第2回:アイドルとして生きる上での覚悟|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」

第2回:アイドルとして生きる上での覚悟|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」

第2回:アイドルとして生きる上での覚悟|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」アイドルとして生きていく上で心に刻むべきこととは

アイドル界のさまざまなトピックを、唯一無二のゲイアイドルだからこその視点で斬り込む連載コラム(隔週土曜日更新)。第2回目のテーマは“アイドルとして生きる上での覚悟”。二丁目の魁カミングアウトの活動スタンスを軸に、ステージや楽曲、振り付けにかける想いを語る。

曲にかける想いは、どんなアイドルにも負けない

前回も話したけど、最近、アイドルは替えが利くものだと思っている運営がいるせいか、メンバーがどんどん変わってしまうグループって少なくないじゃないですか。そうすると、私が最初に一生懸命振り付けを考えても、メンバーチェンジに伴って、振り付けやフォーメーションもどんどん変わっていっちゃうんです。場合によっては、私が振り付けしたものがまったく跡形もなくなってしまった曲もあったりして。そういうのが嫌になって、今はアイドルの振り付けはやっていないんです。

メンバーが変わると、ファンだけじゃなくて、楽曲提供したクリエイターやコレオグラファーといった外部の人たちも悲しい気持ちになる。それぞれいろんな想いで作っているのに、今では歌われなくなっちゃっている曲もたくさんあるじゃない。

だから私は曲を作ってもらう時、最初に“私たちは複数枚購入を勧めていないから、ほかのアイドルより売れるCDの枚数は少ないだろうけど、メンバーや聴いてくれている人たちのその曲にかける想いは、どんなアイドルにも負けません。この先何十年、たとえ売れなくてもこの曲をずっと大事に歌っていきます”って言うの。

私たちのファン中には、手紙とかで“この曲がなかったら、今ごろどうなっていたかわかりません”って言ってくれる子もいて。その気持ちは、私たちも一緒なんです。本来、音楽ってそういうものだと思っているんですよね。

すごく素敵な曲だったら、お客さんが数えるぐらいしかいない路上ライブでも、たくさんのお客さんで溢れている武道館でも、その魅力は変わらないと思ってる。

目先のお金儲けよりも、その曲を“どれくらい長く歌い続けられるか”“どれくらい愛せるか”ということの方が、とても大事だと思うんです。

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