【連載】寺嶋由芙「SHOWROOMさんのおかげで夢が叶いました」|SHOWROOM編・前編 「寺嶋由芙の推しごと訪問記」第1回:SHOWROOM編(前編)
寺嶋 由芙
Pop'n'Roll Chief Idol Officer
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今回からスタートする新連載、「寺嶋由芙の推しごと訪問記」。4月よりPop’n’Roll のChief Idol Officer(CIO)に就任した寺嶋由芙が、アイドルに関係していたり、自身が興味のある企業に訪問するという“アイドル社会科見学”企画。記念すべき第1回目の訪問先は、2013年11月にサービスを開始し、現在では数多くのアイドルやタレントが日夜ライブ配信をしているSHOWROOM。前編&後編に渡る今回は、おもにスタジオ番組を手がけているSHOWROOMスタッフの糸山さん、北さんに寺嶋がインタビューを敢行し、同社のサービスの魅力やアイドル業界で果たしてきた功績について、真面目に、深く迫る。
SHOWROOMはアイドルとヲタクたちの健康も守る
寺嶋由芙|SHOWROOM
寺嶋:
私は5年ほどSHOWROOMさんにお世話になっているんですけど……。
糸山:
SHOWROOMがスタートした頃からなので、ゆっふぃーさんの『#ゆっふるーむ』は“長寿番組”ですね(笑)。たぶん、ゆっふぃーさんがSHOWROOMで一番長く配信を続けているアイドルだと思いますよ。
寺嶋:
アプガ(仮)さんも長いですよね。
糸山:
同じくらいかも。でも、ゆっふぃーさん、最古参だと思います。
寺嶋:
“最古参”をいただきました! これからは最古参ぶって配信していきます(笑)。配信の新しいメディアが始まるので、アイドルとして出演してくださいというお話をいただいて始まったんですよね。そうしたらSHOWROOMさんがどんどん大きくなって。出演者の幅も広がりましたけど、今日はアイドルヲタクのみなさんへのアプローチなどについても伺いたいと思ってきたんですよ。まず、今は番組を配信されているのは、どんな方が多いんですか? アイドルだけじゃなくて、芸人さんの番組も増えていますよね?
糸山:
ここ2年くらいは、吉本興業さんと組んで、芸人さんの配信もやっています。今年の2月にはジャニーズ事務所さんとの取り組みを発表しました。
寺嶋:
バーチャルなんですよね?
糸山:
そうなんです。ジャニーズ事務所さん所属のバーチャルアイドルが配信するんですよ。
寺嶋:
芸人さんやジャニーズさんの配信は、私のようなソロアイドルや、いわゆるライブアイドルの配信とは違うと思うんですけど、どういう内容が多いんですか?
糸山:
スタジオから番組としてかっちり配信するというよりも、ご自宅などから個人で配信するというパターンが多いですかね。SHOWROOMのメインは個人配信ですので。視聴者の方がアバターという形で可視化されているので、配信者と視聴者が一対一の感覚でお話ができるというのがSHOWROOMの特長です。
寺嶋:
それはグループアイドルでも同じですか? 例えば、坂道シリーズやAKB48グループのみなさんも、個人配信が多いんですか?
