CANDY GO! GO![ライブレポート]<Series-GIGS-XTRAILS>第2弾で過去と現在のライブを再現!「これからも長く愛し続けてほしい」

CANDY GO! GO![ライブレポート]<Series-GIGS-XTRAILS>第2弾で過去と現在のライブを再現!「これからも長く愛し続けてほしい」

CANDY GO! GO![ライブレポート]<Series-GIGS-XTRAILS>第2弾で過去と現在のライブを再現!「これからも長く愛し続けてほしい」

CANDY GO! GO!が、2回目となる<Series-GIGS-XTRAILS>を3月15日にaube渋谷で行った。これは結成10周年を記念したもので、過去にCANDY GO! GO!がワンマン公演を行なった場所を改めてワンマン公演で巡る<10years anniversary Series-GIGS-XTRAILS>の一環である。本記事ではその模様をお届けする。

取材・文:長澤智典

<Series-GIGS-XTRAILS>の大きな特徴が、当時、ワンマン公演で行なったメニューを組み込み、過去と現在、2つのCANDY GO! GO!の姿を投影してゆくところにある。この日も、冒頭から“甘いキャンディポップ”を表現の軸にしていた頃の曲たちを次々と披露。当時を経験しているメンバーはなぎさりんだけだが、過去のCANDY GO! GO!の姿を体現する形でライブは進行していった。

嬉しかったのが、冒頭に持ってきた楽曲が当時ライブで圧倒的な支持を得ていた「We are!!!!!!!」だったこと。 フロアの前方にいた人たちが瞬時に騒ぎ出し、両手を両隣の人たちと肩を組み合い左右に移動する。あの頃も今も、ファンが気持ちを一つに盛り上がる様がフロア中に広がっている。あの時を知っている人たちは懐かしさを覚えながら、“IDOROCK”を標榜する以降にCANDY GO! GO!のファンになった人たちは甘い世界観に新鮮さを覚えながら、この光景を楽しんでいた。

胸をときめかせる「Forever~あなたのとこへ」では、メンバーが左右へ動くのに合わせ、フロア前方から中頃にいる人たちも一緒に動き出す。一方後ろに密集した人たちが、身体を揺らしながらも静観していたのがこの日のライブの特色だ。メンバーが次々とマイクをリレーし、今のメンバーで当時の楽曲に新たな彩りを与えてゆく面もまた、このブロックの面白さである。今のCANDY GO! GO!のメンバーたちも、意外にチャーミングだと思った瞬間だった。

力強く躍動するビートとシンクロしながら、フロアから飛びかう雄々しい声。繰り出されたのは、胸をわくわく疼かせる「道玄坂ラリアット」だ。一体化したメンバーの歌声が愛らしいながらもパワフルさを感じさせるのは、今のCANDY GO! GO!の姿がそこへ反映されているから。何時しかフロア後方の人たちまで、メンバーの動きに合わせ大きく手を振り、弾けていた。

aube渋谷でのワンマン公演は、2011年7月以来。当時若手スタッフだった人が、今やaube渋谷の店長に昇格していたエピソードも微笑ましい。あの時のライブを経験していた人たちは、この日のフロアには少なく、そこに時代の流れを感じてしまう。“当時はワンマン公演後にオフ会をやっていた”という思い出話が出た時、なぎさりんは、オフ会で酔ったファンにブチ切れた話を懐かしむように語った。

<結成10周年記念単独公演シリーズ 「GIGS-XTRAILS」prologue vol.2 >aube渋谷(2020年3月15日)
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<結成10周年記念単独公演シリーズ 「GIGS-XTRAILS」prologue vol.2 >aube渋谷(2020年3月15日)

CANDY GO! GO!の歴史の歩みを振り返る旅は、まだまだ続く。披露した「こころのうた」も、一時期はよくライブで耳にしていた楽曲だ。会場に熱を生み出す曲であり、現在のCANDY GO! GO!が示しているIDOROCK(アイドル×ロック)な音楽スタイルに繋がる、ポップな疾走チューン。彼女たちの真っ直ぐな歌声も心地好く耳に飛び込んできた。

続けて歌われたのが、「PrettyPain」。“キャンディロック”と言いたくなる、つかみを持ったポップでゴキゲンなロックンロールチューンだ。振りがアイドル然としているところから、当時のCANDY GO! GO!のスタンスも垣間見られた。

