里咲りさ&ノトフ(東京アイドル劇場)対談|日本一健康的なアイドルプロジェクト始動「幸せな形でアイドルになれる場を作りたい」

里咲りさ&ノトフ(東京アイドル劇場)対談|日本一健康的なアイドルプロジェクト始動「幸せな形でアイドルになれる場を作りたい」

里咲りさ&ノトフ(東京アイドル劇場)対談|日本一健康的なアイドルプロジェクト始動「幸せな形でアイドルになれる場を作りたい」里咲りさ&ノトフ(東京アイドル劇場)が語る「Girls Live Project」の可能性

“対バン”形式が主流のアイドルイベントの中で、1つの会場で1日に複数のグループの“単独公演”を組むというユニークなイベント運営を行っている東京アイドル劇場。これまでTask have Fun、絶対直球女子!プレイボールズ、神宿などが同劇場で定期公演を開催し、多くのファンを獲得している。そんな東京アイドル劇場が、固定メンバー制のグループではなく、公演によってアイドルが変わるという新しいライブプロジェクト“Girls Live Project”をスタート。2018年12月には、里咲りさを総合プロデューサー、槙田紗子をスーパーバイザーに迎え、今後コンテンツ展開をより積極的に進めていくという。今回、里咲と東京アイドル劇場運営のノトフの対談を実施。Girls Live Projectの現状と今後の展望とともに、現在のアイドルシーンに対する想いをじっくり語ってもらった。

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一番磨いてきたものを生かして人前に出続けてもらえるのが理想(ノトフ)

――今後のGLPの予定は?

ノトフ:
もう里咲さんにお任せって感じです(笑)。

里咲:
私のスタッフでプロデュースをやってみたいという女の子と2人で進めていこうと思っています。プロデュースは私で、現場はその子って感じ。最初の公演『オンユアマークス』は来年1月末ぐらいを予定しています。

『オンユアマークス』
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『オンユアマークス』

――メンバーも増やしていくのですか?

ノトフ:
ここを利用してくれる女の子たちが増えるといいなっていうイメージですね。ここだけで頑張ってもらってもいいのですが、ウマい具合いにみんなで利用し合って、クリエイターさんは自由に曲を作り、女の子は自由にライブをするという環境にしたい。みんなで利用し合って育っていけると一番嬉しいですね。誰も嫌な思いをしない……嫌なら離れればいいと思っています。そういうスタンスで人がどんどん増えて、キャストは50人でも100人でも増えていければと。人数が増えたら、2、3公演を同時に開催すればいいわけですしね。

――同じ曲でも、人が変われば見え方も変わってきますよね。

ノトフ:
そうですね。同じ公演を違う人でやる面白さと、逆にまったく同じキャストでまったく違う公演をやる面白さの2パターンがあると思っていて。選択肢が増えれば増えるほど、お客さんもこっちを観てみようとか、あっちが観てみたいとかなるかなと。あっちの公演だとすごい可愛いらしかったのに、こっちの公演だとすごくカッコいいよねって感じで、見せ方も全然変わると思います。そういうことができるいいですね。

里咲:
GLPだけというよりは、ほかの環境も経験してみて、いろんなところで活躍できる人が出てきたらいいなって思っています。たぶん、ここだけにしがみつくともったいないと思う。1つのキャリアとか、1つの経験ができる場になったらいいんじゃないかなって。

ノトフ:
会社員も副業解禁時代でパラレルワーカーが増えているわけですから、芸能だってどこかに所属してそこでしか仕事ができないっていう時代じゃなくなるかなって思っています。

里咲:
アイドル1本は、本当に大変ですよ。

――重みのある言葉ですね。

里咲:
これは断言できます。アイドルは、期限つきのものだと思うから、やっぱり自分のカードはいっぱいあった方がいい。東京アイドル劇場の中のGLPっていう企画はちゃんと残っていったとして、参加した女の子が一生それだけでなんとかなるっていうのはもちろんいいけど、それに賭けすぎると難しいかなって思います。

――GLPを通じて、歌唱力を身につけたらシンガーになったり、演技力がついたら女優になったりできたらいいですよね。

里咲:
私は自分がアイドルをやっているし、アイドルグループも経験してきたから、彼女たちの気持ちがすごくわかるんですよ。参加している側の人生がわかるので、そっちに寄り添いすぎてしまうところがあって(笑)。だから、ものすごい健康的な企画にできたら嬉しいな。私自身、今のアイドル業界にものすごく閉塞感を覚えていて、でも、また数年後にブームが来ることも考えられるし、アイドルになりたいって子がいるのなら、幸せな形でアイドルになれる場を作れたらいいなっていうのが、私がGLPに参加した理由です。

