芹澤優［ライブレポート］5thソロツアー完走「30歳も31歳も歌い続けるぞー！」

声優・アイドル歴12年。声優として数々の話題作の主演を務め、声優とアイドルの活動を両立するハイブリッドユニット・i☆Risとしても活躍する芹澤優が、5度目のソロライブツアーとなる＜Yu Serizawa 5 th Live Tour 2024 ～My Room Fantasy～＞を開催。数々の有名アーティストが感動を紡いできた、東京・Zepp DiverCity(TOKYO) にて、全国6都市・全12公演、約2ヵ月半にわたるツアーを締めくくる感動のファイナルを迎えた。

2024年12月3日（火）に記念すべき30歳の誕生日を迎えた芹澤。誕生日当日には、TBS系情報ワイド番組『ひるおび』12月度エンディングテーマに抜擢された自身作詞曲「告白」のMVが公開され、エモーショナルな歌詞と“彼女感”あふれる映像が話題を呼んだばかり。節目を迎え、さらに輝きを増す芹澤が、TVアニメ『MFゴースト 2nd Season』オープニングテーマの「ROCK ME KISS ME feat. MOTSU」や、TVアニメ『魔入りました！入間くん』第1シリーズエンディングテーマの「デビきゅー」、そして「告白」を含む全21曲を、時にキュートに、時にドラマティックに、満員の観客の前で余すことなく披露した。

開演前、ステージに対峙する観客の目の輝きとそぞろな息遣いが、直前に迫った開幕への期待と興奮を物語る。ステージ上には、悠然と観客を出迎えるように鎮座する広大なLEDパネル。

期待と緊張が入り混じった独特の静寂に、突如足音が響き、ドアをノックする音。ステージ上に颯爽と登場した芹澤を、ファンの大歓声が出迎える。部屋着風のベビーピンクのラフなセーターとフリルが施されたショートパンツに身を包んだ芹澤自身がキーボードを弾き語り、「冒険でしょ？でしょ？」を披露。

今年の10月から共に全国ツアーを回ったバンドメンバーをステージに迎え、1曲目の「Voice for YOU！」がスタート。タイトルどおり、自身の声をファンに届けようとする芹澤のエネルギッシュな歌声が響く。会場の熱をさらに上昇させるアップテンポなパーティチューン「ハウ？トゥ！パーティー」が続き、TVアニメ『魔入りました！入間くん』第1シリーズのエンディングテーマとしてもお馴染みの「デビきゅー」が流れた瞬間、会場のボルテージは急上昇。“デビきゅーハンド” と銘打たれた印象的な手振りを交えながら、芹澤がコケティッシュに歌い踊る。

MCでは、開口一番“みなさん、よくぞ来てくれました！”と満面の笑顔で客席に投げかける芹澤。“10月から「私の家にみなさんを招く」というテーマでツアーを回って来たんですけれども、ついにファイナルを迎えました！　みなさん一人暮らしの自宅に招かれると思ったと思うんですけれども、実家暮らしとなっております（笑）”と、バンドメンバーを“家族“として紹介。自己紹介の順番が来ると、“声優を夢見る芹澤優、中学2年生です！”と茶目っ気たっぷりに宣言。ツアータイトルの＜My Room Fantasy＞を見事に体現した、芹澤らしいアットホームな空間が紡がれる。

MC明けの跳ねるようなアッパーチューン「神×太陽×サマーパーティ」の間奏では、“ここにいるみんなは優のお友達ということで、芹澤優ちゃん大好きってことでいいよね!?”と客席に投げ掛け、お馴染みの“セリコ！”のコール＆レスポンスも。勢いもそのままに、ファンの間で“まさこ”の略称で親しまれている「まさか恋してる？」に突入。昨年のソロツアーでライブ初披露された楽曲にもかかわらず、Aメロ・Bメロの歌詞の合間に客席から“優ちゃーん！”と合いの手が飛び、思わず芹澤も驚きの笑顔。久々の披露となった、自身作詞の「カラクリズム」では、心地よいリズムに会場全体が揺れる。

中盤、黒のレザーのセパレートコスチュームに身を包んだ芹澤が、夜公演のみ歌唱されたキャラソン「不可逆的運命ディストピア」をエッジーかつスタイリッシュに披露。一転、次曲「close to you」では、ドラマティックなバラードを情感たっぷりに披露し、キュートからクール、アップテンポナンバーからバラードまで歌いこなす、振り幅の広さを魅せつける。

ライブ終盤、4thソロシングル「JUNGLE FIRE feat. MOTSU」で、MOTSUがスペシャルゲストとしてサプライズ登場。10月30日（水）にリリースしたばかりの新曲「ROCK ME KISS ME feat. MOTSU」も披露し、TVアニメ『MFゴースト 2nd Season』のオープニングテーマにもなったダンスナンバーを強力タッグでパワフルに届けた。本編ラストの3rdソロシングル「EVERYBODY! EVERYBODY!」では、所狭しとステージを駆け回りながら観客と一体に。

観客の熱い“優ちゃん！”コールに迎え入れられ、芹澤が再びステージに登場。メンバーカラーの水色のツアーTシャツをアレンジしたトップスと、純白のボアスカートに衣装チェンジした芹澤が、アンコール1曲目の「最悪な日でもあなたが好き。」を歌唱。記念すべき1stソロシングルともあって、サビの《あなたが好き》というフレーズに合わせて芹澤が客席を指差すと、観客たちも破顔。観客の撮影OK曲として選ばれた「まさか恋してる？」を再び1コーラス披露した後、アンコール2曲目の「Merry Birthday」では、曲中ステージにバースデーケーキが登場。12月3日に誕生日を迎えたばかりの芹澤を、会場一体となって改めて祝福。

最後のMCで、芹澤は“次でラストなんだけど、全員楽しかった？　1階席も2階席もみんな楽しかった？　全員楽しいライブなんて、「なんだよそれ」って感じだけど、私はそんなライブがしたいぞ！　私がこんなに楽しいんだから、みんなも楽しまないともったいないぞ！　30歳も31歳も歌い続けるぞー！”と、頬に熱いものをきらめかせながら力強く宣言。

ファンの大歓声の中、ツアーファイナルのラストを飾ったのは「パラレルスターズ」。芹澤により“また会える約束の曲”と紹介されたとおり、アップテンポなビートに乗せて会場全体が熱い感動に包まれる。興奮冷めやらぬまま、Wアンコールで再びステージに芹澤が呼び込まれると、MOTSUも入り混じり、再び「EVERYBODY! EVERYBODY!」をパフォーマンス。最後まで力強さを宿した芹澤の歌声を介してステージと客席が1つになり、5thソロツアーファイナルは大盛況のうちに幕を閉じた