佐々木彩夏（ももいろクローバーZ）［ライブレポート］セルフプロデュースソロライブで“あーりんの成長”を描く「ワクワクするようなことを届けるのが使命」

撮影：上飯坂一

今回の無観客ライブは、“あーりんの成長”がテーマに置かれ、4パート（小学生・中学生・高校生・社会人）の構成で展開。

冒頭は、佐々木のソロライブではお馴染みのSE「あーりんちゅあ」が流れ、ショートケーキ衣装を身に纏った佐々木とMVに出てきたケーキの妖精と紅茶の妖精が登場。先日発売となった初のソロアルバム『A-rin Assort』のリード曲「ハッピー♡スイート♡バースデー！」で、ライブはスタート。ラストのサビで映像が切り替わり、ベビー服の衣装を着た“赤ちゃんあーりん”が登場し、生の佐々木がこの瞬間から登場するというライブと映像のトリックリンクが行なわれた。

VTR後には、黄色の帽子とカバンが際立つ小学生をイメージした衣装を纏った佐々木と後輩グループのアメフラっシ、CROWN POPのメンバー10人が登場し、「ゴリラパンチ」を無邪気さ満点でパフォーマンス。続けて「キューティーハニー」では、AR技術を駆使し画面いっぱいにハートが溢れる演出を、「私を選んで！花輪くん」では、CG合成で花輪くん、みぎわさんとの共演が実現し、Zoomを使用した生コラボレーションに見える演出が行なわれ、アニメの世界観も同時に表現された。

MCでは、“聞こえるよ！　みんなの声がここまで聞こえてくるようです！”とファンと繋がっていることを再確認する様子も。“本当は＜AYAKA NATION＞を横浜アリーナでやる予定だったんだけど、中止という形を取らせていただいて、今回は＜A-CHANNEL＞という形で私のソロライブ配信をしたいと思いまーす！”と気合いを語った。“みんなも幼稚園生だったでしょ！　だからまだまだみんなで踊りたいと思います！”と続け、「笑―笑 〜シャオイーシャオ！〜」をアメフラっシ、CROWN POPと一緒に笑顔いっぱいで踊った。

そして、代表曲でもある「だって あーりんなんだもーん☆」を、中学生当時の佐々木を連想させるピンクのラブリーな衣装に身を包み、可愛さ溢れるパフォーマンスで披露した後、プールサイドに移動し、「君が好きだと叫びたい」を歌唱。画面の向こうにいるプニノフ（佐々木彩夏のファンの呼称）に向かって“あーりん”を届けている姿が、カメラ1台で臨場感たっぷりにワンカットで捉えられていく。その後もテンポよくライブハウス内を移動し、バーラウンジカウンターにてダンサーと合流しながら「My Hamburger Boy（浮気なハンバーガーボーイ）」、「My Cherry Pie（小粋なチェリーパイ）」を、フェイスガードを装着しソーシャルディスタンスを意識してパフォーマンスした。

場面転換後、「あーりんは反抗期！」のイントロとともに、高校生を意識したスケバンセーラー服の衣装を着こなす佐々木が登場。続けて、フェスでのももクロ定番ロックナンバー「あーりん飛ばしすぎ!!」を披露し、またもや会場を華麗に移動していく。すると、とある一室にたどり着き、2019年のソロライブのテーマソング「Bunny Gone Bad」を2019年とは違ったダンスで歌う。さらに移動を重ね、自身の楽曲の「スイート・エイティーン・ブギ」、「あーりんはあーりん♡」をパフォーマンス。「あーりんはあーりん♡」では、Zoomを使用してファンとコミュニケーションを取り、応援してもらう場面も。

その流れで、Zoomで参加しているファンとの交流や、配信を観ているファンからのコメントを確認。“親離れ大作戦に参加してくれたみんなありがとうございました！　画面越しでご覧のみなさんもまだまだ盛り上がっていきましょー！”と、企画参加者へお礼を述べ、引き続き一緒に盛り上がってほしいと伝えた。

映像が切り替わると黒いドレス風ワンピース衣装に着替えた佐々木が再登場。先ほどまでの彼女とは異なる大人の雰囲気が溢れ出し、バラードを中心とした「Memories, Stories」、「Grenade」、初のソロアルバム『A-rin Assort』より初披露となる「空でも虹でも星でもない」を、過去の自身のライブ映像などを背景に流しながらしっとりと歌った。

ここでMCを挟み、“なんと＜A-CHANNEL＞用に今回新しく、最初で最後の「あーりんだけ飛ばしすぎ」をオークラ先生に作ってもらいました。ありがとうございます！　大人になっちゃったから、これがラストスパートになりますけど、画面の向こうのみなさんもまだまだライブ盛り上がってくれますかー？　まだまだ一緒にライブ楽しんで行きましょう！”と述べると、2018年のソロライブのテーマソングの「Early SUMMER!!!」のイントロが流れ、黒を基調としたセクシーな衣装へと華麗に早替えが行なわれ、夏らしさいっぱいのポップチューンを披露した。

“社会人パート”の締めくくりでは、アルバムに収録された“女の子であることを最大限に楽しもう！”というメッセージが込められた新曲「Girls Meeting」を、バックダンサーを務めるアメフラっシ、CROWN POPの選抜メンバーとともに初パフォーマンスし、視聴者を魅了した。

最後のMCでは、“みなさん最後まで観てくださって本当にありがとうございました！　これにて、今回の＜A-CHANNEL＞はおしまいです！　今のところ来年のソロコンは6月27日の最後の日曜日で、横浜アリーナにみんなで集まれたらいいなって思っているんですけど、またこうやって配信でも私の世界を届けられたらいいなと思っています。今日は本当にありがとうございました！”と話し、ライブを締めくくった。

アンコールに突入すると、ソロライブではお馴染みのニイルセンのイラストを使った映像コントの新作『あーりん講座あーりん式オンラインアンコールの仕方』が上映され、佐々木が今回のグッズであるTシャツを着用して再登場。手話を交え「モノクロデッサン」をしとやかにしっかりと歌い上げ、プニノフを魅了した。

最後に佐々木から、“この間、ももクロとしてはライブをやらせていただいたんですけど、1人でやるのと4人でやるのは全然違うし、後輩ちゃんたちがサポートしてくれたけど、やっぱりすごく緊張した！　私なりに、プロの方の力を借りて試行錯誤して、いつもやるライブとは一味違った配信ライブを行ないました。これからの私たちのライブが楽しみになっていただけましたでしょうか？　私たちもワクワクするようなことを届けるのが使命だと思っているので、前向きにまだまだ頑張っていかかなきゃいけないなと思いました！　これからチームももクロも進化していくと思いますので、楽しみにしていてくれたら嬉しいなと思います！”と語り、初のセルフプロデュースによる無観客ライブ＜A-CHANNEL＞は幕を閉じた。

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