マジカル・パンチライン 沖口優奈［インタビュー前編］プロデューサーとしてグループを導く決意の正体「アイドルを続けたいというよりマジパンを続けたい」沖口優奈（マジカル・パンチライン）インタビュー前編

悔しさや悲しさを忘れようとするんじゃなくて、次に繋げるような活動をしていきたい

――これから一緒に頑張っていく新メンバーの印象は？

沖口：
実は、1番最初の面談の段階から、私たちもオーディションに同席させていただいたんです。それで、益田珠希は、新潟出身なのでリモートで最初の面談をやったんですよ。もうメンバーやスタッフが“何、あの子!?”って驚くくらい、ホントに可愛くて。その段階ですでに惹かれる存在でした。でも、リモートではわからない部分もあるじゃないですか。直接会うと印象が変わることもありますし。次の配信審査では、すっごく可愛いけど、どういう子なのか、ちょっと掴みづらいかなって思ったりもしたんです。それまでは直接会ってはいなくて画面越しに見ていて、17歳にしては大人びているなって思っていたんですけど、最終面接の時に、ガチガチに緊張した珠希ちゃんが会場に入ってきたのを見て、年齢相応の愛嬌というか可愛らしさも持っているんだなって思いました（笑）。あんなに大人っぽくて、顔も整っているのに、そういう部分も持っているってすごいなって。

――すごくギャップがあったんですね。

沖口：
そのギャップが魅力的だなって。現段階ではまだ深くおしゃべりできてはいないので、性格はわからない部分もあるんですけど、話しているところを遠くから見ていると、女子高生らしいキャピキャピしたところもあるんですよ（笑）。見た目はすごく大人っぽいのに、中身は可愛らしくて。人に好かれるタイプだと思うので、アイドル性は抜群だなって思っています。

――透明感がありますよね。

沖口：
透明感がすごい！　常に『SNOW』のフィルターがかかっているのかなって思うくらい（笑）。で、顔がとにかく小さいんですよ。骨格もシュッとしているし、線が細いので、大丈夫かなって心配になったりもするんですけど、好きな食べ物が“白米”って言っていたので、元気に育ったんだろうなって（笑）。

――新潟はお米が美味しいですからね（笑）。山本花奈さんの印象はいかがでしたか？

沖口：
花奈ちゃんは、もともと同じ事務所で、2020年8月に解散してしまったハコイリ♡ムスメっていうグループにいたんです。ちょうど“はるゆら”がマジパンに入ったのと同じタイミングでハコムスに加入して。＜TIF＞とかでグループ同士で挨拶したりとか、事務所の忘年会で一緒になったり、よく見かけてはいましたね。そうやって会う機会はけっこうあったのに、“どうも、沖口優奈です”っていうくらいだったから、オーディションの時点ではしゃべったこともほとんどなくて。“はるゆら”は事務所のレッスンで会ったりしていたらしいんですけど。だから、オーディションでは、ゼロベースから花奈ちゃんを見ていました。オーディションの時に、花奈ちゃんのことで覚えているのは、お辞儀がめっちゃ綺麗だったことなんですよ。

――お辞儀が綺麗？

沖口：
“バレエやってたのかな？”って思いました（笑）。実際は空手をやっていたそうなんですけど、もう腰が90度に曲がって、かつ、上半身が直線なんですよ！　それで一気に印象に残ったというか、凛としているなって思ったんです。身長も高くて首筋とか綺麗だし、所作も丁寧で、“あの子、いいな”って思いました。最近、レッスンとかで話しかけると、いっつもニコニコしているんですけど、その笑顔が、人の気持ちをパッと明るくするような笑顔なんです。花奈ちゃんと一緒にいると、みんなが笑顔になるんだろうなって思うような子なので、今はなかなかできませんけど、握手会や特典会をやったら、ファンの人を元気づけてあげられる存在になるだろうって。すごく真面目で、アイドルに対する気持ちも強くて、何事も真剣に取り組んでいるので、これから楽しみです。

――笑顔で周囲を明るくするというのは、ムードメーカー的な存在ということですか？

沖口：
何て言ったらいいのか、わからないですけど、表情に裏がないというか、愛想笑いじゃなくて、心の底から笑っているというか、感情が表情に直結しているような雰囲気を持っているんです。天性のアイドルだなって思います。

