しろもん[ライブレポート]現体制ラストのワンマンで見せた成長「初心と感謝を忘れずに最後まで頑張ります!」

しろもん[ライブレポート]現体制ラストのワンマンで見せた成長「初心と感謝を忘れずに最後まで頑張ります!」

Pop'n'Roll 編集部

Pop'n'Roll 編集部

2023.06.08
  • ポスト
  • シェア
  • ブックマーク

しろもんが、6月7日(水)東京・Spotify O-EASTにて<3rdワンマンLIVE「White Bouquet」>を開催した。本記事ではオフィシャルレポートをお届けする。

しろもん<3rdワンマンLIVE「White Bouquet」>Spotify O-EAST(2023年6月7日)

しろもんは、「アイドル育成プロジェクト」と題したプロジェクト発のグループ。アイドル未経験のメンバーたちが、一人前のアイドルになるための必須なスキルを習得することからグループが始まり、以降は正式デビュー、2度のワンマンライブ、初のツアーなどを経験して、アイドルとしての素養を獲得してきた。そんな彼女たちが繰り広げる3rdワンマンライブのステージはどんなものなのか。アイドルとしての成長をどう見せるか期待が集まっていた。さらに、先日発表された通り、グループを引っ張ってきた乃上ふう香が7月を目処に卒業。この7人での最後のワンマンライブとなることから、さまざまな想いを胸に7人がステージへと挑んだ。

ステージは「White Bouquet」というタイトルにちなんで、スクリーンに額縁や白のカーテンなど、結婚式をイメージしたセットが設置されていた。定刻となりオープニング映像から、しろもんお馴染みの爽やかなSEが鳴り響くと一人ひとりがゆっくりとステージに立ち、ポーズを取ると大きな歓声が沸いた。

この日、初披露された新衣装は一人ひとり形も装飾も違った白のドレスに、ピンクの差し色が入っているもの。今までのしろもんのキーカラーは寒色が多かったが、この新衣装はピンク色が入っていた。

ライブ1曲目は、可愛さが溢れるしろもんの魅力の最大値を出す「ダイスキのトリコ」。7人が躍動的で活力がありながら、おしとやかなダンスと歌唱を見せつけ連携の高さも見られた。コールでしろもんを支えていくオーディエンス。

続いて、“愛して”と愚直に伝えるロック調のキラーチューン「愛して」をドロップ。湖東さとのがイントロでの強い煽りで会場を温度を上げる。力強く、熱いパフォーマンスを魅せ、オーディエンスはジャンプ、コールで盛り上がり、ヒートアップ。藤崎葵が終盤に“ラストー!!”と叫びのように煽ると、全員がトップギアに入る。

続いて「Love addiction」イントロのお決まりアピールも全員で行うと、恋の甘酸っぱさを十分に体現するように、しろもんらしくキュートで無邪気さを見せながらこの楽曲を表現していった。冒頭の3曲で、“愛”を謳う彼女たちの表現力は成長を感じさせるポイントの一つだ。

ここで、兼ねてよりアナウンスされていた新曲を披露する。タイトルは「青春サマー」。ストレートなタイトルの通り、これから始まる夏に向けて、胸をワクワクさせるナンバーだ。夏曲らしくリズムが気持ちよい開放的なサウンドに合わせて、“夏休み前”をテーマに、これからの夏を君と一緒に謳歌したいという気持ちが込められている。《秘密の海に行こうよ》《君の背中追いかける砂浜 近づいてく距離に熱くなる》《太陽のせいにしていいよね ⾚い頬 そのままに好きと⾔った》と歌唱しながら、はしゃぐようなダンスは必見。サビでは手を上げ、指でハートを作るなど、ラブリーさとドキドキ感が伝わってくる。元気にパフォーマンスする姿が非常に華麗。夏をこの曲と一緒に過ごしたいところだ。

続く夏曲は、弾けるような楽しい楽曲「とびきりSummerJump!」。プレデビューから歌い続けているサマーソングを、全員が愉しげにアクト。曲中にシャボン玉も舞い、タオルを振り回し、大きく飛び跳ねたり、クラップしたりと大盛り上がり。続いて、激しいパフォーマンスで観客をアッパーにする「思い立ったがFEVER」でさらに盛り立て、今までの勢いとは相反する、夏の夜空を想起させるしっとりとしたナンバー「サマートライアングル」で美しさを醸し出していた。

さらにこのライブを最高のものにするためにまだまだ攻め立てるしろもん。可愛さとダイナミックさを同居させた、右左に手を振らせる「君とトゥマシェリ」で再度、盛り上がりに火を付け、お祭り騒ぎへと変貌させる「ドンと恋っ!」で、その火を大きくしていった。ファンはそんな7人のステージングに反応するように、声を出し、身体を揺らし、ジャンプをして、高まっていた。「瞬間☆サマーデイズ」でも、心の昂りは落ちることはない。どんどんと勢いが付き、この空間を愉しく、そして温度を上げていく。

“負け続けてもいつか勝てる”と肯定するようなメッセージ性のある歌詞が特徴の「価値のある、勝ち!」で、7人が美しい歌唱を奏でながら心を一つに。ライブの人気曲「ジグソーパズル」でも、勢いが落ちることはなく、大盛況の様子。キュートさを全面に出し、本編は終了した。

