オクタゴンの爆音で“ととのった”!?<ギュウ農フェス秋のSP>参戦記|「偶像音楽 斯斯然然」番外編

オクタゴンの爆音で“ととのった”!?<ギュウ農フェス秋のSP>参戦記|「偶像音楽 斯斯然然」番外編

オクタゴンの爆音で“ととのった”!?<ギュウ農フェス秋のSP>参戦記|「偶像音楽 斯斯然然」番外編

これは、ロック畑で育ってきた人間がロック視点でアイドルの音楽を好き勝手に語る、ロック好きによるロック好きのためのアイドル深読みコラム連載である。今回は、その番外編。

まずはオクタゴンを降さなければ

ギュウゾウ氏が誘う。ショスタコーヴィチ交響曲第5番「革命」第4楽章が荘厳に響く中、“ヤツ”は天井からゆっくり降りてきた。いつもであればイベントも大詰めとなった頃のハイライト。しかし今日は昼間の12時、ドアタマからだ。この光景を目にするのは3度目だが、何度見ても胸が高鳴る。そのゴツくてメカニカルな風貌は、幼き頃に見た近未来のSFロボットアニメ的でもあり、男のロマンをくすぐられるのだ。“真っ赤な機体”と表したくなる造形美は、ガンダム世代の私にとっては、ファンネルとハイメガ粒子砲を兼ね備えた得体の知れない巨大なモビルアーマーのようであり。“オクタゴン”というネーミングも、なんだかウルトラ怪獣のように思えてきて、実にいい。

アイドルファンも、ロックファンも、新木場STUDIO COASTに行ったことがある者なら誰しも必ず目にする、天井から吊るされた真っ赤でゴツくてすごいヤツ。34機の4ウェイフルレンジアンプ付きスピーカー、通称“Octagon Speaker オクタゴンスピーカー”。このスピーカーのサウンドを体感したことのある音楽ファンはそうはいないだろう。日本最大級のクラブイベント、ageHaで使用されるこの音響システムを通常のライブで使用する、しかもアイドルイベントで、だ。

そんな、なんともゴージャスなイベントが10月5日に行われた。ギュウゾウ(電撃ネットワーク/とちぎ未来大使)氏が主宰するアイドルイベント、<ギュウ農フェス秋のSP 爆音大収穫祭 road to 2020>である。

ギュウ農フェスはギュウゾウ氏が地元・栃木の地域振興を込めて2015年より開催しているアイドルイベント。2018年に『ギュウ農フェス春のSP ロード to 栃木2018<オクタゴンスピーカーの驚音 vs ライブアイドル!>』という前代未聞の試みが行われ、大きな話題となった。以来、ギュウ農フェスでのオクタゴン使用は今回で3回目。すっかり“ギュウ農フェス=オクタゴン vs アイドル”というイメージも定着し、ほかアイドルイベントとは一線を画す存在となった。このことは話題性やインパクトだけで語ることはできない。クラブ営業ではない通常のライブでオクタゴンスピーカーを本格使用すること、しかもアイドルイベントでそれを実現させた、ということに大きな意味がある。多様化するアイドルシーンの音楽性とパフォーマンスが高い水準に来ていることを形で示しているのだ。

それを顕著に見て取れる筆頭グループが、結成以来目先の目標としてageHaでのワンマンレイヴを掲げているMIGMA SHELTERだ。サイケデリックトトランスを高密度の爆音でかき鳴らしていく音楽性は、まさにこの“怪物音響”の異名を持つオクタゴンスピーカーを鳴らすに相応しく、ギュウ農フェスでは過去2回、オクタゴンを駆使して多くのアイドルファンの度肝を抜いてきた。ノンストップでくり出される音の荒波が現実離れした異世界を創り上げていくのである。2018年の初オクタゴンではトリ前にて剔(えぐ)れるほどの深く大きい爪痕を残し、今年5月に行われた2回目<ギュウ農フェス春のSP2019 怪物音響オクタゴン is BACK>では大トリを務め、女王の貫禄すら漂わせる圧倒的な存在感をこれでもかというほどに魅せつけた。そして、今回はトップバッターである。なんということだ、最高じゃないか。

MIGMA SHELTERのステージが始まる。オクタゴンの醍醐味は、爆音はもちろんのこと、どこから音が噴出しているのかわからなくなる感覚にある。その威力を十二分に味わうにはアリーナフロアが最適だ。低音が飽和しないベストポジションがある。

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