BiSH アイナ・ジ・エンド、ドラマED曲を書き下ろした『死にたい夜にかぎって』1話先行試写会にて「自分なりの男の人の歌を作ってみました」

BiSH アイナ・ジ・エンド、ドラマED曲を書き下ろした『死にたい夜にかぎって』1話先行試写会にて「自分なりの男の人の歌を作ってみました」

Pop'n'Roll 編集部

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2020.02.20
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BiSHのアイナ・ジ・エンドが、2月19日に東京・代官山の蔦屋書店で行なわれたドラマ『死にたい夜にかぎって』1話先行試写会に登壇した。

2月下旬よりMBS/TBSドラマイズム枠で放送されるドラマ『死にたい夜にかぎって』。その1話先行試写会には、エンディング主題歌を書き下ろしたアイナ・ジ・エンドをはじめ、主演の賀来賢人、メガホンを取った村尾嘉昭監督、脚本を担当した加藤拓也、原作者の爪切男が出席した。

©2020「死にたい夜にかぎって」製作委員会・MBS ©爪切男/扶桑社

本作は、原作者・爪切男本人の実体験エピソードを書いた同名小説を実写ドラマ化したもので、幼くして母に捨てられた男・小野浩史(賀来)が、さまざまな女たちとの出会いを通じ、時にぶつかり合い、たまに逃げたりしながら、少しずつ笑顔を取り戻していく、悲しくもユーモアあふれる物語だ。

『死にたい夜にかぎって』のドラマ化を熱望したという村尾監督は“溝の口の本屋さんで(原作を)手に取って、最初の学校のブロックを読んで面白すぎて、すぐ企画書を書きました”と打ち明け、どうすれば原作権を取れるのか考えた末、爪切男が出演したトークイベントに会いに行ったそうで、爪は“サウナにみんなで入ろうというよくわからないイベントに呼ばれていて、予約者は1人しかいない集会だったのに、村尾さんがいらっしゃって……”と回顧。続けて爪は、ドラマ化されることはドッキリだと思ったそうで“サウナで一緒に服を着ていない状態でオファーをいただいたので、こういうオファーもあるんだなって思いました。その時から熱意は感じていたので、気にはなりましたね”と語り、主演を賀来が務めると聞いた際は“ずっとドッキリが続いていましたね。裸でオファーしてきて、2回目に会った時に「賀来賢人で行きます」って言われて、頭のやべえ人だなって思いました(笑)”と告白して会場の笑いを誘った。

また、賀来も10年来の知人である村尾監督から熱烈なオファーをもらったそうで“こんなに熱烈なのは初めてですよ。あの手この手を使って、マネージャーさんが困る困る(笑)”と笑い、“どんな作品か知らなかったんですけど、とにかく「何か」やりたいということは外から聞いていて、その「何か」ってなんなんだろうって思って、やっと(村尾監督と)繋がって「読んでみて」って言われたのが今回の作品です”とコメント。

最初に原作を読んだ際は、実話だと思わなかったそうで“普通のラブストーリーとか男女の話って、ご都合主義なところがあるじゃないですか。それが今回まったくなかったので即答でしたね”と言い、原作を読んでの感想を聞かれると“ハードというか、関わる人も破天荒ですし、浩史という人自体も、絶望的なことが自分に起きていようが「まっ、いいか」精神で乗り越えてしまう。それを赤裸々に、悲劇を喜劇に変えて書いている爪さんのお顔を想像して、どんな人なんだろうって興味が湧きました”と目を輝かせた。

また、原作を脚本の落とし込む際にこだわった点を聞かれた加藤は“村尾さんからお話をいただいて、僕はもともと原作を知っていたから「原作が好き」って話から始まって、「原作を大事にしような」って話をして、決定稿を書き終えたあとに爪さんと初めてお会いしたんですけど、その時に第一声目で「原作に忠実にするのはちょっとね」って言われてビックリしましたね”と苦笑し、その後、どうしたのか追求されると“「決定稿やし知らんわ」って思ってまあええかって。でもご本人の体験談ということで、変にいじくり回すのも違うかなという思いもあったので、そこは大事にしたいなと思いました”とこだわりを明かした。

さらに、TSUTAYAプレミアム限定で独占配信される特別編『あとがき』について村尾監督は、“車椅子のミキさんという、爪さんが1番大切にされているエピソードで、爪さんの初体験の話です”と紹介し、“すごくいい話で、ミキさんが太くカッコいい生き方で、爪さんの初体験の話もすごく感動的で、めちゃくちゃ大事なエピソードで、(山本舞香が演じるヒロインの)アスカと浩史のその後もあって感動するので、特別編は絶対に観ていただきたいです”とアピールした。

また、どのような想いでエンディング主題歌「死にたい夜にかぎって」を書き下ろしたのか聞かれたアイナは“私、書き下ろしというのが人生初めてで、原作がすごく好きだったので、初めてなのに全然苦しまず、爪さんの言葉を好きなように捉えて作らせていただきました”といい、“爪さんの言葉が脳裏にこびりついていたので、歌詞もいつもよりスラッとかけて、男の人目線の歌詞を初めて書いたので、それと同時にAメロBメロは自分史上1番低いところからスタートさせて、自分なりの男の人の歌を作ってみました”と明かした。

さらに1話に2秒ほど出演しているというアイナは、ドラマの撮影に参加したのも初めてだったそうで“浩史が(居酒屋で)歌を歌っている時に、ただただ2秒だけ見る居酒屋のお客さんです”と紹介し、“生まれて初めて演技をしたんですけど、全役者さんを尊敬しました”とコメント。そのシーンを村尾監督が絶賛するとアイナは“1人でよく鳥貴族に行っているんですよ。だからそのままです(笑)。よかったです”と声を弾ませ、チェインストーリーではセリフありの芝居にも挑戦しているそうで“ちょっと楽しかったです。なので、いつか(女優業を)やれたらいいなって思いましたけど、全然そんなまだまだすぎます”と恐縮していた。

加えてアイナが、アスカが毎朝、寝起きに浩史の首を絞めるというシーンがグッとくるという話をすると、賀来は“ドラマのスケジュールって大変で、同じシチュエーションだったら1日にバーっと撮らないとダメなんですね。なので1日中、首を絞められる日がって、山本舞香ちゃんがすごい集中力なので、さすがに弱く締めさせるのはかわいそうだなと思って「本気で来てくれ」と言ったら、即答で「はい!」って言われて(笑)、全部全力でした。本当に大変でしたね”と村尾監督と苦労を分かち合った。

そんな山本との共演に対する感想を聞かれた賀来は、“舞香ちゃんは今、この作品にすべてをかけているんですよ。ここまで演じたいと思った役が初めてだそうで、死に物狂いで集中して、首を絞めるシーンのあとにアスカの明るいシーンを撮って、またそのあとに首を絞めて泣くアスカを撮って、情緒がめちゃくちゃな1日を何日も過ごしているんですね。それでも毎回全力投球でやるので、身体ボロボロなんですけど、でも現場に来るたびに華やかになりますね”と山本を称賛し、“3日間、舞香ちゃんがいない時があって、久々に来たと思ったら「私に会えなくて寂しかったでしょ、みんな」って言っていました(笑)。本当に現場のヒロインですね”と声を弾ませた。

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