アンジュルム[ライブレポート]中西香菜、卒業ライブで見せた優しさと明るい未来「ほな!」
Pop'n'Roll 編集部
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アンジュルムが12月10日(火)東京・豊洲PITにて<アンジュルム ライブツアー 2019夏秋「Next Page」~中西香菜卒業スペシャル~>を開催。同公演をもってメンバーの中西香菜がグループおよびハロー!プロジェクトを卒業した。
中西は2011年10月16日にグループの2期メンバーとして正式加入し、以降8年2カ月をアンジュルム(元・スマイレージ)で活動。卒業公演は約2000人を動員し、ライブの模様はライブ・ビューイングで全国に生中継された。
アンジュルムはこの日全22曲を披露。ライブ冒頭ではグループ初期の練習模様がVTRで流れ、大阪出身である中西の“不器用キャラ”を改めて思い起こさせる映像に会場からは笑い声が起こる。映像の後にはピンクの衣装に身を包んだメンバーたちが登場し、「タチアガール」を皮切りにグループ改名前に発表された初期曲で序盤を盛り上げた。中西もMCでは観客の笑い声を“聞いてましたからね!”と言いつつ、“私らしく楽しい卒業公演になればいいかなと思います”とコメントする。
続くブロックでは最新曲「私を創るのは私」から「マナーモード」で会場を一気に熱く盛り上げ、少人数ユニットでの楽曲披露へ。また、中西がイントロの関西弁アナウンスを繰り出しての「ヤッタルチャン」は中西・川村文乃・船木結の3人で披露となった。「交差点」では中西を全員で囲んで歌う形がとられ、歌唱しながら涙をこらえるメンバーも出てくる中で会場から拍手と声援が湧きおこった。
”豊洲PIT、ひとつになってラストいきます!”という中西の掛け声から、本編終盤では中西のイントロモノローグによる「人生、すなわちパンタ・レイ」「恋ならとっくに始まってる」と攻めのナンバーを連発。「大器晩成」で会場の大合唱を呼び起こしながら最後まで突っ走った。
アンジュルムは2014年の改名時、中西の考案による命名で現在のグループ名になった。フランス語のange(天使)とlarme(涙)を組み合わせた造語でアンジュルムという。ライブのアンコールではそんな“天使の涙”を彷彿とさせる水色のドレスに身を包んだ中西がステージに現れ、メンバーやファンに対する思いを手紙で読み上げた。途中でつっかえたところで笑いがこらえきれずに“誰か読んで!”と口走って会場が笑いに包まれるのも中西ならでは。周りも和ませつつ、感謝の気持ちとともに"これからもいろんな涙のストーリーがありますように。みんなのことを見守っています! ほな!”と手紙を締めくくる。
さらに、手紙の後には中西のソロ新曲となった楽曲「天使の涙」を披露。直後にはメンバー全員で優しく明るい雰囲気の「帰りたくないな」を歌い上げ、ライブの感想として各メンバーから中西への思いが語られた。
橋迫鈴は「自分の中では気持ちの整理がつかなくて、頭が追いついていないんですけど、それを乗り越えて今回のツアータイトルである“Next Page”をめくっていけるように頑張りたいと思います。中西さんにもその姿を見てもらいたいです”と真っ先に語り、続いて伊勢鈴蘭は“もし中西さんに困難があったり、躓いた時には支えていけるようになりたい”とコメント。太田遥香は”大切な存在で、とても大好きです。これからも一緒にお出かけしたりしたいなって思っています”とアピールした。
中西と共にサブリーダーを務めていた川村文乃は”このツアーは5ヶ月間、別れと進化を繰り返してアンジュルムを作り続けてきた貴重なツアーでした。私は中西さんが名付けてくださったアンジュルムが大好きです”と語り、また船木結は”中西さんとコンビを組んでるんですよ、“ふなか”コンビという縁起の悪いコンビを(会場笑)。今日久しぶりにやったんですよ!最後にできてよかったなと思います”と盛り上げる。笠原桃奈は”中西さんが“別れ涙が私を強くしてくれた”と歌っていることに意味があるなと思って。私達にとっても意味があって、それがアンジュルムを強くしてくれるなって思いました。中西さんの今後も応援してます!”と強い意思をみせ、上國料萌衣は”私も(グループ加入時は)何もわからないところからのスタートだったので、中西さんが声をかけてくれるのがすごくありがたかったです。幸せにしてもらったので中西さんには誰よりも幸せになってほしい”と語った。
3期の佐々木莉佳子は中西の雰囲気に助けられ、泣かずに乗り切りながら“力及ばずかもしれませんが、これからは私達が竹内さんをしっかりサポートしてアンジュルムを素敵なグループにしていきます”と宣言。同じく室田瑞希は“2期の先輩方を見て、“私達もそんなふうになれたらいいね”と思っていました。私達自身ももっともっと成長していかなきゃいけないと思っています。ご卒業おめでとうございます。”と続ける。
最後に中西の同期であるリーダーの竹内朱莉は“卒業した同期のみんなは今活躍してて、かななんもそんな存在になっていくんだと思います。同期は離れてますけど、心の中にずっとアメリカは存在しています。(※2期メンバーのブログタイトルが“アメリカにっき”。)私はこのグループを引っ張って行かなきゃいけないし、みんなすごく頼もしい後輩ばかりなので。この先どうなるかわからないけど私は今後の未来が楽しみです。みんなそれぞれの道に行きますけども、それぞれの道が明るい方向になるように”と未来へ思いを馳せた。
ライブの最後にパフォーマンスされたのは元気の出る鉄板曲「46億年LOVE」、そして別れを歌いながらもひたすらに明るく前向きな姿勢になれる「友よ」。歌いながら中西が同期の竹内とハグを交わし、11人全員で円陣を組み、オーディエンスに笑顔で投げキッスをしていく様はフロアに溢れる爽やかさと優しさを残していった。
中西香菜:
“私は8年間やってきたわけなんですけども、本当に皆さんがいたから頑張れました。だってコンサートにファンの人いなかったら楽しくないじゃないですか。こうやってコンサートできて、楽しいと思います。皆さんとはもうなかなか会えなくなってしまうかもしれないんですけども、でもまたいつか(アンジュルムを)見に来るので。皆さん一緒に楽しい思い出作りましょう。寒くなってきたので体調に気をつけて。今日こうやって歌うことができて、嬉しかったなと思います。思い残すことはありません。”オレも”? なら良かった。本当に楽しい時間をありがとうございました。元気でね。バイバイ!”
中西香菜はグループ卒業に伴い、芸能活動を終了。今後については“新しい環境に飛び込み、一から頑張って新しい自分を見つけたい”と語っている。
アンジュルムは今後、10人体制で大晦日にHello! Projectのカウントダウン・コンサートへと出演。2020年の年始からはHello! Project全体のコンサートツアーにも参加する。また、メンバーの船木結が2020年3月をもってグループから卒業することも発表されており、今年12月26日には兼任先であるカントリー・ガールズの卒業ライブがLINE CUBE SHIBUYAにて行なわれる。
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