていけるんですね。

滝口きらら:
そうです! すごくいいところだと思います。

――もともとdropで一緒だったひかりさんとみさとさんの関係性って、ゑんらの結成後に変わったりしましたか?

滝口ひかり:
んー、あんま変わらないと思います。dropの時も初期のメンバーがここの2人だったので、関係性は大きく変わってないですけど……。

木乃伊みさと:
なんか前からね、ベタベタするって感じでもなく、でも仲は良くて。

――お互いにあまり干渉しすぎない感じの仲良しさなんですね。

滝口ひかり&木乃伊みさと:
そうですね。

滝口ひかり:
お互いに丁度いい、ほどよい感じみたいな(笑)。でも、ゑんらになってお互いに意識は変わったので、意見交換はdropの時よりもするようになりましたね。

木乃伊みさと:
そうですね、ほんとに私たちの意見で物事が進んでいくので、そこの責任とかを考えると“こうした方がいい? ああした方がいい?”っていうのを、ずっと3人で話してます。

――その話し合いって、特別な時間とか機会を設けるんですか?

木乃伊みさと:
いや。空きの時間とかあったら、そういう話ばかりしてるかもしれないですね。

滝口ひかり:
3人でご飯とか行ったら、その話ばかりですね(笑)。今後のビジョンとか、どうするかを決めないとっていう話ばかりですね。

――では、滝口姉妹の関係性は変わりましたか?

滝口きらら:
まったく変わってない(笑)。もとから仲が良いから全然変わらないよね?

滝口ひかり:
dropをやってた頃は全然違うグループだったし、きららは学生だったんですよね。だから、生活リズムがまったく合わなくて、家でもあまり会ってなかった時期はあったよね?

滝口きらら:
あったね。

滝口ひかり:
そんな時期もあったり、小学生の時とかは言い合いの喧嘩ばっかりだったり。私がdropで家にいない期間があったんで、妹たちが“寂しい”みたいな、“ひかりちゃんいないんだ”みたいな日が続くと、なんか優しくなったり(笑)。

滝口きらら:
あはは。確かにそれはあったかもしれない(笑)。

滝口ひかり:
そんな感じがあってお互い大人になったのか、前よりかは仲良くなりましたね。

――喧嘩もしない?

滝口ひかり:
喧嘩もしないです。

滝口きらら:
ねえ! 昔もそんな仲悪かったとかではないんですけど(笑)。

滝口ひかり:
兄弟喧嘩がなくなって、自然な仲の良さになりました。

滝口きらら:
はい(笑)。

滝口きらら(ゑんら)|表参道
木乃伊みさと(ゑんら)|表参道
滝口ひかり(ゑんら)|表参道

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