CiON、ツアー完走！新曲「シンデレラ」リリース決定［ライブレポート］

CiONは11月25日、東京・代官山UNITにて＜CiON’s Love Call TOUR2025＞のツアーファイナル公演を行なった。チケットが完売し熱気に包まれるなか、ゲストのファントムシータとの共演や、2026年1月21日にメジャー2ndシングル「シンデレラ」をリリースすることを発表した。

全国11公演を巡ってきたツアーのファイナル公演は、チケットが早々にソールドアウトし、会場には開演前から熱気が渦巻いていた。さらにニコニコ生放送による独占生中継も実施され、現場に来られなかった全国のファンも同時にこの瞬間を共有した。事前に“重大発表あり”と告知されていたことも相まって、代官山UNITは期待と緊張が入り混じった特別な空気に包まれていた。

この日の公演は、ゲストとして招かれたファントムシータのライブで幕を開けた。ステージに登場したファントムシータは、唯一無二の幻想性と狂気を帯びたライブパフォーマンスで観客を圧倒。重厚なサウンドと視覚演出が交差するステージングにフロアは熱狂し、ツアーファイナルにふさわしい強烈なオープニングを形作った。

満を持して登場したCiONは、ファントムシータの楽曲「乙女心中」を大胆にCiON流にアレンジ。序盤からCiONの表現力の幅を鮮烈に見せつけたこの挑戦的なカバーに、フロアの空気は一気に沸き立った。そのまま「Last Order」「Noisy」「MAHORAMA」とキラーチューンを畳みかけ、会場の熱量は早くもピークへ達し、ステージもフロアも一体となってライブは加速度を増していく。

ライブの中盤で披露された「もしも」では、メンバーの生演奏だけによるアコースティックセットに切り替わり、会場の雰囲気が一変した。照明が柔らかく落とされると、シンプルな音のなかでボーカルの歌声が静かに、しかし深く響き渡る。生演奏が曲の持つ情感を際立たせ、涙を拭う観客の姿も見られるほど、会場は温度の違う静かな熱を帯びていった。

再びライブは終盤へ向けて加速。「Now or Never」「S;ckkkkk」「Shout of Joy」などのロックナンバーが連続投入されると、フロアは再び歓声と振動に満たされる。拳が高く上がり、跳び、叫び、笑う。CiONが生み出す音に体ごと委ねる観客の姿に、一夜限りの解放感が満ちていった。

本編ラスト直前のMCでは、愛佳がツアーを振り返る言葉を紡いだ。整えられたスピーチではなく、言葉を探しながら1つひとつ噛みしめるように発せられる声。その揺らぎに、これまでの11公演を駆け抜けてきた彼女たちの苦悩や喜び、そして何よりファンへの深い感謝が滲む。飾らない言葉が真っ直ぐに胸へ届き、静かに涙を流す観客も多く見られた。

本編最後は「LIFE is BEAUTIFUL」。サビでフロア中の声が重なって響き、会場全体がひとつの歌をつくりあげる。ステージと客席が完全に一体となった、多幸感あふれるエンディングとなった。

アンコールを求める手拍子が鳴り続けるなか、ステージにCiON担当のA&Rが姿を見せると、会場の空気が一変する。そこで告げられたのは、2026年1月21日にメジャー2ndシングル「シンデレラ」をリリースするという“重大発表”だった。フロアは大きな歓声に包まれ、続けて新衣装をまとったCiONが姿を現し、そのまま新曲「シンデレラ」を初披露した。力強いロックサウンドとキャッチーなサビが印象的で、一聴して観客を虜にするほどの完成度の高さが光った。曲が終わる頃にはフロアから熱い拍手が湧き起こり、まさに「名曲誕生」の瞬間を目撃した空気があった。

アンコールのラストナンバーは「サマラブイリュージョン2024」。楽曲の後半でファントムシータも登場し、出演者全員でフロアを沸かせる豪華な展開となった。笑顔と歓声があふれ、ステージにも客席にも多幸感が充満したまま、ツアーファイナルは大団円を迎えた。新曲を携え、新たなステップへ歩み始めたCiON。2025年、そしてその先の2026年、これからCiONの時代が始まるという確かな予兆を感じさせる夜となった。