![PIGGS、Merry BAD TUNE.、のんふぃく!…… Pop’n’Roll編集長と語る「ギターがカッコいいアイドルソング2023」20選[後編]|「偶像音楽 斯斯然然」第119回](https://img.popnroll.tv/uploads/news_item/image/37038/large_main.jpg)
PIGGS、Merry BAD TUNE.、のんふぃく!…… Pop’n’Roll編集長と語る「ギターがカッコいいアイドルソング2023」20選[後編]|「偶像音楽 斯斯然然」第119回
PIGGS、Merry BAD TUNE.、のんふぃく!…… Pop’n’Roll編集長と語る「ギターがカッコいいアイドルソング2023」20選[後編]|「偶像音楽 斯斯然然」第119回
2023年最後のテーマは、毎年恒例の「ギターがカッコいいアイドルソング」。これまでと同じく、冬将軍と当サイト編集長・鈴木の対談形式で全2回にわたってお届けする。本日は、その後編。ギター&音楽への愛があふれた2人のトークセッションをご堪能あれ。
『偶像音楽 斯斯然然』
これはロックバンドの制作&マネジメントを長年経験してきた人間が、ロック視点でアイドルの音楽を好き勝手に語る、ロック好きによるロック好きのためのアイドル深読みコラム連載である(隔週金曜日更新)。
2023年最後にお送りするのは“マニアックすぎて伝わらない”ことでお馴染み、毎年恒例「ギターがカッコいいアイドルソング」。楽器好きなら誰もがお世話になったことがあるであろう機材誌で有名な某出版社の名物編集者だった鈴木Pop’n’Roll編集長と、音楽事務所やレーベルでA&R制作ディレクターを勤めてきた私、冬将軍のギターヲタク2人がギターサウンド&プレイの観点から、2023年のアイドルソングを一切の忖度なしに選んで語りまくる本企画。今回もマニアックすぎて読者さまがついて来られるのか……全20曲、の後編よろしくどうぞ!
・PIGGS「Fleeting」(冬将軍セレクト)
鈴木:
この曲は、めっちゃハードコアですね。
冬将軍:
アグレッシヴでザラっとしたノイジーさがカッコいい。PIGGSって、基本ブリティッシュなんですよね。ロンドンパンクだったり、グラムロックだったり。それに変にいろいろやろうとせず、Ryan.Bがずっとサウンドプロデュースしてるっていうのもあるけど、音楽性が一貫してるのは何気にすごいと思うんですよ。メジャーに行っても変わらないし。『TEAMメジャー vs TEAMインディー』というプロデュース権を巡ってのバトルもあったけど、あれもちゃんとファンから“音楽を含めて愛されてる”ということを実感したし。
鈴木:
サウンドや音楽性に振り幅があっても、音楽的に本当に伝えたいコアな部分がしっかりとあることは大事だと思います。特に音楽好きな人は、その部分に惹かれることが多いのかなと。
冬将軍:
メンバーが卒業したり、いろいろありましたけど基礎体力があるから勢いが落ちてない。やはりプー・ルイは強いなと。いいイズムがちゃんとあって。でもBAN-BAN、SHELLMEという初期メンバーのアクの強さもいいフックになってる。“プー・ルイのグループ”になってないのがすごくいいなって。
・acro-A「Lasting Forever」(鈴木セレクト)
鈴木:
この曲は、ギターソロに高速駆け上がりフレーズが盛り込まれていて、印象的でした。
冬将軍:
acro-A(アクロア)は福岡のグループですけど、松隈ケンタ主催<チャレンジオーディションGO!GO!GO!2022>準グランプリのグループですね。この曲は元SCRAMBLESの田仲圭太氏が手掛けてる。
鈴木:
なるほど。どことなくWACKの雰囲気がありますよね。
冬将軍:
泣きっぽいメロだったり、言葉を詰め込んでいくサビだったり、初期BiS曲の雰囲気を感じる。全体に入ってるピアノもいいスパイスになってメロディを引き立てていて。ギターソロはオーセンティックな感じですね。ここだけちょっと雰囲気が違う。いい意味で。
・buGG「Make My Day」(鈴木セレクト)
冬将軍:
buGGは本企画常連ですね。残念ながら2024年4月で解散……。プロデュース&ギターも常連の慎之甫さん。
鈴木:
この曲はメロコアですね。切れ味鋭いリフも、ウラ拍を強調したフレーズとちょっとピッキングハーモニクス気味のフレーズを取り入れたギターソロがカッコいい。あとは、やっぱり慎之甫さんは、サウンドがいいんですよね。
冬将軍:
慎之甫さん、REIRIEのライブで弾いていて。初めて生で弾いてるのを観たんですけど、やっぱセンスのいいギタリストだなと思いました。
鈴木:
Mirror,Mirrorのプロデュースもしてますよね。
冬将軍:
以前コラムで取り上げましたけど、Mirror,Mirrorのアルバム『MIRAISM 02』が名作でしたね。特にリードの慎之甫さん曲「Crescent」におけるピアノフレーズとドラムパターンの緻密な絡み合いが美しすぎて。打ち込みとギターで弾いたものをドラムとピアノに置き換えてるのかなぁとか、勝手に考えてるんですけど。
Mirror,Mirror「Crescent」MV
冬将軍:
それで、buGGに話は戻るんですけど、「Make My Day」はUma Sonic氏との共作なんですよね。この方は初期QUEENS楽曲を手掛けていた方!
QUEENS「Flagship」MV
「Flagship」「Hands up」「Fighting Tender」といったダンサブルロックとエッジの効いたニューウェイヴな香りがプンプンするギターがツボすぎてめっちゃハマって、この企画やコラムでも散々取り上げました。
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