OTONA CHILD.×TimeTree[後編]個性豊かな3グループが織り成す絆のシンフォニー「3グループとも曲も色も全然違うけど、全部ひっくるめてOTONA CHILD.は優しい」
OTONA CHILD.×TimeTree[後編]個性豊かな3グループが織り成す絆のシンフォニー「3グループとも曲も色も全然違うけど、全部ひっくるめてOTONA CHILD.は優しい」OTONA CHILD.×TimeTree[後編]
昨今スケジュール告知ツールとしてライブアイドルの使用実績が増えているカレンダーアプリ『TimeTree』と、長年ライブアイドルシーンを追いかけているライターの冬将軍による新インタビュープロジェクト第3回の後編。
前編では、『OTONA CHILD.』に所属するNANIMONO、AZATOY、hakanaiのメンバーとスタッフがTimeTreeの活用法や日常のスケジュール管理術などについてトーク。後編では、さらに一歩踏み込み、3組のこれまでの歩みと、OTONA CHILD.のアイデンティティに迫る。
ひなたゆま(NANIMONO)、かなたゆま(AZATOY)、まゆたゆま(hakanai)の“ゆまちゃんず”が語る、それぞれのグループの魅力、そして仲間との絆。彼女たちがどのようにして成長を遂げてきたのか、その秘話をお届けする。
ゆまちゃんず
最強アイドルをやらせてもらってます!(かなたゆま)
ーー後編はOTONA CHILD.と各グループに迫っていくインタビューになります。この3人、“ゆまちゃんず”での取材は初めてですよね?
まゆた:
はい。ゆまちゃんでよかったな。TimeTreeのスケジュールに“ゆまちゃんず取材”って書いてあって。
かなた:
なんだなんだ?って(笑)。
ーー仲もよさそうですが、先輩後輩の序列があったりするんですか?
まゆた:
ないわけじゃないんです。敬意はちゃんと払うけど、同じゆまちゃんだからこそ話しかけやすいし、仲はいいです。“ゆまちゃんず”として、一緒にステージ立ったりもしてるので。初めは緊張してたんですけど、すぐ馴染めました。
ひなた:
うんうん。
ーーでは、簡単に自己紹介を交えたグループ紹介をお願いします。
ひなた:
NANIMONOのインターネットオレンジエンジェル担当、ひなたゆまです。NANIMONOはメンバーがみんなインキャ(=陰キャ)の集まりなんですけど、だからこそ、しんどいとかつらいとか、そういう心の痛みがすごく理解できる子たちしかいない、めっちゃ優しい子が集まったグループだなって思っています。“優しい世界を作る”というOTONA CHILD.ができた時の1発目のグループがNANIMONOで、そこに当てはまるメンバーとグループなのかなって勝手に思ってますね。
ーーNANIMONOは“インキャでもアイドルになれる”という、新たなアイドル像を作りましたよね。
ひなた:
ですよね! インキャでもいいんだ、ありのままでいいんだよ……そういう寄り添う系の歌が多いから、自分たちも励まされるし、それを聴いて、外に出るのは嫌だったけどNANIMONOのライブに行こうかなって思ってもらえる。“アイドルを初めて推しました!”っていう人が多いんです。お互いに共感し合えるものが大きいのかなと思います。
ーーでは、AZATOY。
かなた:
AZATOYの、はむちゃんおれんじ担当、かなたゆまです! AZATOYには“かわいいを武器に生きづらい世界と戦う、偶像を超える実像アイドル”っていうコンセプトがありまして。今は4人で活動してるんですけど、まず圧倒的なビジュアル! 私含め、全員可愛いんですよ、私含めっ! それぞれが女の子の憧れを詰め込んだ理想の4人で、可愛いもできるし、カッコいいもできるし、セクシーもできる! 最強アイドルをやらせてもらってます!
ーー自分で最強と言えるのは強いです。
かなた:
最強ですよっ! 本当にマジで最強ッス!! 4人とも仲いいし、プライベートで夏は4人で海行ったり、春はイチゴ狩りへ行ったり、めっちゃ出かけてます。陽キャですね、全員。
ーーNANIMONOとは対照的な(笑)。
ひなた:
NANIMONOは海とか行けないし……。AZATOYさんが浴衣着てお祭りに行ってる写真を見て、うちらも撮りたいねって、一応スケジュールに入れてたんですけど、結局行かないっていうね。ヤバい、やっぱ陰が強すぎる……。
ーー(笑)。AZATOYはライブを観ていても、自分たちにめちゃくちゃ自信があるんだなというのがビシビシ伝わってきます。
かなた:
本当ですかっ! 嬉しいっ! 客層的には男の子も女の子も、老若男女いるんですけど、歌の内容は“今を生きる女の子の味方―ッ!!”なものが多いんで、“うちらが救うよ!”って思いながら毎回ライブしてます!
