【Dorothy Little Happy卒業インタビュー】髙橋麻里「私はドロシーのことがいつまでも大好きです」

【Dorothy Little Happy卒業インタビュー】髙橋麻里「私はドロシーのことがいつまでも大好きです」

【Dorothy Little Happy卒業インタビュー】髙橋麻里「私はドロシーのことがいつまでも大好きです」髙橋麻里、Dorothy Little Happy卒業インタビュー

結成から約8年半。12月16日のライブをもって、髙橋麻里がDorothy Little Happyを卒業する。2010年仙台発のアイドルとして結成され、翌年メジャーデビュー前に東日本大震災で一時活動休止を余儀なくされたドロシーは、ここまで5人から2人、そして2017年7月24日以降は髙橋麻里のソロユニットとして幾度の困難を乗り越えて活動を続けて来た。清楚なたたずまいと綺麗に揃った美しいダンス、代表曲「デモサヨナラ」でのコール&レスポンスなどが2011年の<TIF>で大きな話題となり、アイドルが憧れるアイドルとしてシーンを牽引してきたドロシー。グループの絶対的存在だった歌姫・髙橋麻里が卒業直前の心境や、成長した今だから思う中野サンプラザライブについて語ってくれた。

自分は生まれながらのアイドルだと思っているので

――ドロシーがスタートした時は高1でしたっけ?

髙橋:
そうです。

――最初は制服っぽい衣装でしたよね。

髙橋:
そう! 最初はずっと制服でしたね。ニーハイソックス履いて。

――8年半弱の活動でしたが、長かったですか? それとも短かった?

髙橋:
どうだろうー、長かったかなー。最近ドロシーのことを自分の中で振り返っているんですけど、思い出せないぐらいの思い出があったなと思ったんですよ。それは忘れちゃったとかではなくて、1年、1年がすごく濃かったから“この年、何があったかな?”って考えても、“何あったっけかな?”みたいな感じなんですよね(笑)。

――ドロシーは結成前にB♭時代もあって、それを入れると10年以上のキャリアだし。

髙橋:
そうなんですよね。小学校5年生の時に事務所に入ったから、13年とかやっていて。わぁー! 怖い怖い(爆笑)。

――アイドルをやってよかったなって思います?

髙橋:
もちろん。アイドルはいいなって思います。

――アイドルをやっていなかったら違う人生もあったのにとか思ったりはしないですか?

髙橋:
思わないですね。自分は生まれながらのアイドルだと思っているので(爆笑)。だから後悔していることは本当にないんですよ。私はドロシーを卒業してからアイドルやめます、とは全然思っていなくて、みんなが応援してくれる限りはずっとみんなにとってのアイドルでありたいと思っているし。だからドロシーを卒業するっていうことは1つの区切りですかね。

――卒業してもKleissisとしての活動がありますしね。

髙橋:
そうなんです。

――今年は麻里さんを含め卒業・解散がアイドル界には多かったと思うのですが、そういう流れみたいなものはどう受け止めていました?

髙橋:
寂しいなと思う反面、新たな夢に向かって頑張っている人の姿を見て、私も頑張らなくちゃいけないなとか思っていました。でも、私がまさか卒業する側になるとは思っていなかったから、逆にみんなはどう思っているんだろう?(笑)

――先日小桃音まいさんに話を聞いた時に“私が憧れていたアイドルは、もう時代ではないのかもしれない”と言っていたのですが、そういう意見に対して麻里さんはどう思いますか?

髙橋:
自分の思うアイドルが時代とともに変わってきていると私も感じているけど、それも流れだと思っていますね。でも、その中で自分を変えるよりは自分のあるべき姿をつらぬいて行きたいなと私は思っているので、自分が思うアイドル像とか自分が目指すところはこれから先も変えたくないなと思っています。

――麻里さんが思うアイドル像とは?

髙橋:
みんなにとってプラスの存在であること。いつも元気で笑顔で幸せを与えるものですかね。あとはずっと変わらない存在。私は本当に考えが古いのかもしれないですけど、アイドルはお手洗いに行かないとか、その時代の人なんですよ(笑)。ちょっと雲の上の存在というか。

――なるほど。ずっと変わらない存在という話が出ましたが、麻里さん自身は1人になってから以前と変わっていませんか? 5人時代から取材させてもらっていますけど、2人の時まではインタビューをしていてもすごく厚い壁があったんですよ。でも、今はそれが薄くなっているように思えるんですけど。

髙橋:
わぁー! それ、私めっちゃ言われるんです。

――ドロシーって踏み込んだ質問をしてもはぐらかされたり、定型な答えしか返ってこなくて壁があるとずっと感じていて

髙橋:
うふふふ。そうだったんですよね。だから昔から共演していたアイドルさんたちと最近改めて話をして仲良くなったりしているんですけど、ほわどる(WHY@DOLL)からは“昔はホントに話しかけられなかった”って言われました。

――だから去年の10月末1人になっての取材をさせてもらった時に、いろんなことをぶっちゃけて話してくれたからビックリしたんですよ。

髙橋:
あはははは。そうでしたよね。そういう部分で変わったなっていうのは自分でもすごく感じます。グループの時って、これを言うと当時応援していた人たちは“えっ?”って思うかもしれないんですけど、けっこう遠慮していたんです。でも、それって当たり前のことじゃないですか。グループだから自分の発言がグループの発言になるし、自分がしたことがみんなのしたことになるので気を張っていたというか、人前では糸をピーンと張っていて、メンバー全員がそうしていたからこそ、みんなの思うドロシーというグループになっていたと思うんです。

――すごくよくわかります。

髙橋:
前の私はメンバーがいれば十分と思っていたんですよ。だからお友達がそんなにできなかったし、スタッフさんとも中々交流が取れていなくて。でも1人になって孤独だなと思った時に近くを見たら、一緒のグループではなくても素敵な人がたくさんいて、自分の周りには仲間がいたんだって気がついたんです。そう思ってからは心が開けるようになりました。

――それは自分から開いた感じ?

髙橋:
そうです。だから最近は印象と全然違うってよく言われます。対バンライブでも、前はほかのアイドルさんとあいさつしかしていなかったんですよ。それと写真を撮るぐらい。でも、今だと“LINE交換しようよ”ってなったりするから、あの時は本当に思い返すと、あー怖い怖い(爆笑)。

――MCもだいぶ変わりましたよね。

髙橋:
変わりました。前は全然話さなくてMCになったら水を飲みに行く人だったんです。だから歌い終わって自分で話さないといけないっていうのが、最初はホントに超イヤで。私は歌っている時と話している時のギャップがあるから、ずっと“喋るな”って言われていたんですよ。

――え、そんなこと言われていたんですか。そのギャップが面白いのに。

髙橋:
バラードを歌った後に喋ると雰囲気が台無しになるから、水飲んでなさいみたいな(笑)。そういうのがあったから自分で話さなきゃいけなくなって、最初は“わぁー! どうしよう”って思っていました。だから今でもMCは下手くそなんです。何話していいかわからなくなっちゃうので、いつも9割ぐらいはアドリブですね。ライブ前に話すことを決めていても忘れちゃうことが多いし。

髙橋麻里(Dorothy Little Happy)|表参道
ポスト
髙橋麻里(Dorothy Little Happy)|表参道

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