©荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会

AKB48 岡部麟[イベントレポート]舞台<鋼の錬金術師>に向けた熱い想いを語る「パワフルさを持って舞台の上で生きていきたい」製作発表会にて

Pop'n'Roll 編集部

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2022.10.24
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舞台<鋼の錬金術師>が、10月24日(月)に時事通信ホールにて製作発表会を開催した。同イベントには、脚本&演出の石丸さち子、一色洋平、廣野凌大、眞嶋秀斗、AKB48の岡部麟、蒼木陣、和田琢磨、スーツアクターの桜田航成が登壇。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。

プロモーション映像が初公開された後、キャスト6名と脚本&演出の石丸さち子が登場。石丸は“本作のお話をいただいた頃は2.5次元作品を演出したことがなかったので、自分が適任かどうかわからなかった。けれど原作を全部読み終えた時には、私が1番適任だと思っていました。この舞台をぜひとも作らせてくださいと私の方からお願いをしました”と作品に魅入れられたことを熱弁。エドワード・エルリック役の一色洋平は4ヵ月に及んだというオーディションを振り返り“ほぼ稽古のような熱さでした。みんなでいいシーンを作るんだという気合にあふれた時間だったので、あの場にいた全員のエドが自分に乗っかっている気がします”と想いを背負い、Wキャストの廣野凌大は“受かったと聞いた瞬間に腰が砕けました!”と役が決まった時の喜びを明かした。

同じくオーディションで選ばれたアルフォンス・エルリック役の眞嶋秀斗も“期間は長かったけれど楽しかったです。長い道のりは兄弟の旅と重なるようにも感じました。スーツアクターの桜田航成さんと一緒にアルと向き合っていけたら”と微笑み、ウィンリィ・ロックベル役の岡部麟は“世界中の人から愛されている作品で、使命感と責任感に駆られています。パワフルさを持って舞台の上で生きていきたい。頑張ります!”と意気込んだ。ロイ・マスタング役の蒼木陣は“大人の余裕や隠しきれない優しさ、心の中で炎が見え隠れしているところが魅力”とキャラクターについて述べると、Wキャストの和田琢磨は“とても深い人間だと思うので、深い愛情と深い信念深さを表現できたら”と演技プランを語る。登壇者たちの語りが止まらなくなって司会から制止が入る場面もあり、それぞれの作品に賭ける情熱が伺えた。

舞台<鋼の錬金術師>のテーマ曲「鋼の絆」も披露され、一色はパフォーマンスを交えて華やかに、廣野は情感たっぷりに熱唱。最後は、一色が“エドの台詞に「格の違いってやつを見せてやる」がありますが、最終巻では「俺たちとお前の格の違い〜」と変わるんです。舞台ハガレンチームとして「俺たちの格の違いを見せてやる」と言い放てる舞台を錬成したいです”、廣野が“エドとアルが自分たちの答えを見つけたように、僕たちも舞台<鋼の錬金術師>の答えを提示したいと思います。応援よろしくお願いします”と力強くコメント。

フォトセッションでは桜田航成(スーツアクター)が演じる鎧姿のアルフォンス・エルリックも参加し、隣に立つ和田が世話を焼く姿に登壇者たちから温かい笑いが起こるなど、出演者の絆が伝わる製作発表会となった。

©荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会

コメント

石丸さち子(脚本&演出):
少年期に、喪った母への想いで禁忌を犯し、拭えない罪に苦しみながら、直向きに闘う旅を続けるエルリック兄弟。苛酷な運命を背負いながらも、彼らの旅のもたらす爽快感、笑顔、どんな絶望の中にあっても希望を見いだす人間力……。『鋼の錬金術師』は、世界の名だたるジュブナイル小説に匹敵する、少年の自立と成長を独創的な設定で描いた名作です。そのすべてを生み出した荒川弘先生への大きな敬意が、この冒険に乗り出す私の背を押してくれました。オーディションで、素晴らしいエド2人に出会いました。まったく違う個性だからこそ、エドの魅力を多面的に炙り出し、平面から躍動感を持って飛び出してくれることでしょう。アルの造形の素晴らしさには、その中に生きる魂の生命力を感じていただけると確信しています。生の舞台ならではの、キャラクターと俳優の個性の融合、アクションや錬金術の迫力。少年の心の機微を描く繊細さ。ドラマを扇情的にも抒情的にも際立たせる生バンドの演奏と歌……と、私の中ではすでにハガレンの世界が立ち上がってきました。原作ファン、2.5次元舞台のファン、ひいては舞台芸術を愛する方々、すべてに訴える作品にしようと、出演者もさまざまな出自の方に集まっていただきました。その仲間たちと、常識に捉われず、伸び伸びと、ハガレンの世界を立ち上げていこうと思います。旅の始まりを報せる汽笛が響き、開演するこのドラマ。お客さまが、エドとアルの旅に寄り添い、ともに旅をして、心の底から感動できる時間を創ります。どうぞご期待ください。

一色洋平(エドワード・エルリック役):
小学生の頃、漫画交換が流行りました。自分のオススメ漫画を貸す代わりに、相手からも借りる。大親友が貸してくれた1冊、それが『鋼の錬金術師』でした。以来、その親友との“戦いごっこ”で僕は幾度となく、エドワード・エルリックを演じてきました。手が真っ赤になるほど錬成のポーズで両手を合わせ、地面に手をついては“今岩の壁作ったから! もうこっちに来れないようにしたかんな!”と。彼と2人、学校の至るところで錬成をしました。俳優も錬金術師のような一面があるように思えます。“自身の経験”と“共演者からもらうもの”、そして最大の武器である“想像力”でもって“芝居”を錬成する。原作を長年愛され、もはやご自身の一部分となっているあなたへ。これを機に1巻の1ページ目を開いてくださるあなたへ。そして、あの頃僕と同じように校庭をエドとして駆けずり回ったあなたへ。舞台<鋼の錬金術師>チームは、そんなあなたと絆で繋がれる2作を錬成すべく旅を始めます。

廣野凌大(エドワード・エルリック役):
はじめまして。このたび、エドワード・エルリック役を務めさせていただきます廣野凌大と申します。まずはエドを演じられることを幸せに思っています。同時に、みなさまに本当に愛されている<鋼の錬金術師>を主演として背負わせていただく責任も重く感じております。演じるからには、みなさまに<鋼の錬金術師>の世界を体験していろいろな感情を受け取っていただきたいので、役者一同、誠心誠意キャラクターと向き合い、1人の人間として、エド、そして作品の魅力を深められるよう頑張ります。製作発表会でもお伝えしましたが、僕の命と等価交換で、文字通り命を燃やして作品に取り組んでまいりますので、応援していただけますと幸いです。

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