石井杏奈、松井愛莉[舞台挨拶レポート]「青春だったなと思う」「大きな愛がある映画だと思います」映画『砕け散るところを見せてあげる』撮影時を振り返る

石井杏奈、松井愛莉[舞台挨拶レポート]「青春だったなと思う」「大きな愛がある映画だと思います」映画『砕け散るところを見せてあげる』撮影時を振り返る

Pop'n'Roll 編集部

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2021.03.02
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映画『砕け散るところを見せてあげる』(2021年4月9日(金)全国公開)の完成報告舞台挨拶が、3月1日(月)に丸の内ピカデリー1で開催された。イベントにはW主演の中川大志、石井杏奈と、共演の井之脇海、松井愛莉、北村匠海、矢田亜希子、原田知世、堤真一が登壇。撮影当時の秘話や衝撃の展開を見せる物語の難しい役どころについて語った。本記事では、そのオフィシャルレポートをお届けする。

本作は、アニメ『とらドラ!』、『ゴールデンタイム』で知られ、言葉の軽快さで10代特有の空気感を表現し各世代から支持を集める竹宮ゆゆこの初の実写映像化作品。

人一倍正義感の強い高校生・濱田清澄を演じた中川は、“完成は約2年前。それから公開延期をして、ようやく来月公開を迎えられることを本当に嬉しく思います”と期待に胸をはずませた。

学年イチの嫌われ者・蔵本玻璃を演じた石井杏奈も“ようやく完成報告会を開催できることを、本当に嬉しく思います。今日は朝からずっと、心臓がバクバクしています”と少し緊張した面持ちで語る。

井之脇、松井、矢田、原田らも、ようやく公開を迎えられることへの喜びを述べた。

また、玻璃の父役・堤が“とにかくよい映画ができたと思う”とコメントすると、SABU監督は満面の笑みで“この作品には自信しかない。自信だけがある”とアピール。

<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)
<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)
<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)

衝撃の展開を見せる物語の中での難しい役どころについて問われると、中川は“清澄という男はすごく自然体。学校という閉鎖的な社会の中で周りの目を気にせず、自分の思ったことを行動に移せるというのはとても勇気がいることだと思う。現場ではとにかく玻璃の表情を一瞬たりとも見逃さないように、目の前の玻璃に集中していました”と撮影当時を振り返る。

いじめや、抱えた秘密に苦しむ日々から清澄に救われる、という玻璃を演じた石井もまた、“映画の中で玻璃が清澄に救われたように、自分自身が中川さんに救われていた。青春だったなと思う。玻璃という役は人間味があふれる人だなと思って、共感して、肯定して演じていきたいなと思った”と当時の気持ちを思い返った。

清澄の親友・田丸を演じた井之脇は“田丸は清澄にとってのヒーローにならなければ、と思った。言葉だけではなく、常にどこかで清澄を励ましているような存在でありたいと思っていました”とコメント。

松井は“あまり多くを語らない役。すごくクールで、話すテンポも独特。要点だけを伝えるというのは新しい挑戦でした”と話した。

また、松井演じる尾崎と清澄、田丸の学校でのコミカルなシーンの話題になると、中川が“こんな美人な姉妹がいるのか!?というのを楽しんでいただきたいですね(笑)”と、本物の学校生活かのように和気あいあいとしていた現場での空気について触れる。

学校での印象深いシーンの話題になると、石井は“いじめられる教室の空気が本当にできあがっていて、圧倒された”と言及。

SABU監督も“リアルな空気だからこそ引き出された演技があった”とこだわりの演出について語った。

<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)
<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)

撮影終盤で1日だけの参加となった原田・北村は口をそろえて、主演2人が中心となって作り上げた現場の雰囲気が素晴らしく、そのよさが完成した映画にそのまま映し出されていたと称賛。

さらに原田は仕上がった作品を観て、“清澄と玻璃がお互いを思いやる気持ち、愛おしく思う気持ちが一点の曇りもなく、すごく尊いものを見せてもらった気がした”と感慨深い様子で述べた。