北:
坂道シリーズやAKB4848グループについていえば、地上波のテレビ番組などにも多く出演されているので、番組形式の配信よりも、それこそ自宅のような場所から、ユーザーと一対一でコミュニケーションが取れる配信の方がファンの方は嬉しいようです。
寺嶋:
ちょっとプライベートっぽい部分や、本人の素の部分が見えた方がいいんですね。そういえば、私も遠征先のホテルから、朝、支度をしながらSHOWROOMの配信をやることもあるんです。そうすると、いつもとは違う反応があるんですよ。それも普段は観られないところが観られるから喜んでもらえているということですね。それって、テレビでも観られるアイドルだからこそ、SHOWROOMでプライベートの姿が観られるのが貴重で喜ばれているんですよね? 私はどうしたらいいですか? 私、それほどメディア露出があるわけではないので、素の部分を出すことに、どのくらいの需要があるんだろう(笑)。逆に、番組としてしっかり作り込んだ方がいいのかな? そのあたりが最近の悩みなんですよ。
糸山:
番組としてきちんとやっていただくことも大事だと思うんですけど、SHOWROOMを活用するというのであれば、プライベートっぽい感覚で配信してもらった方がいいのかなと思います。その方がSHOWROOMを正しく活かせる気がします。それから“夢を叶えるためのプラットフォーム”というのがSHOWROOMの理念となりますので、いろいろなオーディションも開催しています。もし興味のあるオーディションがあれば、それに参加していただくというのも、SHOWROOMの活用方法の1つだと思います。
寺嶋:
私、3年くらい前に横浜DeNAベイスターズの始球式ができる権利をかけたオーディションに参加させていただいたんです。無事、勝ち抜きまして、始球式をやりました! DB.スターマン(横浜DeNAベイスターズのマスコット)からも爆レスをもらいました。DB.スターマンに会いたかったし、DB.スターマンからちょっと特別に扱われたかったんですよ(笑)。それが夢でもあったんですけど、そうしたらDB.スターマンがマウンドまでエスコートしてくれて。SHOWROOMさんのおかげで、確かに夢が叶いました。それで、今はプライベート的なことを配信する方が多いんですよね。“夢を叶えるためのプラットフォーム”は、最初から意図していたんですか?
糸山:
そういうわけではなかったんですけど、続けていくうちにだんだんそうなっていきました。ちょっと大きな話になっちゃいますけど、SHOWROOMには“エンタテインメント業界の機会格差をなくしたい”という企業理念があって。ですので、オーディションの仕組みなどで、格差を解消できればと考えています。
寺嶋:
なるほど、それは素敵な話ですね! 例えば、東京から遠いところに住んでいたら、アイドルになりたいと思っても、東京にオーディションを受けに行くのは大変ですよね。その理念が生まれて、個人配信を通じてアイドルの素の部分や魅力を引き出していきたいということなんですね。それによって、ヲタクの機会格差もなくなりますよね。
北:
そうですね。新しい“推し”の子が増えたりするんじゃないかと思います。
寺嶋:
地方に住んでいるから握手会にはなかなか行けないアイドルからレスが来る可能性もありますね。素敵だなあ。ヲタクからの声を直接聞いて配信に生かすこともありますか?
糸山:
アイドルの所属事務所の方の話では、握手会の時にファンの方がSHOWROOMについていろいろ話してくださるみたいですね。以前、あるグループがSHOWROOMで行なわれているオーディションに参加してくれたんですが、そのオーディション期間中に握手会があったそうなんです。ファンとしては、握手会でちょっとでも長く好きなアイドルと過ごしたいと思うはずなのに、“このあと、SHOWROOMのイベントでしょ? 握手はもういいから、頑張ってきて!”って、ファンの人たちが何人も“剥がされる前に送り出してくれたそうなんです。そういう話もよく聞きますね。今のところ、SHOWROOMとしてユーザーの声を直接聞くことはないのですが、いろいろな形で、ユーザーの声は私たちのところにも届いています。
北:
以前、365日配信を続ける「毎日アイドル」という企画をやった方がいて、1年間休まずに継続できたご褒美として、スタジオにファンの方を招いて特別配信をやったんですよ。その時にファンの方の声を直接聞くことができました。あるメンバーは、毎日早朝に配信していたのですが、ファンの方はその配信を観るために早起きになって生活習慣が変わったそうです。
寺嶋:
SHOWROOMで規則正しい、健康的な生活になったんだ(笑)。SHOWROOMはアイドルとヲタクたちの健康も守るんですね。
北:
“SHOWROOMが生活の一部になっています”って言っていただけて。そういうふうに言われると、私たちもすごく嬉しいです。
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