――里咲さんだからこそできることは多いと思います。

里咲:
嫌なこともわかっていますから。これ、やられたら最悪だなとか(笑)。女の子たちが、若さゆえにしてしまう間違った選択もわかります。そこをちゃんと教えてあげたい。

――アイドルがプロデューサーに転身するという姿も見せられるかもしれないですね。

里咲:
そうですね。

ノトフ:
自由度がありすぎるので、どうハンドリングしていくのか、もしくはしないのかとか、そのあたりは難しいところではありますね。僕は年齢に関係なく続けられる子が出てくると嬉しいなって思っています。どうしてもアイドルの場合、年齢の問題があるので、セカンドキャリアを考えないとっていう話になるのですが、逆に僕はアイドルに寿命があるにせよ、それをどう伸ばしてあげられるのかいうことを考えたいんです。じゃないと、セカンドキャリアありきの活動になってしまうと思っていて。

里咲:
例えば、結婚して子供を産んでも、日曜だけ参加してみるとか?

ノトフ:
そうそう。それこそ、モーニング娘。の後藤真希さんもライブに出ていたし。あの姿を見ていると、全然アイドルができちゃうと思う。もちろん彼女が超トップクラスだとはいえ、不可能ではないということは証明されているので、それができるといいなって思っています。例えば、GLPが人ではなく公演にお客さんがついたら、年齢とかではなくパフォーマンスさえよければキャストとして出演し続けられるじゃないですか。GLPでのアイドル活動に年齢が関係なくなってきたら、GLPは完成形かなって思っています。あと、GLPを卒業したあとは、ディナーショーをやるとかでもいい。

里咲:
宝塚みたいな感じですね。

ノトフ:
そうそう。セカンドキャリアで会社の広報とかプロデューサーになるというのもありですけど、せっかく歌とかダンスを頑張ってきたのだから、一番磨いてきたものを生かして人前に出て何かをし続けてもらえるのが理想的ですね。もちろん物理的な限界もあるのはわかっていますが。

――キレキレなダンスは難しいかもしれないけど、年齢に合ったパフォーマンスが見つけられたらいいのかもしれないですね。

ノトフ:
熟練の技ですね(笑)。人が変われば公演も変わるので、ピチピチの子と30歳を超えた人では違う見せ方になると思います。そういう楽しみ方がどんどんできるようになっていくと、人とか年齢とかを選ばなくなっていくのかなと思います。何か1つでも輝くものを持っていれば活躍できる場ができると嬉しいです。

里咲:
歌舞伎みたいに。相当な鍛錬な必要ですね。

ノトフ:
もちろん努力なくしてできませんけどね。それは運営側も。でも、究極形はそこかなと。

里咲:
課題はいっぱいありますけど、GLPは私にとっても新しい挑戦になると思います。楽曲提供も学ぶことがたくさんあるし、その人が好きって音楽をたくさん聴くと吸収できることもあるので、今回プロデュースという大きな言葉ですけど、アドバイザー的な感じで、私が思ったことをどんどん口にした方がよいと思っています。私にとってもいい経験になるんじゃないでしょうか。

Girls Live Project

Girls Live Project

シフト制で活動できるアイドルユニット。 楽曲と衣装をセットとした”公演”を、 様々なタレントたちがパフォーマンスする。 固定メンバー制ではないため、 タレントにはアイドル以外にも自由な活動を約束し、 タレントの働き方改革をテーマとする。 総合プロデューサーは里咲りさ、 スーパーバイザーには槙田紗子が就任している。

里咲りさ

里咲りさ

里咲 りさ(さとさき りさ)
1992.9.25 44.6kg 155.5cm
HAWHA MUSIC RECORDS社長。
作詞作曲。
アイドルグループ少女閣下のインターナショナル運営兼メンバーを経たのち、
ソロ活動を開始。ぼったくり物販などでバラエティ番組に多数出演し注目を集める。
2016年、自身初のCD作品をCD-Rのまま全国流通、史上初、CD-Rとしてオリコンランクイン。2017年、個人名義では異例のZepp DiverCity TOKYOをレンタル、ツアーファイナルとして1000人規模のワンマンライブを成功させたのち、活動休止。
2018年8月10日、音楽活動再開を発表。現在も精力的に活動している。

槙田紗子

槙田紗子

2009年ガールズロックユニット“ぱすぽ☆”のメンバーとしてデビュー。2011年、メジャーデビューシングル「少女飛行」が、女性グループのデビューシングルとしては史上初のオリコン週間ランキング初登場第1位を獲得。2015年12月卒業。現在は、2年連続でソロ写真集発売、3年連続写真展開催、主演舞台、脚本、多数のアイドルグループの振り付け、主催フェス<サコフェス>開催など、女優・タレント・振付師としてマルチに活動中。

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