清澄の母役・矢田へも役作りや撮影秘話を聞くと、“台本をいただいた当初はこんなに大きな息子を持つというのが想像つかなかった”と困惑したことを吐露。

しかし、撮影前の本読みでの中川との自然な会話で役のイメージがついた、と語り、中川もまた“こんなに陽気で楽しく、強いお母さん、最高だなと思います!”と良好な親子関係だったことを垣間見せた。

続けて矢田は、堤演じる玻璃の父との共演シーンが“とにかく怖かった!”と振り返る。“狂気じみていて、ただものではない空気を感じていました。近寄ってくるな、と言われている気がして、本当に近づけませんでした(笑)”とのこと。

演じていた本人はどうだったのかを問われると“正直忘れましたね(笑)”と、堤は一刀両断。

また久しぶりのSABU組への参加について聞かれると、“仲が悪くなって出演しなくなったわけではないんです。ただ、お互いに頼らないように、別々の場所で勉強していて、という気持ちだったのかなと”と、旧知の中であるSABU監督との関係性を明かした。

加えて娘役である石井について聞かれると、“玻璃という役はとても難しいだろうと思っていたけれど、現場で顔を見たら見事に玻璃を演じられていたので”と当時の心境を語った。

この作品を映像化するにあたり、こだわった点を聞かれた監督は、“とにかく出演者が豪華なので、すべてをすくい取ろうとすることに必死でした”とコメント。

その後“この舞台挨拶でも、若い子たちがしっかりしゃべれてすごいなぁと思う反面、堤はなぁ……!”とSABU監督から堤へフリが行くと、“しょうがないですね、アホ同士なので”と堤が答え、会場内は温かい笑いに包まれた。

<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)
<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)
<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)
<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)

舞台挨拶も終盤に差し掛かり、それぞれのこの作品への想いを聞かれると、堤は“出演者としてではなく、お客さんとして観ても本当に面白い作品ができあがった。若い人だけではなく、僕ら世代が観ても痛々しく感じるものがあると思う。よく、親から子への無償の愛、と言うけれど、この作品では子から親に対する無償の愛があって、それを親がきちんと受け止められるかどうかなのでは”と、この作品を通して考えさせられたという。

矢田は“これは究極の愛が描かれているなと実感しました”、松井は“切なくなるし、心が痛くなるけど、それ以上に大きな愛がある映画だと思います”と、それぞれがこの作品のテーマでもある愛について触れる。

原田は“主演2人がとにかく素晴らしい。人を思う気持ちがどれだけ尊いものかを感じました”、北村は“同世代として、主演2人を誇らしく思います。痛々しく、誰にも触れられない、誰も立ち入れない綺麗で美しい愛情。涙が出ました”と、それぞれ主演2人の体当たりの演技を絶賛した。

井之脇は“誰もが1度は、誰かのことを守ってあげたい、助けてあげたい、という思いを抱いたことがあると思います。この映画を観たあと、自分の大切な人を抱きしめたくなるような映画になっています”と語った。

石井は“この作品の撮影後、抜け殻のような状態になりました。全力を尽くした作品になったなと思います。玻璃として生きた証を劇場で観てほしいです”と述べ、中川は“年を重ねていくと忘れてしまうであろう10代の気持ち、大人と子どものはざまの瞬間、あの時にしかできなかったことを監督に切り取っていただけたと思っています。自分にとって大切な作品。宝物のような映画だし、成長させてもらったと思います”と作品への熱い想いを口にした。

最後に中川から“大変お待たせしました! 待っていてくださった方々にいち早くこの作品を届けたいと思っています!”と公開を待ち望む観客へメッセージが届けられ、舞台挨拶は幕を閉じた。

<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>丸の内ピカデリー1(2021年3月1日)

<映画『砕け散るところを見せてあげる』完成報告舞台挨拶>概要
【日時】3月1日(月)12:30〜13:25
【場所】丸の内ピカデリー1
【登壇者】中川大志、石井杏奈、井之脇海、松井愛莉、北村匠海、矢田亜希子、原田知世、堤真一、SABU監督

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