PassCode、バンもん!からAppare!、白キャン、ネオジャポまで カメラマン・真島洸[インタビュー後編]アイドルスチールの第一人者「写真家でもフォトグラファーだとも思ってない、カメラマンです」

PassCode、バンもん!からAppare!、白キャン、ネオジャポまで カメラマン・真島洸[インタビュー後編]アイドルスチールの第一人者「写真家でもフォトグラファーだとも思ってない、カメラマンです」

PassCode、バンもん!からAppare!、白キャン、ネオジャポまで カメラマン・真島洸[インタビュー後編]アイドルスチールの第一人者「写真家でもフォトグラファーだとも思ってない、カメラマンです」『偶像音楽 シン黒子列伝』第2回後編:真島洸

『偶像音楽 シン黒子列伝』第2回:真島洸の後編。今回は、真島氏がアイドルのライブ撮影に取り組んでいる理由や撮影時のカメラの設定、現像に対する考え、また現在のアイドルシーンなどについて話を訊いた。“アイドル”のライブカメラマンとしての自分を客観的に見つめ、その務めを全うするために日々奮闘している真島氏。彼が撮影で関わるアイドルファンのみならず、アイドルのライブ撮影に興味があるカメラマン、さらにはあらゆるクリエイター志望者にぜひ読んでいただきたいインタビューとなった。

PassCode、バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI、NEO JAPONISM、我儘ラキア、真っ白なキャンバス、WILL-O’…… 撮ってきたグループの錚々たる並び。ライブアイドル好きであれば“真島洸/KOH MAJIMA”の名前と、氏の撮った写真を見たことがあるはず。

バンドやアーティストにはツアーなどに帯同するカメラマンがいることが多い。しかしながら、アイドルは媒体に載せるライブレポート以外でカメラマンを入れることはあまりなかったように思う。だが、ここ数年でそうしたアイドルのライブスチールを見ることが多くなった。

そんなアイドルスチールカメラマンの第一人者というべき存在が、真島洸、その人である。

前編では氏の音楽とライブに対する情熱から、カメラを手にするという表現に至った経緯を熱く語ってくれた。後編では、より深くアイドルスチールを撮る信条と、カメラマンとして見ている現在のアイドルシーンへの想いに迫っていく。

アイドルはステージ寿命が短いので、みんな記録を残してほしい

——好きなカメラマンはいらっしゃるんですか?

真島:
岸田哲平さん。ハイスタ(Hi-STANDARD)を撮ってる方なんですけど、やっぱりああやってベタでバンドにつけられるのいいなって。ずっと追ってるからこそ撮れるものがある。すごく好きなんですよね。展示会も行きましたし。お話もさせてもらいましたけど、あの頃は写真でまったく飯食えてなかったんで……。今会えれば、もうちょい話せるかな。あとは半田安政さんとか、そこらへんですかね。

——バンド付きのカメラマンって、岸田さんや半田さんのほかに、例えば80年代のハードコアからヴィジュアル系まで追い続けた辻砂織さん、怒髪天やBRAHMANは石井麻木さん、BUCK-TICKだったら田中聖太郎さん……と、パッと思いつくだけでもけっこういらっしゃいますけど、アイドルにベタで付いてるカメラマンって、真島さんが第一人者なんじゃないかと思うんですよ。ほかにはWACKの外林健太さんくらい。あの方は衣装も手掛けているぶん、少しスタンスが違いますが。

真島:
アイドルのライブスチールが、根付いたのはホント最近だなと思うんですよ。ここ数年でよく見るようになったなと思っていて。それこそバンドだと、ずっと追いかけていって記録に残す、そういったものがあると思うんです。自分がバンド好きというのが大きいんですけど、アイドルにもそういうのが根付いてほしいなって。ライブ写真集を出したりとか。やっぱり撮ってるグループがどんどん大きくなってくれたら嬉しいし。Twitterなりに1枚引き画を載せてもらって。これだけ人がいるんだ、楽しそうだなと思って、1人でも多くライブに来てくれれば、僕はそれでいいと思ってます。

——それがアイドルを撮っている理由であると。

真島:
ハコにいる手段、ライブハウスと繋がっているための手段があって。そしてアイドルに記録として残してもらって、1人でも多く興味を持ってくれればいいな。撮っている理由は、その2つですかね。僕、スケジュールが空く限り、どこでも行くんで。アイドルって、こういう言い方は失礼かもしれないけど、やっぱりバンドと比べるとステージ寿命は短いと思ってるので。みんな記録に残してほしいなと思っています。

——自分が真島さんに興味を持って今回取材を申し込んだのは、そういうところが聞きたかったのかも。音楽が好きなことが写真を通して伝わってきたし。こういう言い方は失礼かもしれないですけど、この人にとってカメラは好きなものを伝えるツールでしかないんだろうなって、勝手にそう思ってました。きっと普通のカメラマンだったら、こうやって取材を申し込んでなかったと思います。

真島:
僕、ちょっと関わらせてもらってるところを含めて、撮ってる全グループのことが大好きなんです。好きだから、楽曲も歌詞も歌割りも頭に入ってる。だからこそ、グループとしての持ち味を出してあげたいと思ってます。個々はライブ以外でも出てくるところだと思うから。ライブでのグループのよさを伝えたいと思っていますね。だから個よりも集合の方が撮ってる枚数も多いんですよ。バンドを撮り始めた時も、これを見て1人でも多くライブに来ればいいなと思って撮り始めたんで。今日のライブはどれだけ盛り上がったかとか、会場全体の空気感を出したいんです。

——そういう面では、やはりコロナになってからのライブ風景は変わりましたよね。

真島:
ああ、そうですね……。今はみんな(観客)マス目に立ってくれてるし、キャパシティも変わってるから撮れる画も変わっている。今までソールドアウトした公演って、びっくりするくらいパンパンだったけど、今はソールドアウトした公演でも隙間が生まれちゃうんですよね。ちょっと寂しい画になっちゃう。だから撮り場を考えなければいけなくて、FOH(Front of House、客席側の意を持つPA用語。一般的には客席側にあるPA卓、ミキシングコンソールを指す)の横から撮った画でもスカって見えちゃう。撮り場と画角を考えなければならない。でも撮りやすくなった面もあって。ステージから客席を離さなければいけないガイドラインができた結果、ハコにもよるんですけど、フロント(ステージと客席最前列の間)が広くなった。だから前っ面の画は撮りやすくなったんですよね。荷物さえ置かれてなければ。あれだけは、なんとかしてほしいです。やっぱり踏んだら申し訳ないので……。

——これを読んでいるヲタクのみなさんは荷物を柵前に置かないように! でも最近はフロアがぎゅうぎゅうだったことを忘れてしまうほど、ディスタンス下のライブが当たり前になっているというか。

最近思い出せなくなってもいますよね、コロナ前がどうだったか。アイドルのステージ寿命を考えた時に、今のこの現状ってかわいそうというか、せっかくアイドルになったのに残念だなとも思うんですよ。コールを聞いたことないアイドルもいっぱいいるじゃないですか。そういう子たちにとって、自分が思い描いていたものと違うんだろうなとか。徐々に緩和されてきてますけど、また盛り上がれたらなと思います。

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