NMB48山本彩、卒業公演開催「胸を張ってアイドル人生は楽しかった」

山本彩による影アナで鑑賞時の注意事項が述べられ、“今日で山本彩が完結します。みなさんは、その最後の「目撃者」です”とコメントが添えられ、来場者の期待を煽った。

お馴染み「overture」で幕開け。“さやかコール”が吹き荒れる中、「目撃者」「前人未踏」「いびつな真珠」「憧れのポップスター」まで、ポップなナンバーで一気に駆け抜け、会場のボルテージはすでに最高潮へと達する。

大興奮の最中、メンバーによる自己紹介へと移り、“みんながコールしてくれて、ほんと嬉しいです。最後までよろしくお願いいたします！”と山本彩。これを受け客席からは力強い“さやかコール”が巻き起こる。

山本彩、山尾梨奈、日下このみ、堀詩音、東由樹による、しっとりとした曲調の「10クローネとパン」でユニットコーナへと突入。愛らしいフリルの衣装をまとった山本彩加、泉彩乃、本郷柚巴による「おNEWの上履き」、谷川愛梨、古賀成美によるロックな「スキャンダラスに行こう！」、内木志、梅山恋和、河野奈々帆でフリがキュートな「フィンランド・ミラクル」、林萌々香、小嶋花梨、三田麻央でセクシーな曲調の「抱きしめられたら」を聴かせた。

三田麻央、林萌々香、古賀成美がステージへ。くじ引きで林がMCに決定し、観客からの質問に回答。“さや姉に1つおねだりできるとしたら、何がしたい？”の問いでは、“私だけのためにギターライヴしてほしい”と三田は贅沢なリクエスト、古賀は“体幹がすごいんで、その体幹をわけてほしい”とユニークな回答で場内から笑いを誘った。“アジアツアーで行ってみたい国は？”では、古賀は行ったことのあるタイを挙げ“めっちゃモテモテだったんですよ”と理由を明かし、三田は“料理が好きなので韓国”、林は“台湾に行きたい”とそれぞれの希望を語り合った。

真紅の衣装に身を包んだメンバーが登場すると、後半戦がスタート。「美しき者」「アイヲクレ」「摩天楼の距離」とアップテンポな曲調に、オーディエンスからのコールが重なり、ますますの盛り上がりを見せた。

トークパートでは、山本彩8年間の活動に敬意を払いつつ、メンバーが8年で成し遂げてきたエピソードをそれぞれ話す。小嶋花梨から“これからもファンとして応援したい”と素直な気持ちを聞いた山本。小嶋の部屋のグッズ置き場のスペースを確認して、“まだまだやな。部屋が私一面になるくらいにしたい”と、これからの活動に向けて気合いを入れる。そして、8年前の山本彩のステージを観て“NMB48に入りたいと思った”という河野奈々帆のエピソードに山本は“もっと言って、もっと言って”と感激の様子だった。

“集中！　集中！”と少し緊張していると吐露した山本彩。立ち位置へと向かい、最後の曲「命の意味」が始まる。歌詞の重厚さも加わり、劇場内がグッと引き締まっていく。

“アンコール行くぞ！”の掛け声で場内が一体となり大コール。アンニュイな雰囲気漂う「I'm crying」ではじまり「ずっと ずっと」を。“アンコール、まだまだいけますか？”と観客を煽る山本彩は、“みなさん、たっく「た」ん声を出してください！”と甘噛みしてキュートな一面をチラリ。最新シングル「僕だって泣いちゃうよ」に続けて、ステージ初披露の「嘘つきマシーン」と「僕がもう少し大胆なら」をメドレーで魅せる。“次が本当に最後です”と「Pioneer」を。これからの“NMB48”の決意を乗せたかのような歌詞がオーディエンスの胸を打つ。止まらない“さやかコール”の中、深々と一礼してメンバーがステージを去る。

スクリーンが下りてきて、2010年のオーディション風景からこれまでのMV撮影風景など、山本彩の華々しい活動歴を振り返るメモリアル映像が映し出されていく。感動的なひと時を経て、場内は少ししんみり。少しの間、静寂が訪れオレンジ色のスポットライトが輝き出すと、“さやかコール、いくぞ！”とダブルアンコールリクエストの勇ましい声が上がる。山本彩の登場を熱望する声を受け、舞台には真白なドレス姿の山本を中心にメンバーらが再び登場。チームNメンバー、研究生ら合計32名によるパフォーマンスがくり広げられた。山本が“本当に今の自分にはピッタリ”という「約束」に続いて、“NMB48の代名詞と言っても過言ではない。NMB48と私自身とともに大きくなってくれた曲ですし、みなさんの「告白」が聞ける大事な1曲”と山本が言う「青春ラップ」を歌い締めくくった。