26時のマスカレイド 江嶋綾恵梨[インタビュー前編]解散決断を語る「私たちの再出発になりました」 江嶋綾恵梨(26時のマスカレイド)インタビュー前編
鈴木 健也
Pop'n'Roll Editor in Chief(編集長)
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26時のマスカレイドが、今年10月30日をもって解散する。この6年間、激動のアイドルシーンを全力で駆け抜け、大きな存在感と功績を残してきた彼女たちは、なぜこの決断を下したのか。また、どのような想いを持って、ニジマスとしての最後の活動に臨もうとしているのか。今回、リーダーの江嶋綾恵梨に全2回に渡るロングインタビューを敢行。前編では、解散を決意するまでの経緯と、発表当日の舞台裏などについて語ってもらった。
撮影:河邉有実莉
編集協力:竹内伸一
スタイリスト:馳尾潤子(Jstyles)
解散は、常に意識はしていました
――まずは、解散の話から伺いたいのですが、解散発表は4月17日でした。実際、その決断をしたのは、いつ頃だったのでしょうか?
江嶋:
今年の1月です。メンバーみんなで話をしました。いつ発表するかというような日程までは、その時には決めていませんでしたけど。でも、10月30日をもって解散しようって決めました。
――その話し合いは、解散を前提に集まったものだったんですか?
江嶋:
そうですね。これまでも解散については、漠然と意識はしていたんですよ。メンバーで“いつまでやる?”みたいな話が出ることもありましたし。それで1月に、メンバーで集まって“10月30日まで駆け抜けて終わりにしよう”って決めて、それを運営さんに伝えたんです。運営さんたちは“えっ!?”ってなってましたけど……でも、メンバーはみんな、1度決めたことは貫くタイプだから、私たちの意志を受け入れてもらいました。“今年は駆け抜けたいので、みなさんと最後まで頑張りたいです”って言ったら、“じゃあ、みんなのことを最後までちゃんと見届けられるスケジュールを組みます”って言ってくれて。それが私たちの再出発という感じがしましたね。明確なゴールができたので、みんなの想いが改めて1つになったような気がします。
――江嶋さん自身が、解散を意識したのはいつですか?
江嶋:
解散は、常に意識はしていました。それで去年くらいから解散について真剣に考えるようになって。運営さんには、解散や卒業について考えているという話は伝えていたんです。運営さんからは“それは僕たちが決められることじゃないから、みんなでよく話し合って”って言われて、それで1月に話し合ったんです。
――去年、解散を強く意識したというのは、何かきっかけがあったんですか?
江嶋:
やっぱりコロナ禍が大きかったような気がします。どうしても活動が停滞しているような感じになってしまって。特に私の中にはすごくありました。なんていうか、このまま続けていって、また状況が上向くようなイメージができなくなってしまって。それだったら、ゴールを決めて、そこに向かって進んでいった方が、モチベーションも上がるのかな、やりたいことも明確になるのかな、やり切って終われるのかなと思っていたんです。でも、そういう気持ちって、私だけじゃなくてメンバーそれぞれが感じていたみたいなんですよね。もともと、私たちは1つずつライブの会場を大きくしていくとか、次々に新しいことに挑戦することで、モチベを上げていったんです。そういう私たちにファンの方もついてきてくれていて。もちろん、コロナ禍でも安定した活動はできていたとは思うんですよ。月に何回かはファンのみんなと話をする機会もあったし、ネットサイン会もやっていましたし。そうやって続けていくことはできるけど、果たしてそれは私たちが目指しているものなのか。そういう葛藤はみんなあったみたいです。でも、解散を決めたことでゴールが定まったので、やることが明確になって、今はみんな、すごくいい感じなんですよ。メンバーもそうだし、チームとしてもそうですね。“最後まで頑張ろう!”って、もう1回エンジンがかかった感じです……別に、これまでエンジンが止まっていたわけじゃないですけど(笑)。
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