©水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

吉田志織[イベントレポート]役作りを語る「笑顔は意識して演じました」映画『窮鼠はチーズの夢を見る』イベントにて

Pop'n'Roll 編集部

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2020.08.26
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吉田志織が、8月25日(火)にスペースFS汐留にて開催された映画『窮鼠はチーズの夢を見る』夏休み限定イベントの第二夜に登場した。

©水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

同イベントには、吉田と同作のメガホンを執った監督の行定勲が参加。

水城せとなの傑作コミック『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の鯉は二度跳ねる』を映画化した本作。行定監督は原作を読んだ際、大倉忠義が演じた恭一と、成田凌が演じた今ヶ瀬よりも、2人を取り巻く女性キャラクターたちに強い興味を持ったという。“恋愛の行く手を阻む刺客のように現れる。そこがすごく魅力的でした”と語り、大倉忠義と成田凌の主要キャスト2人が決まった後、女性キャラクターたちのキャスティングは“先入観を持たれない女優”というキーワードのもと実施されたオーディションで選定。吉田も例外ではなく、そのオーディションで、たまき役を勝ち取ったことが明かされた。

吉田演じるたまきは、今ヶ瀬の恋敵であり、一途に恭一を想いながらも振り回されてしまうという設定。自身が演じたキャラクターについて、台本を読んだ時の印象を聞かれた吉田は、“恭一のことをすごく好きだけど、ずっと自分の気持ちを抑えて強がったりしていて。最初は本当にかわいそうだなって思ってた”と役に感情移入しつつも、一方で、“恭一と今ヶ瀬はお互いにこの相手しかいないけど、たまきにはこれから素敵な人が現れるだろうな~、たまきは恭一じゃなくても幸せになれるだろうな!と思っていました(笑)”と役を客観的に、そしてポジティブに捉えていたことを明かした。実際に演じる上でも、原作を読んで役作りを行なったと言い、“たまきは悲しいつらい時も、無理をして笑顔を作ってしまうような女性。それが余計に悲しく見えたのが印象的だったので、笑顔は意識して演じました”と語った。

完成した作品を観て、好きなシーンを聞かれた吉田は、恭一が今ヶ瀬に誕生日プレゼントとしてワインを贈った場面をセレクト。“好きな人の何気ない発言って、受け取る側からしたら大きく気持ちを動かす。それが丁寧に表現されていて、好きなシーンです。今ヶ瀬のうるんだ瞳も印象的でした”と胸キュンシーンについて語ると、行定監督も“(成田演じる今ヶ瀬が)本当に可愛かった(笑)”と振り返り、“現場のカメラマンも思わず「可愛いな!」と叫んでましたからね(笑)”と裏話を披露。これには会場も頷きつつ、笑いが起きていた。

最後に本作について、行定監督は“愛を「浮き彫り」にしている映画だと思います。何度も何度も、嚙みごたえのある映画です”と語り、吉田は“1人の人間として本気で真剣にぶつかり合って、真剣に恋をした2人の、苦しくて楽しくて切ない、すごくリアルなラブストーリーです。多くの人の心に残る作品だと思っています”と力強くアピールし、イベントを締めくくった。

©水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

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