乃木坂46［ライブレポート］グループの歴史と記憶に刻みこんだ伊藤純奈＆渡辺みり愛ラストライブ「これからは私たちらしく生きていきたいと思います」
Pop'n'Roll 編集部
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乃木坂46が、5月26日（水）に、アンダーメンバーによる＜アンダーライブ2021＞を無観客・生配信にて開催した。同公演は、先日グループの卒業を発表した伊藤純奈・渡辺みり愛（ともに2期生）にとってのラストライブとなった。本記事では、そのオフィシャルレポートをお届けする。
乃木坂46＜アンダーライブ2021＞（2021年5月26日）より
6月9日（水）に発売する27thシングル「ごめんねFingers crossed」のカップリング曲として収録されるアンダー曲「錆びたコンパス」で、初のセンターを務める山崎怜奈が座長を担当した同公演。自身のレギュラー番組であるTOKYO FM『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』をモチーフに「山崎怜奈のアンダラで話したかったこと」と題して、ラジオDJ風のVTRを上映して公演の幕を開いた。
その後、「錆びたコンパス」、「風船は生きている」、「My rule」、「ここにいる理由」と、歴代のアンダー曲を立て続けに披露。中でも「風船は生きている」は、卒業を発表している渡辺がセンターを務め、感慨深いものとなった。
今回のライブでは初の試みとして、リアルタイムでファンからのTwitterによる投稿を画面上に映し出す演出も実施。決して演者一辺倒ではなく、ファンと一緒に作り上げるライブとなっていた。
ライブ中盤では、普段のアンダーメンバーでは観ることができない、乃木坂46の表題曲とユニット曲をアクト。アンダーメンバーだからこそ生み出すことができた化学反応も見られた。特に「ショパンの嘘つき」では、卒業を発表している伊藤が熱唱し、渡辺がダンスをするという、今後2度と観ることができない圧巻のコラボレーションで魅了した。
ライブ終盤は、歴代のアンダー曲を立て続けに披露。そして珠玉のバラードである「誰よりそばにいたい」で本編を締めくくった。
アンコールでは、まず伊藤・渡辺が登場してファンに挨拶。
渡辺は、“自分がダメになりそうな時、私を見捨てずに1番近くにいていただいたファンのみなさんに心から感謝しています。直接みなさんにお会いして伝えられなかったことは残念ですが、本当に8年間、私を支えてくれてありがとうございました”とコメント。
伊藤は、“8年前は何もできなかった私を、こうしてステージに立たせていただくところまで育ててくれたみなさんに感謝しています。みり愛と一緒に卒業を発表できたことは嬉しかったです。これからは私たちらしく生きていきたいと思います”と力強く語った。
その後、「三角の空き地」、「君が扇いでくれた」のアンダー曲2曲を歌唱し、「乃木坂の詩」をもって＜アンダーライブ2021＞の幕は閉じた。
乃木坂46アンダーライブの歴史は、今から約7年前に遡る。当時は興行としてのライブではなく、CD購入者のスペシャルイベントとしてライブハウスで行なわれ、現行のアンダーライブが誕生した。その後、徐々に動員を伸ばし続け、会場の規模もどんどん大きくなり、さらにはロックバンド並みに地方のホールをくまなく回るなど、数々の歴史と記憶を作ってきた。
メディアを中心に華やかに活動する選抜メンバーとは裏腹に、このアンダーライブは汗と涙が似合い、そしてたくさんのドラマが生まれる場所でもある。伊藤と渡辺の卒業は残念だが、乃木坂46のアンダーライブは、今後もたくさんの歴史と記憶を常に作り上げていくだろう。そう思わせてくれるライブだった。