【連載：わたしのアニソン物語】上月せれな「より音楽を大切にしなきゃって思ったきっかけ」わたしのアニソン物語　第1話

ポスト

Supercell「My Dearest」
アニソンを歌いたいって思うようになったきっかけ

――2曲目のSupercell「My Dearest」は、『ギルティクラウン』のオープニングテーマですね。

上月：
『ギルティクラウン』最高です！　すごいアニメですよね？　だって、EGOISTを生み出した作品ですよ。このアニメを観たのは、上京して高校に入った直後の頃で。寮の先輩に“面白いアニメ、教えてくださいよ”って聞いたら、“『ギルティクラウン』面白いよ”って勧めてもらったんです。それで観てみたら、オープニングでこの曲が流れて、すごくいい曲だなって思いました。それまでは、アニメのオープニングテーマやエンディングテーマって意識して聴いてなかったけど、心にスーって入ってきて。

――うんうん。

上月：
そのあとに、気になってこの曲を調べてみたんですよ。そうしたら、オープニングで使われているのが2番の歌詞だってことがわかって。アニメでは、2番が使われることってあるじゃないですか。私の曲も2番が使われたことがあったんですけど、当時そういうことがあるのを知らなかったから、すごい衝撃を受けて。そこからもっと知りたいって思って、この曲をたくさん聴くようになったんです。これきっかけでアニメのオープニング、エンディングを注意して聴くようになったし、『ギルティクラウン』って歌が重要なポイントになっている作品じゃないですか。エンディングテーマの「Departures〜あなたにおくるアイの歌〜」もすごい好きなんですよ。心にこんなに入ってくる曲があるんだって思って、毎日これしか聴かないっていうぐらいリピートしながら高校に通ってました（笑）。私にとって、アニソンを歌いたいって思うようになったきっかけの曲です。

――今でもよく聴きますか？

上月：
はい。ワンマン前のメイク中とか、落ち込んだ時とか、テンションを上げたい時とかにいつも聴いちゃいます。すごい好きです。

――ライブで歌うことも？

上月：
まだ歌ったことないんですよ。今までこの曲を好きって言ったこともないし、ラジオとかでもかけたこともなくて、心に秘めてました（笑）。自分の1番好きなものをみんなに押し付けちゃうかなって思って、あんまり人に言ってこなかったんです。

――それって、本気の好きってことですね。では、カラオケで歌うことは？

上月：
すごい歌ってます、1人の時とかに。けっこう熱唱する曲じゃないですか。友達の前だと申し訳ないなって思って（笑）。だから、みんなの前では「君の知らない物語」とかを歌いますよ。

――この曲の中で思い入れが強いところはどこですか？

上月：
2番も好きですけど、“今君に捧げよう”って歌詞が何回も出てくるじゃないですか。自分のためじゃなくて、人のことを考えているんだって部分に惹かれていますね。

――Supercellの楽曲って、歌詞に物語性があるような印象がありますね。

上月：
この曲には、世界中を敵に回しても、私は君の味方だよっていう感じがありますよね。当時、この曲は私に向けて歌われているって思ったんですよ（笑）。高校に入ってすぐ上京して、寮に1人で住んでいたので、この曲の歌詞がすごく心に入ってきたのかなって思います。

――当時の上月さんの状況を表していたという。

上月：
はい、合っていたのかもしれないですね。味方がいなかったわけではなかったけど、1人でステージに立っていたので、心にスーって入ってくる歌でした。このアニメに出会えてよかったと思います。勧めてくれた先輩ありがとうって感じです（笑）。