井上小百合、舞台<博士の愛した数式>出演決定!

井上小百合、舞台<博士の愛した数式>出演決定!

Pop'n'Roll 編集部

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2022.09.21
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井上小百合が、2023年2月に長野県の松本と東京で上演される舞台<博士の愛した数式>に出演することが決定した。

同作は、欠落や喪失をテーマとした作品を描き続けている芥川賞作家で、紫綬褒章も受章している小川洋子が2003年に発表し、2004年に第55回読売文学賞と第1回本屋大賞を受賞したミリオンセラー作品。 2006年には映画化もされている。

交通事故による脳の損傷をきっかけに、記憶が80分しか持続しなくなってしまった元数学者“博士”と、彼の新しい家政婦である“私”と、その息子のぎこちないながらも驚きと歓びに満ちた日々を、美しい数式とともに描いた悲しくも温かな奇跡の愛の物語である。

“博士”は、今年80歳を迎えた串田和美が演じる。俳優で演出家、また舞台美術家でもある串田は、1966年に劇団自由劇場を結成(後のオンシアター自由劇場)。1985年から1996年までは、東京のBunkamuraシアターコクーンの初代芸術監督を務め、コクーン歌舞伎やレパートリーシステムの導入で劇場運営の礎を築いた。2003年4月にまつもと市民芸術館館長兼芸術監督に就任(2008年から芸術監督、2021年より総監督)。なお、同公演の企画制作は、まつもと市民芸術館が担当している。まつもと市民芸術館において、串田は<信州・まつもと大歌舞伎><空中キャバレー><K.テンペスト>など、劇場を自由自在に使いこなす演出や地域を巻き込んだ“松本ならでは”の事業を次々と実現してきた。2016年に<Flying Theatre 空中劇場>、2017年に<トランクシアター>シリーズを始動し、劇場以外での上演にも精力的に取り組んでいる。2007年に読売演劇大賞最優秀演出賞受賞。2008年には紫綬褒章、2013年に旭日小綬章を受章。2015年には代表作の1つである<スカパン>がルーマニアのシビウ国際演劇祭に正式招聘され、同年にシビウ・ウォーク・オブ・フェイム賞を受賞し、今秋、同作品の4都市ツアーが予定されている。

“私”役を担うのは、1990年に<アニー>でデビューを飾り、舞台・映像問わず活躍を続け演技には定評のある個性派女優・ 安藤聖。“ルート”役は、元乃木坂46で、女優に転身後、幅広く活躍をする 井上小百合。そのほか、2007年に串田和美の呼びかけで結成された劇団『TC(Theater Company)アルプ』の旗揚げメンバーである近藤隼、串田作品ではお馴染みの草光純太、そして“未亡人”役は1982年より劇団青年座に所属し、コメディからシリアスまで幅広い役どころをこなす増子倭文江が演じる。

脚本・演出を手掛けるのは、気鋭の演出家として注目を集める『劇団た組』の加藤拓也。1993年生まれの加藤は、高校在学中に構成作家として創作活動をスタート。18歳でイタリアに渡りMVを作り始めた。2015年には、『劇団た組』で<博士の愛した数式>を上演している。その後も押見修造の<惡の華>、西原理恵子の<パーマネント野ばら>など有名原作を続々と舞台化。『平成物語』(フジテレビ系)、『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ)、『きれいのくに』(NHK総合)など映像の脚本も担当し、2022年6月には加藤のオリジナル脚本である『わたし達はおとな』で、映画監督デビューを飾っている。なお、今回の<博士の愛した数式>は、劇団た組が上演したものとは異なるバージョンとなる。

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