アンコールでは、甘さたっぷりのナンバー「わずらわしいきもち」のイントロが流れ、Tシャツに着替えたメンバーが再登場。この楽曲中に、白ブーケが観客に投げ込まれる演出がなされ会場を沸かしていた。

“今日、正直、どのくらいの方が来てくださるんだろうと不安があったんですけれども、改めてたくさんの方にしろもん支えられているんだなと感じることができました。皆さんのニッコニコの笑顔と、(サイリウムの)青色を見れて嬉しいです。ふうちゃん(乃上)が卒業を発表して、このメンバーでできるワンマンライブは今日が最後になるんですけれども、形を変えてもしろもんはこの先ももっともっと大きいグループになれるように、歩み続けていきます。もっともっとたくさんの方に愛されるグループになれるよう、これからも私たちなりに頑張っていきますので、どうぞ応援よろしくお願いします”(藍乃りあ)

“今日、このステージに立ってみて、私はやっぱステージでアイドルをしている時間が一番幸せで、楽しいなとすごく感じました。皆さんがいつもさとちゃんのニコニコ笑顔で元気が出るという言葉が一番嬉しい言葉というか、私がアイドルになれて良かったな、人のためになれているんだなとすごく感じる言葉です。今、本当に皆さんがここに居てくれなかったら、私はここに居ないぐらい、皆さんの力が私のパワーになっています。そして、先日、東名阪ツアーを終えて、しろもんについて考えることが増えたのですが、やっぱり私はもっともっと、しろもんを大きくしていきたいです。大きくしたいと、ただ漠然としたことではなく、楽曲が好き、ライブが楽しいでも、お顔が好きでも、本当に観てくれた方に、何か感情を少しでも持っていただけるようなグループになっていきたいです”(湖東さとの)

“東名阪ツアーを終えまして、いつも常に感謝を持っているんですけど、本当に支えていただいて、応援してくれる人がいてこそのアイドルだなと感じることが多くて、それと同時に自分の目標だけじゃなくて、ファンの希望の夢とか、「こういうしろもんを見たい」というのを叶えていけるアイドルになりたいなってすごく思いました。しろもんが立ちたいステージとか上げたらキリがないくらいめちゃくちゃあるんですけれど、最近思うのは、例えばアイドルを好きな人だったら誰でも知っているとか、身近なところでいったら、Twitterにしろもんのライブ見てみたい、「今日しろもんいるじゃん、観たい!」って書いてもらえるようになったらすごい素敵だなと思って、そういう風になったら、皆さんに返していけるものもたくさんあるのかなって思っています。私は誰かの心を救えるような仕事をしたいというのが一つあるので、アイドルをしている理由でもあります。逆に助けてもらっていることもあるんですけれど、一生分の私の元気をアイドルでいるうちに全部みんなに渡して、頑張りたいと思っているし、これからも自分なりに真摯にアイドルに向き合ってやっていきたいなと思っています。めちゃくちゃ前を向いて、しろもんをもっと大きくするぞと思って頑張っているので、ぜひこれからもしろもんの応援してくださると嬉しいです! これからもよろしくお願いします”(藤崎葵)

卒業を発表している乃上ふう香は、“ここ、Spotify O-EASTでは私は一つ思い出があって、2年前にまだデビューする前に事務所の先輩のMyDearDarlin’さんのワンマンライブを見てたんです。だから今度は自分がこのステージにいるのが感慨深くて。2年前、アイドル活動も芸能活動も初めてで、実力も実績も無い私たちが、こんな大きなステージに来れたのは、いつも支えてくださるスタッフさん、関係者の皆さん、そして何よりこうして応援してくださる皆様のおかげです。本当に感謝をしてもしきれないくらいです。ありがとうございます。先日、卒業発表をさせていただいて、しろもんが結成した時からずっと頑張ってきたんですけど、もっとたくさんの人に知ってもらえたり、愛してもらえるグループになるように、残り僅かな時間になるんですけれども、私にできること、初心と感謝を絶対に忘れずに最後まで頑張ります! そして何より応援してくださっている皆さんに、アイドルとして元気だったり、ポジティブな気持ちだったりをお届けできるように、頑張ります!”と涙ながらに語った。

アンコールでは2曲目の新曲を披露した。「AOZORA」は、乃上ふう香の卒業と、未来に向けてエールを送る楽曲である。爽やかで綺麗な旋律のメロディーに合わせて、言葉数の多い歌詞をリズミカルに歌う。この楽曲はタイトル通りに、晴天が心象風景として思い浮かぶ中で、《うまくいくことばっか そんなeasyじゃないよ せめても全部笑い飛ばしていこう》という歌詞の通り、何事も笑い飛ばして進もうと、前向きなメッセージを唄う。今までよりも難易度の高いナンバーとも言えるが、ダンスも含めて見事に表現していた。サークルになって自転したり、空にちなんで羽ばたくように手をふわりとする振り付けで、華麗さを魅せる。そしてこの日最後には、美しい楽曲「君の魔法」を披露した。

最後に、藤崎葵が“今日、このO-EASTでワンマンライブができたことは、ふうちゃんの卒業もありますけど、この7人での集大成をお届けできたら良いなって思いますし、これから新しい一歩を踏む私たちにとっても、すごく力になると思います。もっともっと大きいしろもんになることを目指して、みんなで一致団結して頑張っていきますので、これからもしろもんのことを見てくださると嬉しいです。本日は本当にありがとうございました!”という言葉で締め、しろもんの3rdワンマンは幕を閉じた。

次ページ