小出薫、田中真琴ら登壇!「みんなが‘あいつ’を操るのに夢中になっていて…」映画『異物 -完全版-』初日公開記念舞台挨拶
Pop'n'Roll 編集部
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短編映画『異物』(出演:小出薫、田中俊介 他)、『適応』(出演:石田桃香、吉村界人、田中真琴 他)、『増殖』(出演:宮崎秋人、ダンカン、高梨瑞樹)、『消滅』(出演:小出薫、田辺桃子)の4作品が繋がった映画『異物 -完全版-』が、2022年1月15日(土)よりユーロスペース渋谷ほか全国で順次公開される。これにあわせユーロスペース渋谷にて公開初日舞台挨拶が行われ、小出薫、田中俊介、吉村界人、田中真琴、宇賀那健一監督が劇中に登場する【異物】とともに登壇した。到着したイベントレポートをお届けする。
本作映画『異物-完全版-』は、短編映画『異物』、『適応』、『増殖』、『消滅』の4作品を一つにまとめた作品。淡々と続く変わらない日常に不満を抱えながら生きている主人公と、その日常の中に入り込んだ“異物”をめぐる人間模様を描いた、異色のヒューマンドラマ。それぞれがひと言ずつ挨拶を済ませると、まずは撮影時の現場でのエピソードから語ってもらった。
まず小出が“田中(俊介)さんとの二人のシーンで‘あいつ’も出ているのですが、私と田中さんが必死でお芝居をしている裏で、みんなが‘あいつ’を操るのに夢中になっていて、しかも宇賀那監督はずっとケラケラ笑っていて。ちょっとイラっとしました(笑)”と笑顔で語ると、これに対し宇賀那監督は“だんだんみんなが‘あいつ’を動かしたがっていくさまが面白くなっちゃって(笑)”とコメント。
続いて田中俊介は“終始アットホームな雰囲気の中、楽しくできました。ただ4編の作品が一つになって、しかも海外で評価が高いということに嬉しくもあり、びっくりしました”と驚きを隠せない様子だった。
そして、今作では謎の生命体である‘あいつ’が自宅に現れることに絡めて、一緒に住んでみたい生き物について語ってもらうことに。
勢いよく田中真琴が一緒に住んでみたいと答えたのは、なんと恐竜。“その中でも首長竜がいいです。性格も優しそうだし、うまくやっていけそう”と話す。これを聞いた小出は“ちょっと似ているんですけど、私はドラゴン!”と、二人揃って珍回答を連発。
それを聞いた田中俊介は“女性陣はブッ飛んでるな”と言いつつ、“僕は宇賀那監督と住みたいです。一緒に住んでいたらまた作品に読んでもらえるかもしれないから(笑)”と、ユーモアを交えつつ回答。これに対し宇賀那健一監督は“そういうことなら、僕は界人(吉村界人)ですね。ほぼ毎日のようにラインしています(笑)”と蜜月関係を暴露。まさかの答えを聞き、悶える田中俊介を横目に、吉村が一緒に住みたいとあげたのはなんと“河童”。“僕は友達が少なく、宇賀那さんくらいしか連絡を取れる人がいないほど普段は静かなので、河童くらいがちょうどいいのかな”と続けた。
フォトセッションの後、最後に宇賀那監督が作品への気持ちを語る。
“コロナの感染拡大などもあり、不条理な物事に苦しまれている人がたくさんいると思います。でも人間は、不幸な物事に直面したときにこそ成長をしたり、最終的にはバネにして笑い飛ばすような力をもっていると思っています。この映画はホラーやSF、サイコ、エロティック…など、海外の多くの映画祭で様々な部門で入選しました。そして完全版を観たときに多くの人からこの作品はラブストリーであると評価されました。これは人生とはホラーで、SFで、サイコで、エロティックであると思っているからだと感じています。登場するキャラクターを見て滑稽だなと思う瞬間がありつつも、最終的にはこの人たちを愛したいという思いで作りました”と述べ、映画『異物-完全版-』の初日公開記念の舞台挨拶は幕を閉じた。