2011年当時、ロックなアプローチを示そうと取り入れていたのが、ロックの熱を感じさせる楽曲のカバー。そこで積極的に歌っていたのが『けいおん!』の「Don't say“lazy”」だった。この楽曲を今のCANDY GO! GO!で歌うと、圧を持った勇ましい歌声として響いてくる。フロアで手拍子をしながら大騒ぎする場面は、当時から変わらぬ風景だ。あの頃は、拳を振り上げ勇ましく煽ろうと背伸びをしていたが、今やその姿が自然体となり、嬉しい成長を感じる。

どこか甘えるように届けられたのが、メロウなポップチューンの「ハピスマ」。メンバーそれぞれが歌を繋ぎながら、心に抱いた想いを愛しさを持って響かせていた。温かい心模様の見える歌が、胸にじんわり染み込んでゆく。この日前半で披露した曲たちは、今のCANDY GO! GO!として披露しても似合う曲たち。むしろ、その辺も意識しての選曲だったのかもしれない。

当時のCANDY GO! GO!は、ワンマンの中に「企画コーナー」を設け、じゃんけんで決めたペアで好きな曲を歌っていた。今回も、その形を再現。選曲は当時歌っていた曲たちの中から行い、衣装も、それぞれのユニット毎に用意されていた。

企画コーナーで最初に届けたのが、若手チームの杉本莉愛と夏井さらによるSCANDALの「瞬間センチメンタル」。2人は拳を振り上げパワフルに観客たちをアピール。カバー曲とはいえ、笑顔で楽しく歌う姿に触発され、フロアで沸く人たちが多かったのも良かった。

歌のバトンを受け取ったのが、磯野未来と宇野みずき。2人は大塚愛の「ロケットスニーカー」を、爽やかさを振りまくようにカバー。宇野みずきの愛らしさはわかるが、磯野未来がチャーミングな振りで歌う姿は、なかなか新鮮だ。ところどころで磯野未来の勇ましいロックな歌唱スタイルが見え隠れしてゆくところもご愛嬌。

最後に歌のバトンを受け取ったのが、なぎさりん、菜月アイル、永瀬りかのアダルト(大人)チーム。3人は、初期のCANDY GO! GO!ナンバー「CANDO☆CANDY」を可愛さを振りまきなから熱唱。年齢を感じさせないぶりぶりのアイドルとして歌う永瀬りかの姿が、楽曲にとても似合う。両サイドのツインテール姿の2人も愛らしいが、ダイナミックなパフォーマンスに触れていると、もはやアイドルという枠には収まりきれない人たちだとも感じた。

ステージは「おとなの事情」へ。あの頃も、ライブの中へ一体化した熱狂を生み出していた楽曲だ。今もライブで積極的に歌っているように、CANDY GO! GO!の進化・成長と一緒に歩み続けてきた歌を、今の自分たちの姿で熱唱。いくつになっても、いつの時代でも、どんな大人のくだらない事情にふりまわされようと、青春気分を抱きながら騒げる風景は何も変わらない。

<結成10周年記念単独公演シリーズ 「GIGS-XTRAILS」prologue vol.2 >aube渋谷(2020年3月15日)
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<結成10周年記念単独公演シリーズ 「GIGS-XTRAILS」prologue vol.2 >aube渋谷(2020年3月15日)

後半は、現在のCANDY GO! GO!の姿を示すブロックへ。最初にぶつけたのは、ファンキーなパーティチューンの「HONEY TPAP」。甘くアゲアゲな楽曲へ滾る熱を覚えるのは、彼女たちの歌声自体が気迫をぶち撒けてゆくからだ。

勇ましいサウンドを背景に、アゲアゲなモードで観客たちを煽りだす。跳ねたビートに乗って熱を生む「Imishin」だ。切れ味が鋭く、一体化したダイナミックなパフォーマンスに安心感を覚える。

メンバーが、フロア中の人たちが、大きく手を振りながら想いを分かち合ったのが「BORDERLESS」。最近のワンマン公演ではあまり耳にする機会がなかったこともあり、歌が新鮮に胸に響いてきた。高揚感とパーティロックの両面を備えた楽曲のように、気持ちを騒がせてくれるのも嬉しい。

