ネオジャポ、raymay、デビアン、そしてラキア　規制解除イベント＜特区2020＞が教えてくれたライブの価値｜「偶像音楽 斯斯然然」第27回

5人の“個”が見えた　Devil ANTHEM.

右手のグローブから青い閃光と緑色のレーザービームを放ちながら、登場したDevil ANTHEM.。質の高いトラックの中で幼い少女が歌い踊るというミスマッチと、その成長過程を見守るという正攻法で、私のようないわゆるおじさん世代に支持されるグループ、という印象だったのだが、ここ1年くらいで若いファンが急増。さらにYouTubeにアップされているMVには海外のコメントが溢れ、ファン層が広がっている。そこにはメンバーの成長とともに個々のキャラクター性が浮き彫りとなり、なによりこの5人での結束が広い訴求力へと繋がったにほかならない。

Devil ANTHEM.「Fake Factor」

「Fever」で始まったステージは、「OMONPAKARU」、そして本連載内での企画『ギターがカッコいいアイドルソング2019』にて、私が一押しの「Fake Factor」と、息つく暇もないセットリスト。「Clover」のようなダンス曲で映える、橋本侑芽の1人突出した高身長の絵面はデビアンの武器だろう。このビジュアル面でのデコボコ感は狙ってできるものじゃないし、ものすごくキャッチー性を帯びている部分だと思う。

Devil ANTHEM./「①②③④⑤」LIVE ver.

ラストはすっかりライブの盛り上がりに欠かせない曲となった「①②③④⑤」。気づけば、リリースされたばかりのミニアルバム『Hang Out With Sound』のリード曲、「絆という羽」を抜いたセットリストに楽曲幅の厚さを感じた。