【連載】26時のマスカレイド 江嶋綾恵梨「一連の動きにダンスが役立ちました」着付け体験編

【連載】26時のマスカレイド 江嶋綾恵梨「一連の動きにダンスが役立ちました」着付け体験編 26時のマスカレイド 江嶋綾恵梨「えじのお茶会体験記〜大和撫子になっちゃうよ?〜」第4回

江嶋綾恵梨(26時のマスカレイド)

Pop'n'Roll Chief Gourmet Officer

2022.06.15
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昔から和に関するものが好きで、茶道にも興味があった26時のマスカレイドの江嶋綾恵梨。そんな江嶋たっての希望でスタートした「えじのお茶会体験記〜大和撫子になっちゃうよ?〜」も連載4回目。今回は“着物を1人で着られるようになってお茶のお稽古をしたい!”ということで、着付けを体験。遠州流茶道師範で日本茶アンバサダーでもある連載講師の近藤あやさんに教えていただきながら、初の着付け体験を行なった。

【連載】26時のマスカレイド 江嶋綾恵梨「一連の動きにダンスが役立ちました」着付け体験編

取材&文:井手朋子

初の水色の着物でしたが、とてもいい感じでした!

連載開始当初から、この着付け体験を心待ちにしていた江嶋。この日は、先生があらかじめ用意していた着物と名古屋帯を使って着付けに挑戦することに。レッスンは、長襦袢(着物の下に着るインナー)を着用した状態でスタートした。着付けのステップは、最初に着物を羽織って下半身を整え、次に上半身を整えてから、帯や小物類を付けていくという3ステップ。通常は最低でも3〜4回のレッスンを経て着られるようになるものだが、今回は“とにかく1度体験していただいて、着物の面白さを知っていただければ”と先生。この日、江嶋のために用意されたのは、大人っぽい雰囲気の淡いブルーの着物。先生から着物を差し出された瞬間、“わ〜! 今まで着たことがない色〜! でも可愛い!”と嬉しそうな様子の江嶋。実は年に何度も着物を着るほど憧れがあり、いつかは自分で着付けを……と思っていたこともあって気持ちが高ぶる。

先生が用意してくれた着物と帯
同じく先生が用意してくれた小物類

先生と並んで鏡の前に立つと、“今日は私が隣で同じ動作をやっていくので真似してくださいね”と先生。早速着物を羽織り、床スレスレの位置まで落としたら、右側から身体に沿わせるように巻き付けていく。左も同じように身体に沿わせたら、紐でギュッと結んで微調整して下半身のできあがり。“巻き付けた時に着物が身体に当たっているのがわかります? そうすると、着物を着た時に裾すぼまりになって、スタイルがよく見えるんです。でも着慣れていない人だと台形型になって少し太って見えてしまうから、裾すぼまりの形になるようにするのがポイント”と先生。

着付け中の江嶋綾恵梨
着付け中の江嶋綾恵梨
着付け中の江嶋綾恵梨

ここで下半身は決まったので、今度は上半身を整える行程へ。その前に、緩んでしまった襟元を整えるため、裾をまくってお尻の上側の長襦袢を両手で2ヵ所キュキュッと引っ張る。先生は“襟元が乱れて開いてくると前側を整えがちですが、そうすると逆にどんどん崩れてしまうので、着崩れてきたと思ったら、この2ヵ所を引っ張るだけで絶対に戻りますからね”とアドバイス。次に身八つ口(みやつくち)という着物の脇の空いている部分に両手を入れ、底辺を作ってあげるように強めになでると、おはしょりが綺麗にできて、これで上半身のたるみも解消。江嶋は真剣な様子で先生の動作を真似し、腰回りを整えていく。

緩んでしまった襟元を整える
緩んでしまった襟元を整える

“今度は襟元を整えていきましょう”という先生の言葉で、半襟と着物の重なり具合いを整えることに。今回は半襟の見える割合を2cmほどにするとのことだが、先生曰く“成人式に着るような襟に刺繍や飾りが付いているものはもう少し幅広に見せたり、夏は白い部分をより細めに見せて涼しげにすることもあるんですよ”。顔立ちによっても襟の合わせ方を変えるそうで、例えば顔がふっくらしている人や首が短い人は襟の合わせ方を変えるだけでスッキリ見えるなど、合わせ方で印象はだいぶ変わるとのこと。襟の形がおおよそ決まったら、コーリンベルトというクリップ付きのゴム紐で整えた襟の形を固定する。

半襟と着物の重なり具合いを整える江嶋綾恵梨
整えた襟の形を固定するために使うコーリンベルト

着物がキチッと着られたところで、ついに帯が登場。今回使用する名古屋帯は、カジュアルなもので、素材によってはセミフォーマルにも使うことができる使い勝手のよい帯とのこと。帯は背中側のお太鼓部分の布が一重か二重になるかで見分けがつき、一重が名古屋帯で二重のものは袋帯と言って格が高くフォーマルとして使えるので金糸や銀糸が入っているものが多いという説明を受ける。今回江嶋のために用意された帯は、お太鼓部分の布が一重でカジュアルなもの。着物が縹紬(はなだつむぎ)というカジュアルなものなので、帯もそれに合わせてセレクトされている。ここで先生から“日本では、十二単などでもわかるように、重ねることが素晴らしいとされていて、伊達襟というさらに重ねる襟もあるんですよ。それに対して浴衣は1枚羽織っているだけですよね。あれはもともと湯上がりに着るものだったから、昔の方から見ると部屋着で出かけているような感覚なんですよ”との話が。江嶋は先生が話す1つひとつのトリビアに感心しつつ、いよいよ本日最大の難関、帯結びへ。

帯と関連小物

帯結びでは、まず手先と呼ばれる帯の端を左脇に置き、胴に2回巻いて落ちないように締めたら、手先と反対側の垂れ先(柄があって太くなっている部分)を結んでいく。ここでポイントになるのが帯の柄の位置。柄が胴の正面にいい具合いに出るように巻き付けていかなければならず、ここで江嶋は初めて“む、難しい……!”とひと言。しばらく1人で苦戦したのち、“ちょっと踏ん張っててね”の言葉とともに、先生が柄の位置の調整を手伝う。柄は真ん中に持ってきたいと思うかもしれないが、それだと野暮ったくなるため、真ん中より少しずらした位置にするのだとか。それを聞いて“確かにこっちの方が綺麗”と納得した様子の江嶋。

帯結び
帯結び
帯結び
帯結び

ここで先生が“1番混乱するところ”と話す背面の作業へ。背中のシワを左右に伸ばしたり、仮紐でお太鼓の大きさを決めていくのだが、先生からは“ちゃんとできてる! 素晴らしい!”とお褒めの言葉が。“初心者の方のレッスンだと、ここでもっと騒ぎが起きるんですけど(笑)、江嶋さんは頻繁に着物を着ているからか、自分の中での正解がわかっていて戸惑うことなく着れるんでしょうね”と分析。お太鼓を作る作業も難なくこなし、帯締めなどの小物類を整えたところでついに着付けが完了。江嶋は鏡を見ながら“初の水色の着物だったのでどうなるんだろうと思っていたけど、とてもいい感じ!”と満足げ。先生もすかさず、“すごくお似合い! 着物って襟元に白が入って直接色が当たらないから、苦手だと思っている色でも意外に似合うんですよ”とコメント。和やかな雰囲気の中、初の着付け体験はお開きとなった。

背面の作業
背面の作業
先生と一緒に最後の調整
着付けを終えて
着付けを終えて

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