『関ジャム 完全燃SHOW』公式HPより

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最新アイドル勢力図と松隈ケンタ楽曲の秘密に迫る! 『関ジャム 完全燃SHOW』放送レポート

『関ジャム 完全燃SHOW』の4月26日(日)放送回では、“最新アイドル勢力図まとめ!!”というテーマで、現在のアイドルシーンの音楽的動向を紹介した。

関ジャニ∞が、さまざまなアーティストやミュージシャンをゲストに迎え、トークやジャムセッションを行ないながら、毎回テーマの音楽的な魅力に迫る同番組。

今回の放送には、ヒャダインこと前山田健一、ピエール中野(凛として時雨)、松隈ケンタがゲスト出演。2020年のアイドルシーンについてトークをくり広げた。

まずヒャダインが、2010年にピークを迎え、飽和状態となっている現在のアイドルシーンでは、ルックスだけで勝負することに限界があるため、楽曲のクオリティが上がってきていると解説。“2020年のアイドル勢力図”を、坂道グループ、AKBグループ、ハロプロ、avex、スターダスト、ディアステージ、声優、WACK、その他と分類し、話題は松隈ケンタがサウンドプロデュースを務めるWACKへ。

アイドルは音楽的な自由度が高い

WACKの最大の特徴は“バンドサウンド”であると紹介されると、松隈は、自身のバンドBuzz72+が解散した後、自分のサウンドをアイドルのフォーマットを使って届けていこうと考えたことを明かした。また、もともと女性アイドルに興味がないことにより、アイドルソングのスタンダードにとらわれない新しいアイドルソングを作ることができたと自己分析。一方、ロック界にも“(ロックとは)こうするべき”という固定観念に縛られた頭の固い人間が多いが、アイドルソングは音楽的な自由度が高いため、そこに魅力を感じていることも語った。

ここから番組は、松隈の曲作りとボーカルディレクションの秘密を紐解いていく。

松隈の曲作りの極意は、(1)ユニゾン封印、(2)コール無視、(3)個性をぶっ殺す歌唱法の3つ。

(1)ユニゾン封印
複数のメンバーが同じメロディラインを同時に歌うユニゾンは、アイドルソングの定番の1つだが、松隈のロック的感性で見ると、その手法はダサく感じてしまうという。ここで、“エアロスミスのメンバーが全員で歌い出したら怖い”という、彼らしい例えで理由を補足。

(2)コール無視
ファンのコールは、アイドルのライブを盛り上げる1つの要素になっているが、これも松隈の視点では邪魔くさく感じてしまうと一刀両断。ただ、ボーカルが忙しない楽曲でも、コールを入れてくるファンには驚かされることがあるという。

(3)個性をぶっ殺す歌唱法
いわゆるアイドル的な可愛らしい歌い方が好みではないという松隈。レコーディングでは、メンバーに自身が歌ったデモ音源を忠実に再現することを求めるが、もともとアイドルに憧れてきた女の子たちは、松隈の求めるロック的な歌い方がすぐにはできないと語りつつ、そのできない状況に置くことによって、女の子たちが持っていた“アイドル的な個性”が取り除かれ、その子本来の個性が現れてくることを明かした。また、ウマく歌えない子たちには、マリリン・マンソンやクイーンの映像を観せて、イメージをつかませているという裏話も披露した。

松隈の曲作りの極意3つに共通することは、彼がロック的な感性を重視しているということになるだろう。番組では、そんな松隈の作曲技法は、アイドルファンのマインドも持つヒャダインのものとは対極にあるということが明言された。

歌にロック感が増す4ヵ条

続いて、“個性をぶっ殺す歌唱法”をさらに掘り下げて、彼のボーカルディレクション4ヵ条となる(1)ブレスの意識、(2)ビブラート禁止、(3)猪木歌唱、(4)クマムシ禁止を紹介。

(1)ブレスの意識
ブレスとは、その名のとおり歌っている最中の息継ぎのこと。一般的に休符の位置に入れるが、松隈はその部分でリズムを取ることを“休んでしまう”と、歌のノリが失われることがあると指摘(松隈は、鍵盤奏者とギター奏者を比較し、前者は休符で手の動きが止まるため休みがちに、後者は空ピッキングを使ってストロークを続けることでリズムキープができていることが多いと言及)。休符で歌を完全に止めてしまうのではなく、ブレスの“音”をドラムなどの楽器と合わせることでグルーブが生み出せると語った。

(2)ビブラート禁止
さまざまなビブラートを使い分けられる演歌歌手のようなシンガーがビブラートを使うことは問題がないと考えているが、技術が拙いアイドルがビブラートを使うことを禁じているという松隈。ビブラートの話題の流れで、レコーディングでボーカルディレクションをしても、時間の経過とともに、ライブでは自己流の歌い方に戻ってしまうアイドルがいることを言及。“ライブを初めて観たファンにも刺さるようにしたい”という想いのもと、ライブでは音源と歌い方を変えてしまうことを由としていないということを口にした。

(3)猪木歌唱
元プロレスラーのアントニオ猪木のように下顎を出しながら口を固定して歌う歌唱法のこと。アイドルは口を大きく開けて歌いがちだが、このように歌うと母音が強調されてノリが失われてしまうと解説。猪木歌唱を使うことによって、子音が強調され、歌が鋭くなったりアクセントをつけることができるのだという。

(4)クマムシ禁止
お笑い芸人・クマムシの歌ネタ「あったかいんだからぁ」のように歌うことを禁止しているという松隈。彼は、アイドルが歌詞の“ん”の部分を“可愛く歌ってしまう”と分析。そこで、自身がディレクションする際には“ぃん”と小さい“ぃ”を入れるように指導し、このように“ん”を抑えて歌うことによって洋楽風に聴こさせることができると語った。

以上を踏まえて、番組では、彼がボーカルディレクションする前と、ディレクションした後のBiSH「オーケストラ」のセントチヒロ・チッチの歌唱音源を比較。4ヵ条を取り入れることによって、歌にロック感とスピード感が増すことを出演者全員が理解していた。

WACKのコーナーでは、同事務所の新グループとして豆柴の大群も紹介。ピエール中野は、彼女たちが人気を獲得した理由を“安田大サーカスのクロちゃんとのコラボ”であると力説。大のアイドルファンであるクロちゃんは、アイドルに興味のない松隈とは真逆の思想を持っていて、松隈のカウンターとなるクロちゃんの立ち位置がよい相乗効果を生み出していると分析した。また、一般的にアイドルシーンでは、主流路線とは趣向の異なる“カウンター”的な存在のグループが人気を獲得していっているという持論を口にした。

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