“踏み出そう一歩 また一歩”と熱く歌いあげる菜月アイルの歌声から始まったのが、気持ちに滾る想いを覚え、雄々しい声を上げたくなる「JUMP×JUMP」。後半戦の始まりを、カラッと晴れた気持ちへ導き、感情を昂らせる楽曲たちで固めたのも印象的だ。

今やCANDY GO! GO!のライブには欠かせない、メンバーと仲間たちを強い絆で結び合う「Fake News」。フロアから野太い声が轟くのもいつもの光景だし、熱い絆を積み重ねてきたからこそ生まれるリアルな姿だ。これはけっして奇跡などではなく、この場に集えば必ず味わえる日常である。心の叫びを声に乗せて「Dahlia」を歌う菜月アイルとなぎさりん。いつだってその感情的な歌声が、触れた人たちの心を熱狂に変えて満たしてゆく。

ライブは終盤へ。キャンディポップな姿勢を見せていた頃から、彼女たちは加速を上げるように「絶対加速少女C」、「Cinderella Call」の2曲を立て続けにぶち込み、感情の鎖を解き放ち、雄々しい姿で騒ぐ光景をフロア中へ描き続けてきた。中でも、「Cinderella Call」での騒ぎっぷりに触れ、沸きだすエナジーに身体と目頭を熱くしながら、ここにいられる喜びを感じずにおれなかった。まだまだ一緒に熱狂の先にある楽しさを知りたくて、誰もが本気で声を張り上げ、舞台にエールを届けていた。

アンコールは、長くCANDY GO! GO!のライブの歴史を彩り続けてきた「そしてまた逢えると云うよ」からスタート。メンバー全員が気持ちを一つに歌う姿が、とても愛おしい。途中、フロアに巨大なサークルが生まれれば、観客たちが大声で歌う場面も登場した。

本編終盤やアンコール最初の楽曲が、キャンディポップからIDOROCKな姿勢にシフトしてゆく中でも変わらず受け継がれてきた曲たちなら、続く最新ナンバーの「The last of days」と最後を彩った「endroll」は、まさにIDOROCKなCANDY GO! GO!の姿勢を示した楽曲だ。中でも「endroll」はワンマン公演の最後に披露することが多い歌。その2曲へ詰め込んだ想いこそが、今のCANDY GO! GO!の意志。信じた未来へ向け、仲間たちと再会の約束を交わそうと、CANDY GO! GO!はこの曲たちを最後に歌ったのだろう。そしてこれからも歌い続けてゆくに違いない。
 
最後になぎさりんは、“私はどの時代のCANDY GO! GO!も大好きです。長く続けているアイドルの何が素晴らしいって、素敵なお客さんに支えられていることなんですよ。これからもCANDY GO! GO!を長く愛し続けてほしいです。そして、約束の地である8月15日の恵比寿リキッドルームに集まってほしいと思っています”。
                                            
次の<GIGS-XTRAILS>シリーズは、5月5日の渋谷Glad公演。現在進行形の姿を彼女たちがどう示してくれるのか楽しみだ。

<結成10周年記念単独公演シリーズ 「GIGS-XTRAILS」prologue vol.2 >aube渋谷(2020年3月15日)
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<結成10周年記念単独公演シリーズ 「GIGS-XTRAILS」prologue vol.2 >aube渋谷(2020年3月15日)

<結成10周年記念単独公演シリーズ 「GIGS-XTRAILS」prologue vol.2 >

2020年3月15日
aube渋谷

通常SE
「We are!!!!!!!」
「Forever~あなたのとこへ」
「道玄坂ラリアット」
〜MC〜
「こころのうた」
「PrettyPain」
「Don't say“lazy”」
「ハピスマ」
〜企画コーナー〜
「瞬間センチメンタル」(杉本×夏井)
「ロケットスニーカー」(磯野×宇野)
「CANDO☆CANDY」(なぎさ×菜月×永瀬)
「おとなの事情」
「MITSUKO」
「HONEY TPAP」
「Imishin」
「BORDERLESS」
「JUMP×JUMP」
~MC~
「Fake News」
「Dahlia」
「絶対加速少女C」
「Cinderella Call」
-ENCORE-
「そしてまた逢えると云うよ」
「The last of days」
「endroll」

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