ばってん少女隊、生バンドと生み出した圧倒的熱狂の正体|カルッツかわさき公演レポート
Pop'n'Roll 編集部
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ばってん少女隊が、12月28日に神奈川・カルッツかわさきにて<12.28川崎大会 〜Beginning Destruction Moratorium〜>を開催した。
ばってん少女隊<12.28川崎大会~Beginning Destruction Moratorium~>|カルッツかわさき(2018年12月28日)
当日は今年一番の寒波が関東にも押し寄せ、芯から冷える寒さの中、1,000人以上のファンが今年のばってん少女隊の集大成に期待を込めて来場。会場は、開演前から独特の熱気で包まれていた。
緞帳がゆっくりと開くとそこには、バンドとばってん少女隊のシルエットが見え、ハイハットのカウントから、先月リリースされた最新シングル「BDM」が披露される。ばってん少女隊の第2章の幕開けを告げたこの楽曲は、この先に何が待ち受けていようと6人で突き進んでいくという決意の楽曲となっており、1曲目からついて来いと言わんばかりの全力パフォーマンスを見せた。
しかし、「BDM」を終えると突如メンバーが倒れこんでいく。数秒の静寂の中、倒れたままのメンバー。すると、バンドの演奏で「but-show TiME」が始まり、メンバーが覚醒。まるで夢でも見ていたかのように、バンド演奏と自己紹介が始まり、ここからがスタートと言わんばかりに「ばってん少女。」「びびび美少女」「ハカタダンスホールベイベー」「無敵のビーナス」を立て続けに披露し、会場に集まったファンを圧倒した。
この日のバンドは聴く人を必ずパーティに誘うスカパンクバンド“MAYSON's PARTY”。女性ホーン3人を含む7人編成で、ばってん少女隊との相性は抜群。初めて一緒にパフォーマンスするとは思えない一体感を生み出していた。
MCでメンバーからバンドが紹介されると、「MEGRRY GO ROUND」「コトバテニス」をパフォーマンス。続く「己MYself」「乙女ノ手札」は、いつもと違う振り付けとフォーメーションでファンの目を釘付けにし、意外性抜群の楽曲「でてこい とびきりZENKAIパワー!」で2ブロック目を締めた。
MCで今年1年を振り返ると、5月にZepp DiverCityで行った初のバンド編成ライブが印象に残っていると話し、今回の2回目のバンド編成ライブにも気合が入っていることが伺えた。
「とーと。」「夢のキャンバス」でメンバーが袖にハケると、残された“MAYSON's PARTY”は自分たちの楽曲を2曲披露しながら客席の熱量をキープ。この日のために用意された衣装に着替えて再登場したメンバーは、「ころりんHAPPY FANTASY」をパフォーマンスした。
「のびしろ行進曲」は、各メンバーの自己紹介が曲中に盛り込まれた人気の楽曲。自己紹介で会場を盛り上げ、最高潮のまま「すぺしゃるでい」に繋げる。「すぺしゃるでい」では曲中に西垣有彩の独特の感性から生まれるコール&レスポンスが展開され、会場全体を笑顔で包んだ。メンバーも会場も笑顔のまま「よかよかダンス」「おっしょい!」「ますとばい!」と、ばってん少女隊の第2章を体現する楽曲3曲で休む間もなく会場のテンションをブチ上げ、大団円のまま本編が終了した。
アンコールでは、やはりライブ冒頭の「BDM」は夢だったのか、メンバーから“まだBDMやってないよね?”“うん、やってない!”と、本日初めて披露するかのごとく「BDM」をアクト。1回目を超えるような覚醒されたパフォーマンスで魅せた。そして、集まってくれた観客にエールを送る「フレッ!フレッ!フレンズ」で進化したばってん少女隊を見せつける。
ライブを心の底から楽しんでいるメンバーと、その気持ちに呼応して観客もまた楽しい気持ちを膨らませていく、そんなハピネス感に満たされながら、ばってん少女隊は2018年最後のライブを締めくくった。