ーー頼もしい! では、hakanaiお願いします。
まゆた:
hakanaiの赤色担当、歌う革命児、まゆたゆまです。hakanaiはコンセプトでいうと、“今はもう戻れないあの頃の青春を邂逅するエモーショナルロックアイドルグループ”。噛み砕いて、私的にこうかなって思うのは、hakanaiのメンバー全員、感受性が豊かで、どちらかというと陽キャよりも陰キャ寄り。独りで生きてきた子が多いと思うんです。hakanaiの歌詞はハッピーな話ではなく、バッドエンドにも取れるものがめちゃくちゃ多い気がするんですね。それを感受性豊かな私たちが歌うからこそ、同じように孤独を感じてる人や、自分の存在意義がわからなくなっちゃったりしてる人たちに刺さるのかなと思っていて。その人たちの孤独を照らせるように歌っていくことが1番の目標なんです。誰にでも消したい過去もあれば、逆に忘れたくない想い出もあるじゃないですか。hakanaiは、音楽を通してそういうことを思い出しながら、“あの頃って青春だったよね”みたいに思ってもらえたらいいなって。“今はもう戻れない、あの頃には……”と思ってる人にすごく聴いてほしい。hakanaiの音楽を聴いて、ライブを一緒に過ごすことによって、もう1度青春を追いかけているような気持ちになれる、そうなってほしいんです。
ーーまさに儚い想い……。
まゆた:
終わりが来るのがアイドルじゃないですか。私たちは終わりにコミットしているというか。毎回マネージャーさんから“今日が解散ライブだったら、どういうライブをする?”って言われるんです。まだ正解は出せてないんですけど、そういう気持ちでやってるからこそ、来てくれた人に刺さる……そんなグループです。
ーー深い。
まゆた:
私は前の経験も含めて、長くアイドルをやってるんですけど、hakanaiに入って初めて、何のためにライブをするのか? 誰に何を伝えたいから歌うのか?と言われるようになりました。運営さんからそれを言われた時に、今までそんなこと考えたことなかったなって。ただライブをして、ただ特典会をして、可愛さや曲が盛り上がるとかで人気になって、というのはあったけど、OTONA CHILD.はそれぞれにコンセプトがあって、そのコンテンツごとちゃんと全部を好きになってくれる人がすごく多いなって思います。だからほかのアイドルとここが似てるね、って言われることがない。独自性というか、特別な存在だと思います。
ーーアーティスト性や歌うことの意味合いを含めて、しっかりとした軸がある。
まゆた:
当たり前のことなんですけど、本当に言われて初めて気づいたんです。それに、運営さんにもともと音楽をやってた人がたくさんいるからこそ、教えてもらえることがめっちゃあるんです。もし音楽をやってない人から言われたら“でも、やったことないじゃん!”って言うんですけど、やったことある人たちだから“確かに。やってみるか!”となります。説得力がありますね。
ひなた:
まったく同じですね。ライブのセトリをマネージャーさんと一緒に決めるんです。その時に、“このセトリで伝えたいイメージが俺にはわからないから、やり直し!”みたいに言われることが多いんです。沸き曲とか、そういうのを入れた時に、“NANIMONOのよさってそこじゃないよね。盛り上がるだけだったらほかのアイドルでもできるし、NANIMONOがライブする意味は何? もう1回ちゃんと考えて”みたいなやり取りを毎ライブやるんですよ。
ーーかなりしっかりしていますね。
ひなた:
それで終わったあとは“悪いライブはほぼない”って、言ってもらえてるんですけど、いつも大体80点くらいなんですよ。それってダメじゃないですか。よくも悪くも……って感じ。今停滞していて、怒られまくってます。
ーーOTONA CHILD.代表さんからも怒られますか?
ひなた:
代表が言ってくれる時もありますけど、こゆびさん(OTONA CHILD.プロデューサー)は容赦ないですね。
代表:
俺は優しいと思うよ。
ひなた:
確かに、代表が1番優しいかもしれない。
かなた・まゆた:
ええー!?
ーー異議が出ているようですが(笑)。
ひなた:
代表が1番優しくて、その次がうちのマネージャー。最後がこゆびさんです。ライブ終わってLINEを見ないようにしてるんですけど、“続きを表示”くらいまでのお怒りが来てる時がある……。でもそういう時は、自分たちもわかってるんですよ。あれをやりたかったけどウマくできなかったとか、もっとこうしたらよかったのにとか、もう案の定っていう感じで恐ろしいですね。でもそれを改めて教えてくれる。
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