――逸材ですね！　宇佐美空来さんは？

沖口：
空来ちゃんは、最初の面談の時から、ウクレレ少女です（笑）。もう最初からパフォーマンス力が圧倒的だったんですよ。面談の時も、ウクレレを持ってきていて。普通、1曲やったら“ありがとうございました！”ってなるじゃないですか。でも“もっと聴きたいですか？”ってコール＆レスポンスが始まって（笑）。“緊張する場面ですごいな、なんや、この子!?”って思いました。ハートが強いし、歌やダンスがどうこうじゃなくて、人を楽しませるエンタテインメント性があるんですよ。“この子がマジパンにいたら面白いだろうな”って、面談の時からずっとずっと思っていました。そのくらい、空来ちゃんは人目を惹く存在でしたね。空来ちゃんには絶対に入ってほしいと思っていたんですけど、13歳で10個下なんですよ。めっちゃ若い（笑）。大人数のグループならそういうこともあるでしょうけど、“少人数のグループで、そんなことあるの？”って思います（笑）。

――10個下（笑）。

沖口：
でも、もともとウクレレでパフォーマンスをやっていたということもあって、意識の面では大人っぽいというか、そこは年相応ではなくて。だからこそ、一緒にグループとして活動していく未来が見えるんです。あと、すごく負けず嫌いな面も見え隠れしていて。それも過去の自分に勝ちたいというような、自分に対する負けず嫌いで、自分とずっと戦っているような雰囲気があるんです。すごくストイックだから、あれほどのパフォーマンス力があるんだろうし、これからマジパンのパフォーマンスを引っ張っていってくれる存在になってほしいなって思っています。

――新メンバーとのコミュニケーションは問題なさそうですか？（笑）

沖口：
はい（笑）。ただ何の話をすればいいのか、今でも掴めてはいないんです（笑）。いろいろ気になることはあるんですよ。“最近の流行は何？”とか（笑）。

――今までとはかなり変わりましたね。まさに新体制になったというか。

沖口：
まったく違いますね。一緒にレッスンしたり、関わっていくようになると印象もまた変わりましたし、言葉通りの“新生マジパン”を築いていけるなって思っています。

――“新生”という言葉通り、新しく変わっていく部分もあると思うんですが、グループとして変わらない、変えたくない部分はありますか？

沖口：
レーベルがドリーミュージックになってからの楽曲で、1番マジパンっぽいなと思う曲が「もう一度」なんです。今までのマジパンのストーリー……レコード会社を移籍したり、4人だけで活動している時期があったり。楽しかったこともあれば、悔しかったり、悲しかったこともあって。どのアイドルさんも活動を続けていれば経験しているとは思うんですけど……。「もう一度」は、悲しさをパフォーマンスに反映させている部分が大きいというか、歌詞の部分でもマジパンのストーリーに合わせたものになっていて。それで、私も“はるゆら”も新メンバーも、これから経験するであろう悔しさや悲しさを忘れようとするんじゃなくて、しっかり噛みしめた上で、次に繋げるようなライブや活動をしていきたい。その気持ちは忘れたくないですね。やっぱり悔しい想いをした時の方が、人って成長できると思うし、目標も立てられると思うんです。だから、その気持ちは忘れちゃいけないし、大事にしていきたいなと思います。

――「もう一度」は、＜@JAM EXPO 2019＞（2019年8月25日／横浜アリーナ）で初披露されたじゃないですか。今でもすごくよく覚えているんですけど、沖口さんを含めメンバーみんなが気持ちをかなり込めていたいいステージでしたよね。

沖口：
ははは（照笑）。嬉しいです（笑）。今だからこそなんですけど、「もう一度」の期間って、すごくしんどかったんです。それまでの悔しさをぶつけていかないと、「もう一度」が薄っぺらい曲になってしまうっていうのが、メンバーもそうですし、スタッフさんの意見でもあったので、それを体現しようとすると、めちゃめちゃしんどくなって。「もう一度」に対する気持ちの入り方は、行き過ぎているくらいだったと思います。でも、だからこそ、「もう一度」がファンのみなさんの好きな曲になっていったと思うので、あの時の私のように、あそこまで気持ちを全面的に出していこうとは思わないですけど、でも、あの気持ちを忘れずに、いろいろな曲をやっていきたいなと思っています。

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新体制初のワンマンライブ
＜マジカル・パンチラインLiVE PARK 2021「ここから始まる私たちの物語〜キラハピ〜」＞
日程：5月2日（日）
会場：横浜BAYHALL