BEYOOOOONDS[超NATSUZOME2022ライブレポート]12人のめくるめくパフォーマンスが描いた圧巻の情景
Pop'n'Roll 編集部
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アイドルイベント<超NATSUZOME2022>が、2022年7月2日(土)&3日(日)に海浜幕張公演Gブロックにて開催された。完全野外というシチュエーションの中で、数多くのアイドルたちがオーディエンスの心をたかぶらせる熱量の高いパフォーマンスを披露。本記事では、同イベントの中から7月3日(日)に超ステージに登場したBEYOOOOONDSのライブレポートをお届けしよう。
BEYOOOOONDS<超NATSUZOME2022>海浜幕張公演Gブロック(2022年7月3日)
取材&文:竹内伸一
撮影:河邉有実莉
断続的に降っていた雨足が強くなる中、超ステージはBEYOOOOONDSの出番に。ステージにメンバーが揃うと、平井美葉が《1億2600万人のジャパニーズ!》と口上めいた歌詞を叫び、「ニッポンノD・N・A!」へとなだれ込む。12人は次々とフォーメーションを変えながら、力強く勇壮なダンスを披露。瞬きするのも惜しいほど、迫力満点で見応えのあるパフォーマンスだった。迫力といえば、その歌声もそう。特に12人の声が重なるユニゾンパートは音圧を感じさせるほどで、それは単純に人数が多いからではなく、やはり12人がしっかりと感情を込めて歌っているからだろう。途中、雨に濡れたステージに足を取られ、里吉うたのが転倒するアクシデントもあったが、周囲のメンバーが素早く助け起こして、無事に戦列に復帰。そんなチームワークのよさも印象的だった(里吉はその後も元気にライヴを続けていたので大事には至らなかった模様で何より)。
1曲目を終えると早くもMCへ。この日は“この夏みなさんにおすすめしたい野菜”(高瀬くるみ)、“今年の夏に購入したもの”(島倉りか)といった具合いに、それぞれが夏にまつわるお題を絡めて自己紹介。迫力のパフォーマンスから一転、超ステージを和やかな雰囲気へと変えていった(ちなみに、おすすめ野菜はトマト、買ったものは11kgの梅だそう)。
自己紹介の途中からさらに雨足が強くなっていったが、彼女たちのパフォーマンスは衰えることを知らず。「ハムカツ黙示録」ではハムカツを食べているようなコミカルな動きも交えつつ、シャープなダンスをくり広げる。途中、セリフのやり取りによる寸劇風な展開も見せて、独自の世界観を構築していく。小林萌花のキーボード演奏に導かれた「英雄~笑って!ショパン先輩~」では、ダイナミックなパフォーマンスで歌詞世界を体現し、ミュージカルやオペラを思わせる歌劇を展開。途中、清野桃々姫のボイパも飛び出すなど、めくるめく展開で会場を魅了していった。
「涙のカスタネット」では、事前にファンに持参することを呼びかけていたというカスタネットが会場中で打ち鳴らされ、彼女たちの激しいダンスをファンのカスタネットが煽り、メンバーとファンが一緒になってライヴを作り上げていく。かと思えばファンキーな「虎視タンタ・ターン」では、ソウルフルな歌声を響かせて、その実力を改めて示す。間奏での西田汐里と山﨑夢羽の伸びやかなフェイクも見事だった。最後はまたまた雰囲気を変えてポップな「フレフレ・エブリデイ」を笑顔で歌い踊る。今度はそのアイドル性の高さを見せつけて、彼女たちのライヴは終演を迎えた。
歌でもダンスでも高いパフォーマンス力を備え、ハードなダンスチューンからアイドル性の高いポップソングまでをしっかりと表現、さらには寸劇までも盛り込んだ彼女たちのライヴは、実に見応えのあるものであり、そして彼女たちにしか表現しえない唯一無二ものだと思う。その実力を存分に見せつけた圧巻の30分だった。