【連載】沖口優奈×槙田紗子（後編）「アイドルって不思議で、なかなか辞められない何かがあるんだなって思います」マジカル・パンチライン 沖口優奈「沖Pの教えてプロデューサー」第2回：『SACO PROJECT!』プロデューサー・槙田紗子（後編）

日本で1番パフォーマンス力の高いグループになってほしい（槙田）

沖口：
サコプロのグループのステージを観る時は、これまで以上に大変そうですね（笑）。

槙田：
私、どうなるんだろうって思います。自分でもよくわからなくて。“鬼”になって厳しく観ちゃうのか、親のような気持ちになるのか……。

沖口：
親のように見守るのかもしれないですね。言う時は言うけどみたいな感じで。

槙田：
ホントに子供ができたような気持ちなんですよ。これはプロデュースの仕事じゃないと生まれない感覚だと思います。振り付けの場合は、私がそのグループに少しでも貢献できるようにっていう意識で、グループの一部分に携わらせてもらっているという感覚なんです。それとは、やっぱり違うんですよね。

沖口：
母性が生まれ始めていますね（笑）。

槙田：
14歳の子とかいるんで、可愛くてしょうがないです（笑）。

――マジパンさんにも若い子がいますよね？

沖口：
ウチは13歳がいます。

槙田：
ドキュメンタリーの映像を観ましたけど、大変ですよね（笑）。

沖口：
はい、なかなか（笑）。オリジナルメンバーだった時も最年長だったんですけど、私の年齢は上がっていくのに、メンバーの年齢は下がっていく（笑）。

槙田：
沖口さんがメンバーを指導していると、“はいっ！”みたいな感じじゃないですか？　学校か！みたいな（笑）。

沖口：
そうなんですよ。この前、新メンバーの子と話をしていたら、“先生”って言われました（笑）。

槙田：
不意に？

沖口：
不意にです。“先生！　あ、優奈ちゃん！”って（笑）。先生のことを“お母さん”って呼ぶくらいのテンションでした（笑）。マネージャーさんが“先生”って呼ばれているところは、見かけたことがあったんですよ。

槙田：
マネージャーさんだと、年齢的にも言い間違えるのも仕方ないかなって気がします（笑）。

沖口：
でも、私も先生と呼ばれる時代になったかと（笑）。衝撃でした。ただ、アイドルって年齢は関係ないのかもって思うんですよ。ウチの最年少の子も、オーディションの時から、エンタテインメント力がすごく高くて。

槙田：
年齢じゃないんですよ。ホントに関係ないと思う。年齢も関係ないし、アイドル歴も関係ない。とんでもない若い才能の前では関係ないんですよ。

沖口：
ホントに刺激を受けまくっていますね。私が13歳の時って、こんなにハキハキ話せなかったし、こんなにしっかりできなかったなと思うようなことをやってのけたりするので、自分もまだまだ勉強することがたくさんあるし、吸収できることもたくさんあるなって思います。相手が若ければ若いほど、それを感じますね。

槙田：
そういう意識でやっているんだったら、（グループは）ウマくいきそう。マジパンさんは、基礎レッスンとか、超ハードですよね。

沖口：
新メンバーが入って、新しい体制になってからなんです。新体制になる時に、どうしていきたいかって話をして、“レッスンをもっとやりたいです”って言ったんです。それで、体幹だったり筋トレだったりを入れてもらったんですけど、いざ始まったら、めちゃくちゃ大変で（笑）。

槙田：
新メンバーのみなさんが、パフォーマンス力が高くて、めちゃめちゃちゃんとしてるなって思いましたよ。

沖口：
みんな頑張ってくれて。1ヵ月くらいライブができない期間があったんですけど、その間にパフォーマンスがあまり得意じゃなかった子が、めちゃめちゃできるようになってて。ダンスの先生からも“表情もよくなった”って褒められて。最初は笑顔に影がある感じだったのに、最近は自分の素が出せるようになったのか、やっているうちに明るくなったのかはわからないですけど、表情の作り方がすっごく上手になったんですよ。“すごい！”って感動しました。

槙田：
未経験の子ほど、何もないだけにいろいろなことを吸収できるんですよね。自分の中での常識みたいなものがまだないんで。

沖口：
最後に、サコプロのグループは11月にデビューするということですけど、どんなグループにしたいと思っていますか？

槙田：
まずは、パフォーマンスでいえば日本一を目指します。日本で1番パフォーマンス力の高いグループになってほしいです。あとはざっくりですけど、いいチームにしたいなと。年齢も出身地もバラバラですけど、プロとして、ちゃんと仕事として、メンバーだけじゃなくて、スタッフも含めて良いチームになれたら、きっとウマくいくんじゃないかなと思っているので、そこを大切にしていきたいなと思っています。

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